霜降となり霜始めて降る候となりました。
暫く続いた晴天も崩れ激しい雨となりました。 この雨でいっきに秋も加速して冷え込むかもしれませんね。
写真は香畳といい、香合わせの時に用いるお道具です。これは足利義政公の「五月雨日記」として群書類従に載っているものを参考にして作りました。この「東山殿香合わせ」の折の香畳はそれぞれ彩色が施され歌など書かれたとても綺麗なものです。香畳はお香の本などにもほとんど載っていないので目にされるのは珍しいかと思います。
この中には香箸と香包、銀葉が入る工夫がしてあります。折っただけのものですがポケットが幾つもあって感心します。
香合わせは左右に分かれて持参の香を香畳から取り出して各自が自分で焚いて相手方に聞かせて優劣を競うものです。香りだけでなくその名称や歌の良し悪しも含めて判者が勝ち負けを判定します。
群書類従には「常のお懐中の香包」他幾つかのお香の折紙が出ていて、どうにか折れるようになりました。お香の包みなどはどんな折形、包の本にも載っていないものもありお香をして折も結びも奥へ分け入れた気がしています。
ずっと携わってきた折や結びがこうしてお香に帰結して、生かせるのをたいへん嬉しく思っています。
お香の世界は深く入れば難しいかもしれませんが、本来は香りを楽しむものですから敬遠しない親しんで下さい。折や結びに興味がある風花さんならきっと思わぬ収穫があって楽しいかもしれませんよ。
昨日コメントを頂いた職人さんのブログです。
今時珍しいのでは?と思うほど丁寧なお仕事をなさっているお人形の造花を作っている方です。糊も自然素材を使ったり、花びら一枚づずに鏝をかけて心をこめたお仕事している様子が分かります。
私は機械化されていると思っていましたので驚きでした。
仕事に誇りをかけてこそ職人さんだと思います。まさに「職人さん」です。
こうした方の存在が分かるのもネットならではですね。
こちらがブログですので興味のある方はお訪ね下さい。
http://hana-okahan.at.webry.info/
お香の世界は私にはとても難しく、でも憧れの世界でもあります。
折形も結びも、お茶やお香などの儀式やお道具と深く結びついているのだと思うと、やはり足を踏み入れたくなってしまいます。