SAKURA ふるきよきうつくしきもの 

包む 結ぶ 遊ぶ いにしえに学ぶ

三島大社のお守り 

2010-10-08 00:00:00 | 







寒露となり 雁来る候となりました。 

金木犀の香りが豊かです。例年なら月を見ながらお散歩に出るのですがあいにくの新月です。弓張月くらいまで香りは続いてくれるでしょうか? 20日が十三夜になりますね。

先月『後の雛』の項で かやら草のお話をしましたのでかやら草に載っている蛸 蟹 鶏 人に挑戦して折ってみました。夫に見せましたら「何?」と云うことで全くそれらしく見えないそうです。私も同感なので掲載は諦めることにしました。
かやら草の基本の形は長い六角形や八角形です。これだと蛸や蟹の足もわりと簡単に折れますが動物をそれらしく見せるのはとても難しいです。
人物も楕円形の六角形のそれぞれが両手足になり顔は丸い立体になります。芝居の人物も手足が長くとれるので表情が豊かに出ます。忠臣蔵の各段の場面を見ましたがすぐに人物が特定出来るほどリアルな折り上がりでした。

画像がないので三島大社のお守りを載せました。折紙のお守りとして珍しいもので前々から頂きたいものでした。鯛を持っていらっしゃるのが恵比寿さまでその左が俵に乗って小槌を持った大黒さまです。
この折り方は からや草が載っている 佐久間八重女さんのご本に載っていて内山弘光氏の創始した折紙です。

納めてあるたとうは内山氏が創始した花紋折りで、折った方は内山氏のお弟子さんでした。紙を折ってお守りにするので折り手も身を清めて折るそうですが複雑な手順なのでなかなかたいへんなことでしょう。写真は中小ですが他にも大があります。人の手だけで作られる心のこもったお守りで貴重なものだと思います。


小菊の花包み

2010-10-03 00:10:00 | 












水始めて涸る 候となりました。           

天が高くなり日差しも大分部屋の中まで入ってくるようになりました。ようやく爽やか秋を感じます。

我が背子がかざしの萩に置く露をさやかに見よと月は照るらし 

万葉集の歌ですが、母の好きな萩と月が入った絵のようなお歌です。
幼い日、母の好きな花が萩だと聞いた時不思議に思ったものです。母がそう云った年齢をはるかに超えて萩の良さが分かるようになりました。なんともひっそりと静かな花で母を連想させる花となりました。
万葉集には萩の花を詠んだ歌が一番多いのですが万葉人の心にも叶った花だったのでしょう。

花包みは『秋冬の細物の品に兼用す』と書いてありましたので小菊包みにしてみました。
母のイメージで紙を選びましたが写真では思う色が出ませんでした。

今月は神無月以外にもこんな呼び名があります。
孟冬 神去月  木の葉月  時雨月  小六月  小春  初霜月  雷無月  玄冬  初冬  上冬  陽月  良月  吉月  応鐘

3日 追記 
お庭の秋を探してみました。
石榴

早々と金木犀のよい香りがたちました。