蟋蟀戸にありの候となりました。
千両の実に赤みがさしてきました。朝夕は寒さがつのってきたのでしょう。
この頃になると「肩させ裾させ寒さがくるぞ」と冬支度にかかる母を思います。
昔の女性は着る物の支度や修繕にさぞ忙しかったことでしょうね。
今日は火道具入れです。この中には七つ道具と言って、灰に筋目を入れたり炭団を取り扱う火筋(こじ)。灰を整える灰押さえ、灰を掃いて香炉を清める羽箒。灰の上に銀葉をのせる為の銀葉挟み。試香の香木を扱う香筋(きょうじ)、香木をのせる香匙。焚いた香の小包を挿しておく鶯。などのお道具が入ります。無くてはならないお道具です。常に使うものなのですぐ痛みます。少々頑丈に作りました。