SAKURA ふるきよきうつくしきもの 

包む 結ぶ 遊ぶ いにしえに学ぶ

中元結び

2009-04-20 07:30:00 | 
 






穀雨 となり 葭始めて生づ の候となりました

すっかり夏木立になった朴の木に花が咲きました。
藤の花房も紫が濃くなってもう開き始めました。

桐箱に帯として掛けた中元結です。分かり難いかもしれませんが中央がになって斜めに対角線が入ったように折れています。
お中元にこんな帯をかけたことからの名前でしょうか。これは祝儀のお包の帯としても紅白や金銀でかけたりしますので水引と同じ扱いになるようです。
今回は軽いお祝事をイメージして掛けてみました。親しい方のつもりなのでちょうど咲いた菫の花を花熨斗として付けてみました。

この中元結びは花包の帯として桃包や昨年の卯の花包、端午の節句包、菜の花の包(2008/3/5)などずっと掛けてきました。菜の花に掛けた結び方が正確なもので、両脇に羽根が付きます。左右を色違いにしたり(2007/10/3「女郎花の華包」)いろいろ変化が付けられますのでブログ内検索の花包でご覧になってみて下さい。

昨日NHKの大河ドラマで上杉景勝の妻菊姫が丈長をかけていました。丈長の結びも中元結びにします。
丈長は髷や髪を束ねたところにつける紙の飾りで、画像の帯のようなものです。(余談ですが華姫は菅糸で、お船は紐を髪の飾りに結んでいて、ちょっと根拠が変かな?と思いつつ見ていました。

最近妹宅から娘時代の簪の箱が出てきました。半世紀も前のものですがこの中に丈長も残っていてまるでタイムカプセルのようで二人で昔話にひたりました。母や祖母のものまで入っていました。
撮みの簪も型崩れもなく見事な細工でしたのでいつかお見せしたいと思います。