大司純男 絵画作品展
今回は、大司純男絵画作品展として油絵・水彩画・デザインなど48点の作品を展示しています。
小さな絵から60号の油絵まで多彩な作品が並び、一つの絵の中に様々な色が使われ、独特の世界観に思わず見入ってしまいます。
夢たまごに足を運んで、心ワクワク元気になる絵を見つけてみませんか?
皆様のご来館をお待ちしております。
〈 プロフィール 〉
昭和10年 西都市生まれ
昭和29年 妻高校卒。家業の食料品店で修行
昭和32年 同店二代目店主
昭和38年 西都市大火で全焼。作品消失
昭和38年 スーパーマーケット設立参加
平成25年 閉店
~ 画歴 ~
子供の頃に絵がうまいと言われる人は、物の形をすばやく捕えて忠実に描くのがうまい人。
画面上ではカタチは最重要項目で作品の良し悪しを決定付ける。
「9歳の壁」と言われるフルイにかけられこの時期に「絵離れ」が進むらしい。
私は多分この脱落組に入っていた気がするが、自分がそれを気にしなかった事と、戦中戦後の混乱の中で絵を描くことにさほど関心を持つ環境ではなかった事が、脱落組を意識しな
くて済み関門を通過できた要因となった。
戦中の子供の絵は戦闘シーンばかりで、敵機の火をふきながら落ちてゆく場面を皆が描いた。
炎を赤かオレンジ色で描く子供が多い中、私は黒や青色の線を赤、オレンジの中に入れると、色が引き立つと気づいた。
いや、12色どれでも少し入れれば面白い効果が出るのだと、夢中になって燃えあがる炎を描いたものだ。
戦後の屋根の色は黒ずんだ粘土瓦ばかりだったが私の町並みの絵には一カ所だけバミリオン(朱色)で屋根を塗る癖があった。
単調さを避けたい思いと、そのバミリオン色を画面のどこかに入れようと常に狙っていたようである。
赤系の色が今でも多く自分の絵の中に出てくるのは、この辺に原点があるのだろう。
中学3年の校内スケッチでは日本晴れの空をレモンイエローで塗りつぶしたが、先生は何も言われなかった。
学校の授業以外に特に美術指導を受けたこともなく、いつもスケッチブックを持ち歩くほど好きではなかった。
加えて描写力に弱かった事など、絵を描く条件にはまる物がほとんど無かった。
大人になれば生活のために時間は費やされ、誰もが時間的制約で悩まされる。
「描く時間超短縮法」「描かないでも頭に蓄積する方法」「絵とは関係ないことの中に潜むヒント」などなど試すことになる。
最後には「絵は描かなくても頭の中で成長する」と自分に言い聞かせる始末だ。
絵のスタイルは生活環境に左右され、それ以上のことはできない。
自分のペースで描いたり、休んだり、しながら何とか絵を続けて来られたのは寛容な時代に巡り会えたからだと感謝せずにはいられない。
作品のご紹介(一部)
【 ご案内 】
期間:平成30年9月11日(火)~9月16日(日)
時間:午前10時~午後5時(最終日は午後4時)
【 今後の予定ご案内 】
9月18日(火)~9月23日(日) バードカービング作品展
黒木國夫・戸田智孝・田口英次・追立敏弘
9月25日(火)~9月30日(日) 夫婦二人展 木工・陶器
高鍋町 末廣眞治 よつ葉工房