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元マラソン選手・原裕美子の告白「食べて吐くために万引きを…摂食障害と窃盗症に苦しみ抜いた15年」

2021-07-01 15:30:00 | 日記

下記は婦人公論オンラインからの借用(コピー)です

万引きをやめたいのに、やめることができない。窃盗を繰り返す人の中には「窃盗症(クレプトマニア)」という病気に苦しむ人が一定数いることが、近年明らかになってきている。女子マラソン元日本代表選手の原裕美子さんが窃盗症に陥った背景には、マラソンのための過酷な減量が原因で始まった摂食障害があった(構成=古川美穂 撮影=藤澤靖子)
44キロまで落とすようにと言われ
「食べ吐き」を始めたきっかけは偶然です。私は走ることが大好きで、中学・高校の時は、朝でも夜でも暇さえあれば走っていました。小学校の時イジメに遭ってから対人関係が少し苦手だったので、速く走ることで周りの人が喜んだり、自分を受け入れてくれるのがとても嬉しかった。
マラソン選手は体重が軽いほうが有利です。高校時代は食べた分だけ走って体重を減らす指導を受けていました。当時のベストコンディションは44キロ(身長163センチ)。ところが2000年の京セラ入社時、49キロまで増えてしまって……。44キロまで落とすようにと言われ、思うように体重が減らないと厳しい食事制限を課されるようになりました。
体重測定は1日に4回から6回。社員食堂での昼食は、社員の方たちがパスタやデザートをおいしそうに食べているのを喉から手が出るような気持ちで眺めながら、用意されたたった半玉の蕎麦やうどんで我慢。お茶や水も、体重が増えるからとセーブしていました。
競技を続けるためにはとにかく体重を減らすしかない。ストレスのせいか、当時は毎晩のように金縛りにあっていて、気がつけば、あれだけ大好きだった走ることが嫌いになっていました。
ある日のこと。体重を落とすため、いつものように寮で夜中に隠れてエアロバイクを漕ぐ時、汗をかきやすいようにと先にお風呂で体を温めていました。すると湯船で急に気分が悪くなって、タイルの上に吐いてしまったんです。夕食後にほんのひと口のつもりで炭酸飲料を飲み、気がつくと1リットルも空けてしまったのが原因かもしれません。
お風呂を出てから体重を測ると、入浴前よりも減っていました。その時、頭に浮かんだのはたったひとつ。「やった! これで好きなだけ食べられる」ということ。
それをきっかけに食べ吐きを覚え、以来、毎日の生活がずっと楽になりました。食べたいものを存分に食べられ、全部吐いてしまえば自然に体重も落ち、指導者に怒られることもなくなった。いいことずくめだと思っていたんです。

何年にも及ぶ食べ吐きによって
ーー2005年名古屋国際女子マラソン優勝。同年、世界陸上ヘルシンキ大会6位。07年大阪国際女子マラソン優勝。積み重ねる華やかな戦績の裏では、摂食障害が確実に原さんの心身を蝕んでいった。
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選手として注目を浴び始めると、常に勝たなければいけないというプレッシャーが大きくなりました。周囲から「試合に出るからには優勝じゃないと意味がない」と言われ、自分自身も「絶対に結果を残さなければいけない」と。
毎日ものすごい量の練習やトレーニングをこなしながら、食べ吐きも続いていました。ある時チームのキャプテンに吐いているのを気づかれて、「そんなことを続けていると死んじゃうから、やめたほうがいい」と言われたことがあります。でもその時は競技で結果を出せていたから、そんなことあるわけがないと思っていた。
何年にも及ぶ食べ吐きによって、やがて体力が落ち、ケガも増え、そのケガが治りにくくなっているのに気づきました。私はケガをすると、人より気持ちの落ち込みが激しいタイプなんです。最初は減量が目的でしていた食べ吐きですが、そのうちケガで走れないストレスを解消するための手段としてするようになっていきました。
このままだとまずい。吐くのをやめなきゃ、と思ったことも何度かあります。でも体重が増えて走れなくなることや、怒られることが怖くて、結局やめられなかった。
悩みについてチームの誰かに相談したことはありません。マラソンは自分との闘いだから、自分に勝たなければ他人に勝てるわけがない。ここで他人に頼っていたら競技でも強くなれないと、ずっと思い込んでいた。すべて、マラソン競技と繋げて考えてたのです。

食べて吐くために万引きを…
初めて万引きをしたのは07年、京セラ陸上部が高地トレーニングのために行っている中国・昆明(クンミン)での3週間の合宿中でした。合宿では普段以上に厳しく生活が管理されます。買い物にも許可が必要で、過食して吐くためのお菓子やパンを簡単に手に入れることができませんでした。
食べてもどうせ吐くのだから、無駄なことをしているのはわかっています。でも食べたいものを満足いくまで食べて吐くことは、私にとってつらい毎日を乗り越える唯一のエネルギー源になっていたのです。
宿を抜け出して食べ物を買いに行くたびに怒られ、お財布も没収されました。自分のお財布からこっそり100元だけ抜きとったのですが、それもすぐ底をついて。ある日、残った2、3元を持ってお店に入ると「あれも食べたい」「これもおいしそう」という思いが湧き上がって抑えられなくなり、気がついたらポケット一杯に食べ物を詰め込んでいた。
捕まったらどうなるとか、会社をクビになってしまうんじゃないかとか、先のことは一切頭に浮かびませんでした。
結局、お店の人に見つかって大騒ぎに。外国人の女性ということでその場はなんとか許してもらいましたが、もう二度とこんなことはするまいと心に誓いました。
ところが帰国してしばらく経つと、またしても私は万引きに手を染めてしまうのです。当時は毎晩のように、スーパーでカゴに山盛りの食料を買っていたのですが、レジの人に「異常な量の食べ物を連日買いに来るヘンな客」と思われているんじゃないか、と不安で仕方なくて。だけど食べ物はどうしても欲しい。罪悪感はありましたが、だったらこっそり持ってきてしまえばいいという気持ちがまさっていました。
何度か万引きを繰り返しましたが、偶然、私のファンだという中学生にスーパーで声をかけられたことをきっかけに、「こんなことをしていてはいけない」と思い直し……。京セラを退社するまではしませんでした。

信頼していた相手に裏切られて
ーーその後、故・小出義雄監督が指導するユニバーサルエンターテインメント陸上部を経て、31歳の時、知り合いのAコーチが立ち上げた会社に入社。選手として活動しつつ市民ランナーの指導に従事する。だがAコーチが原さんを含めた周囲の人間から多額の金銭を騙し取っていたことが発覚した。
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Aコーチから、新しい会社をつくるので出資してくれと言われて出したお金、遠征費用の立て替えなど、合わせると1300万円ぐらいになります。相手を信頼していたからこそ、騙されていたと知った時のショックは大きかった。
一部はなんとか取り返したものの、京セラ時代の貯金の大半を失いました。そのつらさを、私はまた食べ吐きと万引きで埋めようとしてしまったんです。
アパートに一人閉じこもり、朝から晩まで食べては吐いてを繰り返しました。もう完全に自分で自分をコントロールできず、食べ吐きと万引きでなんとか精神を保とうとしている状態です。
最初は「万引きなんて絶対にやめよう」と思っていたのに、いつの間にか「あれだけの金額を騙し取られたんだから、この程度のものを取ってもいいじゃないか」「悪いのは全部、私を騙したAコーチだ」と考えている自分がいました。
今思えば、おかしな理屈です。でも当時は受けた心の痛みを理由に、自分の行為を正当化しようとしていた。外に出れば毎回のように万引きを繰り返し、この時期だけでも都内で2回逮捕されています。
すごくつらかったけれど、こんなことは家族にも言えません。一番の相談相手だった姉にさえ話せなかった。一人で泣いて、一人で吐いて、半年ぐらいはそんなふうに過ごしていました。もしもあの時、自分の苦しい思いに耳を傾けてくれる誰かが隣にいたら、どれだけ救われただろうと思います。
詐欺事件からしばらく後に、地元のフィットネスジムでできた友人を通じて一人の男性と出会いました。お付き合いするなかで、結婚の具体的な話もどんどん進んで。万引きも一時的に止まり、彼との新しい生活を心待ちにしていました。
でも、相手方の庭に運動場を作る話を私が断ったんです。私を利用できないとわかってから、どんどん男性は離れていきました。結婚式まで挙げたにもかかわらず、土壇場になって相手の家族も巻き込んだすれ違いがいろいろと重なり、歯車が狂い始めて……。
届けを出す前夜、彼から「入籍を考え直したい」と言われてしまって。極度のストレスからまた万引きが再開し、食べ吐きとともに急激に悪化していきました。

7回の逮捕で絶望して…
ーー原さんはこれまで万引きで7回逮捕されている。17年には初めて事件がマスコミに大きく取り上げられた。その後入院した千葉県の精神医療センターで告げられた病名は、「摂食障害および窃盗症」。治療を受け、一度は回復して退院したものの、翌18年に万引きの再犯で、執行猶予4年保護観察付有罪判決を受けた。
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18年に逮捕された時はもう絶望しかなかった。4畳半の留置場で体の水分が出きったかと思うほど泣いてから、「死んで家族に償わなければ」と考えました。
治療をしても治らない。これ以上生きていても家族をはじめ周りの人を傷つけるだけ。すでに一度執行猶予がついていたので、今回は確実に実刑になる。これまでさんざん親を泣かせて、このうえ刑務所に入ってもっとつらい思いをさせるぐらいなら、早く死んだほうがいいと思ったんです。
首を吊ろうとしたけれど、留置場に紐はありません。そこで両手を頸動脈に添えて力を加えたのですが、咳き込むだけで死ねない。舌を噛んでみたけれど、やはり死ぬことができません。
その後に弁護士さんと会った時、「自殺しようとしたけれど死ねなかった」と話したんです。そうしたら「死ななくてよかった。原さんが元気になって戻ってくることを待っているファンはたくさんいます。それに、原さんが克服することで、同じ病気を抱えている人たちに勇気を与えることもできます。一緒に頑張りましょう」と言ってくださって。その言葉に、涙が止まりませんでした。
「その才能を病気からの回復に向けてください」
公判の時はまず「懲役1年」という言葉が耳に入りました。「ああ実刑だ、刑務所に連れていかれる」。そう思ったら、もう後に何を言われているのか全然わからなくなり放心状態に。
ところが判決理由を読み上げる最後のほうで、裁判官の声が明るくなったように感じたんです。最終的な結論は、なんと執行猶予4年保護観察付というものでした。
裁判官は「自分も市民ランナーとしてマラソン大会に出ています」と言って、こう続けました。
「原さんは、世界で戦えるぐらいに努力する才能を持っている人です。その才能を今度は、病気からの回復に向けてください」
何年もひどいことをしてきた私に、こんな優しい言葉をかけてくださるんだと思ったら、すごく嬉しくて。何が何でも絶対に病気を治してやろうと決心しました。
それに、私のケースがこれからの量刑の相場に影響すると言われたことも、心に刺さりました。つまり自分がここから回復したら、この執行猶予は正しい判断だった。でも、また犯罪を重ねたら、再度の執行猶予は間違いだったということになる。私のこれからの行動がほかの窃盗症の人の人生まで左右してしまうのですから、もう自分だけの問題ではありません。
それ以来、万引きは止まっています。食べ吐きの衝動もだいぶ収まりました。自分自身のこともよくわかってきて、このままだと食べ吐きしそうだな、危ないな、と思ったら、音楽を聴いたり走ったり。信頼している友達に話を聞いてもらうという方法も覚えました。少しずつですが、人を頼れるようになってきたと思います。
走ることを心から楽しめる
ーー現在、原さんは千葉市内の物流会社に勤め、週5日フルタイムで勤務している。夜は居酒屋のバイトを入れ、コロナ禍以前は休日にマラソン大会の手伝いも。
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昼の仕事は倉庫内でパソコンを使いながらの事務作業なんですが、毎日段ボールを扱っていて、手がガサガサ。でも私のことをすべてわかったうえで採用してくれて、感謝しかありません。皆さんとても親切で優しくて、とっても良い職場なんです。
居酒屋のほうも大将と女将さんがとてもいい方で、お二人の笑顔を見ると癒やされます。また、常連さんも皆さん、私の過去を知っても変わらず、温かく接してくださって。むしろ過去を知ってからのほうが親しくなってるかも。
昼間の仕事でどんなに疲れていてもお店に入り大将、女将さん、常連さんの顔を見ると一瞬で疲れが消えちゃうほど、心の栄養補給になってます。私にとって、とても大切な居場所です。
不定期で手伝っているマラソン大会は、今はコロナの影響で中止や延期が多いのですが、走れる体をキープするぐらいには練習も続けています。体重へのこだわりはありません。
走るのは週に半分ぐらいで、やりたくなかったら無理はしない。昨日は天気のいいなかを走っていたら、最高に気持ちが良くて。やっと走ることを心から楽しめるようになりました。私はそんな今の自分が好きです。
「隠さずに生きる」ことが心地よく
3月には、自分の体験を『私が欲しかったもの』という本にまとめました。こうして自分の過去を話すことで、再び家族を傷つけてしまうかもしれない、という不安が頭をよぎることも一度や二度ではありません。
でも、この病の恐ろしさを多くの人に知ってもらい、病気に苦しんでいる人の手助けになりたい、できるだけ寄り添いたくて、恥ずかしいこともさらけ出しています。今はこの「隠さずに生きる」ことが心地よく感じるんです。隠して生きるより、ずっと楽!
もし心に苦しみを抱え、悩んでいる方がいたら、一人で悩まず誰か信頼できる人に思い切って打ち明けてみてください。たとえ直接の解決にはならなくても、心の中のつらいものを受け止めてもらえたというだけで気持ちはずっと楽になります。
話すこと、相談することで、自分は一人じゃないと思えるようになって、前向きになります。今まで一人で抱え、苦しみ耐えてきた人も、少しずつ人を頼れるようになると思います。
私は、五感を使って食事を味わい、楽しむこと、作り手に感謝することを教わりました。朝から晩まで食べ吐きをしていた時には考えられなかったことです。
今、毎回の食事が楽しいです。これって、特別なことではなく、ごく当たり前のことだと思います。でも、私たちにとってその当たり前のことを当たり前にすることがどれだけ難しいかを知っているからこそ、今のこの生活を送れることに、幸せを感じています。
私と同じ病で苦しんでいるひとりでも多くの方に、私の体験が届いてほしい。ほんの少しでも、勇気をもって前に進むきっかけになれば嬉しいです。
出典=『婦人公論』2021年6月22日号


「心が追い込まれるとき」人が抱える4つの感覚

2021-07-01 11:30:00 | 日記

下記の記事は東洋経済オンラインからの借用(コピー)です

うつになる要素が今あふれている
まずお話ししたいのは、コロナ禍がもたらした生活の変化は、うつになりやすい要素があふれている、ということです。そのことについて、順を追って説明していきましょう。
(1)コロナ禍は「ステルス疲労」をもたらす
コロナ禍による生活の変化により、「本人にとって自覚しづらい疲労=ステルス疲労」がたまっていくことがあります。
たとえば、テレワーク。「新しい生活様式」という言葉も使われ、通勤時間が減って楽になった、嫌いな上司にも直接会わなくていいから気楽だ、といったプラスの面が強調され、いいことずくめのように感じられます。
ところが実際は、初めてのテレワークではオンライン会議への準備や慣れるまでエネルギーを使いますし、通勤がなくなり、よいことばかりのように感じられても、外出しないことによるストレスも感じています。
そもそも、人間にとってあらゆる「変化」はストレスです。結婚、引っ越し、異動、転勤、転職など、あらゆる変化は、たとえそれがプラスの変化であっても、新しいことに対応して慣れるためにエネルギーを使うという意味で、疲れるのです。
ただ、転勤といった1つだけの要素であれば、通常は2~3カ月で慣れて、疲労も取れて新生活になじむことができます。ところがコロナ禍によって、この1年は新たな変化の連続でした。突然の緊急事態宣言、学校や保育園の休校・休園、テレワーク、マスクやトイレットペーパーの品切れ、自粛警察……などなど。
緊急事態宣言が解除されたと思ったら、今度はGO TO TRAVELやGO TO EATの推奨。そしてまた、再度の緊急事態宣言……。ブレーキとアクセルを次々と踏みかえるような、まさしく変化にあふれた1年で、気づかないうちに、多くの人に自分では自覚しにくいステルス疲労がたまっています。
(2)「生命直結の不安」という特徴
新型コロナウイルスは生命に直結する「不安」をもたらします。高齢者や持病を持っていない人でも、感染に関する恐怖はあり、その不安はさまざまな報道によって、日々、大きくなったり、小さくなったり揺れ動いています。
明日のプレゼンで失敗するかも、といった不安とは質の違う、自分や家族の生命に関する不安に1年間さらされ続けるというのも、疲労を蓄積させます。
(3)「我慢」がエネルギーを消耗させる
緊急事態宣言にともなう「自粛」の要請により、これまで好きだったことを「我慢」しなければなりません。人間は「我慢」することにも、精神的エネルギーを多く使います。
(4)「不安の感受性」の個人差
コロナ禍では、感染への不安の強弱が人によって大きく異なります。「不安の感受性」の個人差が大きいからこそ、周りの人はどう思っているのか、余計に気を遣って観察したり、話をしたりしないといけません。他者の考え方、行動にこれまで以上に気を遣わなければならず、その結果、疲労がじわじわとたまっていきます。
(5)みんな同じつらさを抱えているのに、というプレッシャー
コロナ禍は日本中、世界中の人に降りかかっている災禍です。医療従事者をはじめ、多くの人が頑張っているのに、自分みたいに恵まれている立場の人間が疲れたなんて言っていられない。そのように感じる人も多いのです。
疲れやつらさを感じていても、それを口に出しにくい、出しているような状況ではない、と自分の心にふたをしてしまうことで、ますますつらさは増していきます。
(1)から(5)まで見てきましたが、ステルス疲労は新型コロナウイルスの症状の特徴として言われている「ハッピー・ハイポキシア(幸せな低酸素状態)」に似ていると思います。
「ハッピー・ハイポキシア」とは、血液中の酸素濃度が96~98%あるのが正常な状態のところ、70%を切るような濃度でも苦しさを感じずに話をできる状態の患者さんを指す言葉です。つまり、酸素濃度が足りていなくても自覚症状がないのです。しかし、この間に病状は進行して、急激に重症化するケースも多いのです。
「ステルス疲労」も見えず、感じず、自覚していないうちに心の中で疲労が蓄積して、うつ病になったり、最悪の場合、自殺に至ってしまうという意味で、非常に注意を要するものです。
雑談の減少の影響
新型コロナウイルスによる生活の変化が負担感をもたらすものの一つに「雑談の減少」があります。女性は1日に約2万語の単語を発し、その量が6000語に減るとストレスを感じるという研究結果もあります(男性は1日に約7000語。アメリカ、メリーランド大学)。
テレワークが進むと必然的に雑談の量は減ります。Zoomなどのオンラインの打ち合わせや会議は、目的を持って行うもので、雑談はなかなかしにくいものです。発言がかぶってしまうと、聞こえなくなったりもします。そうなると、どうしても言葉を発する量が減ってしまいます。
私はうつ病になりやすい、「4つの痛いところ」があると思っています。
(1)負担感、(2)無力感、(3)自責感、(4)不安感

です。新型コロナウイルスはステルス疲労で(1)負担感を高めます。そして、長引くウイルスの流行は自分や人間社会が頑張ってもウイルスにはなかなか勝てないという(2)無力感を強め、自分が無自覚に病気を人にうつしているかもしれないという(3)自責感も刺激します。
そして、雇用や収入などへの(4)不安感も、コロナウイルス終息の先行きが不透明なことから、強まっていきます。
(1)から(4)の「4つの痛いところ」が揃ったとき、これから先、生きていてもよいことなんてないし、自分は誰にも貢献できないし、誰にも構ってもらえない。私なんかいないほうがいい、という「死にたい気持ち」が出てきてしまいやすいのです。
コロナ禍を生き抜くためにやってほしい3つのこと
これからも続くコロナ禍を生き抜くためには、まずこれまで述べてきたメカニズムを理解し、自分が疲労している、ということを知っておくことが大事です。疲労していて当たり前なんだと、まず自分の疲労を自覚してください。自覚してはじめて、「疲労をとろう、自分を労わろう」という気持ちが生まれてきます。
『自衛隊メンタル教官が教える 心の疲れをとる技術』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)
疲労を自覚したうえで、(1)休む、(2)不安情報から離れる、(3)体を動かすの3つを心がけてください。
疲れたら(1)休むのが一番です。普段より1時間、睡眠を長くとるようにするとか、何もしないぼーっとする時間を増やすとか、好きな映画を見るとか、心身を意識して休ませるようにしてください。
コロナ禍で高まる不安を鎮めるためには、(2)不安情報からも離れましょう。テレビのワイドショーを1日中つけていると、ずっと不安な気持ちになってしまいます。ネットでコロナ情報を検索し続けるのもよくないです。情報は新聞からとか、このニュース番組だけ見ると決めて、不安情報に接する時間を減らしてください。
コロナ禍で外出自粛が増えると、家にこもりがちになります。人間は動物、動くものですので、動かなくなると、どうしてもうつっぽい気分になりやすくなります。ですから、無理のない範囲で、毎日散歩するとか、スーパーに買い物に行くなど、(3)外に出て体を動かすことを心がけてください。
疲労を自覚し、(1)から(3)の対策を実行する人が増えることで、コロナ禍によるメンタルクライシスを乗り越える人が増えると信じています。


宮内庁が恐れる小室圭さんの告発 米メディアが巨額オファーの可能性も

2021-07-01 11:00:00 | 日記

下記はNEWSポストセブンからの借用(コピー)です

 秋篠宮家長女の眞子さまの婚約内定者・小室圭さんが、5月23日に留学先の米フォーダム大学ロースクールを卒業した。7月に控えるニューヨーク州の司法試験までは勉学に勤しむ期間となりそうだが、「帰国の予定もなければ、記者会見を開く予定もない」(皇室記者)という。
 母・佳代さんの金銭トラブルがいまだ解決せず、秋篠宮さまが述べられている「国民の祝福を受けた上での結婚」には程遠い状況にある小室さん。現時点では卒業後の身の振り方を一切明らかにしていないが、眞子さまと結婚し、アメリカで暮らすのではないかとの指摘も多い。もしもそうなったならば、「米メディアが接触する可能性は充分にある」と、皇室ジャーナリストは言う。
「アメリカで取材を受ければ、“結婚を反対されて日本から逃げてきたふたり”として取り上げられるのでしょう。“将来の天皇の義兄”がそんなセンセーショナルな取り上げ方をされれば、注目は必至。自ずとオファーも高額となるはずです」
 アメリカでは先日、英王室を離脱したヘンリー王子の告白が大きな反響を呼んだばかりだ。5月21日に配信が開始されたアメリカのネット番組でヘンリー王子が明かしたのは、妻・メーガンさんの苦悩だった。その中には、メーガンさんが自殺を考えたこともあったという内容も含まれていた。
 沈黙を貫く小室さんに対しても、宮内庁内には「告発の機会を虎視眈々と伺っているのでは」という声がある。物価の高いニューヨークで暮らすのであれば、仮に結婚一時金を受け取ったとしても生活費が早々に底をつく可能性はある。そんな小室さんにとって、巨額のオファーはまさに渡りに船だろう。もしそんなことが実現したら、小室さんの“暴露”はどんな内容になるのか。
 英王室に詳しいジャーナリストの多賀幹子さんはこう話す。
「ヘンリー夫妻はメーガンさんが自殺を考えても、“王室は何もしてくれなかった”と訴えたことでアメリカ国民の支持を得ました。ですから小室さんも、“国民からいわれなき批判を受けた”“どれだけ追い込まれても皇室は助けてくれなかった”という告発で、支持獲得を狙うのではないでしょうか」
さらに、秋篠宮ご夫妻には小室さんに突かれかねない「弱点」があるという。
「ご夫妻が、いわば『私』の感情である自由恋愛の末に結婚されたことです。いま、眞子さまと小室さんは皇族としてのあり方より『私』を優先されていることが批判の一因となっています。小室さんが“なぜ自分たちはご夫妻のような恋愛結婚が認められないのか”“これほど眞子さまを愛しているのに”と、眞子さまとの恋心を語れば同情を集められる可能性は高い。
 それどころか、“自分たちのしたことを、なぜ子供には認めないのか”と秋篠宮ご夫妻に批判が向きかねないのです」(皇室関係者)
 小室さんは静かに、チャンスをうかがっているようだ。


精神科医が「絶対にやるべきだ」と断言する朝のベスト習慣

2021-07-01 08:30:00 | 日記

下記の記事はダイアモンドオンラインからの借用(コピー)です

「朝の30分」で人生が変わる
いま、YouTubeなどで有名人によるモーニングルーティンが話題ですが、精神科医としておすすめの最高のモーニングルーティンがあります。
それが、「朝散歩」です。
方法は簡単です。朝起きてから1時間以内に15~30分の散歩をするだけです。それだけで、セロトニンが活性化し、体内時計がリセットされ、「副交感神経」から「交感神経」への切り替えがうまくいき、自律神経が整えられます。
ストレスフリーを目指すのに、こんなに効果的な健康習慣はありません。
朝散歩の科学的根拠とは
私は25年間以上、精神科医として、メンタル疾患が治りやすい人と治りにくい人の特徴を観察してきました。メンタル疾患が治りにくい人の特徴は、「昼まで寝ている」ことです。
実際に「昼まで寝ている」という患者さんが、「朝散歩」をはじめた途端に、症状が急激に改善する事例を多数観察し、現在では一般の人にも「朝散歩」をおすすめしています。何年も治らなかったうつ病やパニック障害などのメンタル疾患が、朝散歩をするようになってから「ものすごくよくなった」という報告をたくさんいただいています。
メンタル疾患がない人でも「朝散歩」をすることで、午前中の仕事のパフォーマンスがアップし、睡眠も深くなる効果が得られます。
朝散歩は健康になるためのすべての要素を含んでいます。朝散歩は、メンタルにおける最強の健康法といっていいのです。
朝散歩が効果的である科学的な理由を3つ紹介しましょう。
(1)セロトニンの活性化
セロトニンは、「朝日を浴びる」「リズム運動」「咀嚼」によって活性化します。朝の散歩は、「朝日を浴びる」「リズム運動」(ウォーキングなどの規則的なリズムを刻む運動)の2つを兼ねているので、セロトニンを十分に活性化することができます。
セロトニンは、覚醒、気分、意欲と関連した脳内物質で、セロトニンが低下するとうつ的になります。セロトニンが活性化すると、清々しい気分となり、意欲がアップし、集中力の高い仕事ができます。
そして、セロトニンを材料に夕方から睡眠物質のメラトニンが作られます。セロトニンが十分に分泌されることで、結果、夜の睡眠が深まるのです。
普通の人でも、仕事が忙しくてストレスフルな生活をしていると、セロトニンを分泌するセロトニン神経が弱ってきます。朝散歩によって、毎日、セロトニン神経をしっかり活性化することで、ストレスを受け流し、脳の疲労を回復できます。
(2)体内時計のリセット
人間には体内時計があり、平均24時間10分前後といいます。体内時計をリセットしないと、毎日10分ずつ寝つきの時間が遅くなり、昼夜逆転生活となってしまうのです。
体内時計をもとに、睡眠、覚醒、体温、ホルモン、代謝、循環、細胞分裂などがコントロールされているので、体内時計がズレると、「指揮者のいないオーケストラ」のように体内がバラバラの状態になり、高血圧、糖尿病、がん、睡眠障害、うつ病など、さまざまな病気の原因となります。
体内時計をリセットするには、太陽の光(2500ルクス以上)を5分浴びるのが効果的です。だからこそ、朝に外に出ることがいいのです。
(3)ビタミンD生成
ビタミンDは、カルシウムの吸収を助け、骨を丈夫にするホルモンです。ビタミンDは、非常に欠乏しやすい栄養素として知られ、日本人の8割がビタミンD不足ぎみで、4割で欠乏していると言われます。
ビタミンDが欠乏すると、骨粗鬆症になります。骨粗鬆症になると、ちょっとした転倒で簡単に骨折します。骨折するとしばらく安静が必要なため、一気に筋肉が衰えます。高齢者の場合は、それがきっかけで「要介護」「寝たきり」になる人も多いのです。
ビタミンDは食事から摂取もできますが、必要量の半分は自分で生成することができます。原料は「紫外線」です。皮膚に日光(紫外線)が当たると、ビタミンDが生成されます。
15~30分の朝散歩をすれば、1日に必要な量のビタミンDの生成が行われます。紫外線が気になる女性も多いでしょうが、だからこそ日差しの強い昼ではなく、日光が比較的弱い朝がベストなのです。
以上をまとめると、メンタル疾患のある人から、夜の寝つきが悪い人、仕事でパフォーマンスを上げたい人まで、すべての人に朝散歩がおすすめです。少しでも身体的・メンタル的に不調がある人は、必ず習慣として取り入れてください。
具体的な朝散歩の方法
基本的な方法は、「起床後1時間以内に、15~30分の散歩を行う」です。午前中(できれば10時まで)に行いましょう。雨の日でも効果があります。サングラスはかけず、紫外線を防御しすぎないのがポイントです。
健康な人であれば、15分ほどでセロトニンが活性化します。「メンタル疾患のある人」「メンタルが弱っている人」「睡眠に問題がある人」などであれば、セロトニン神経が弱っている可能性が高いので、30分を目安にしてください。
ただし、30分を超えるとセロトニン神経が疲れてしまい、逆効果になるので注意しましょう。
また、起きて3時間以上が経ってから朝散歩をすると、体内時計が後ろに3時間ズレてしまうので逆効果です。必ず、起きて1時間以内に行ってください。
健康な人の場合は、室内でも日光の入る明るい部屋にいれば、ある程度体内時計はリセットされます。しかし、体調の悪い人、メンタル不調の人は室内では不十分ですので、起床後、1時間以内に屋外に出るべきです。
朝散歩の後には朝食を食べましょう。朝食を食べることで、さらに「脳の体内時計」と「体の体内時計」のズレが補正されます。
また、よく噛んで朝ご飯を食べましょう。「咀嚼」もリズム運動なので、それだけでセロトニン神経を活性化します。
「リズム運動」であれば、セロトニンは活性化するので、悪天候で外に出られないときは、室内で「ラジオ体操」で代用してもいいでしょう。
さらに効果的な方法
朝散歩なので、ジョギングをする必要はありません。歩くときの「リズム」が重要なので、「ワン、ツー、ワン、ツー」と同じテンポでリズミカルに歩きましょう。体力に余裕のある人は、「早歩き」で軽快に歩くといいでしょう。
先ほど、午前中(できれば10時まで)にすべきだと書きましたが、それは午後に散歩しても、セロトニン活性効果が小さいからです。
体内時計がリセットされてから、15~16時間後にメラトニンが分泌されて「眠気」が出ます。逆算すると、午前7時に体内時計をリセットすると、22~23時に眠気が出るということです。午前8時に体内時計をリセットすると、23~24時に眠気が出ます。だから、午前11時に朝散歩をすると、体内時計のリセットが遅れてしまいます。
サングラスをかけるのがNGなのは、セロトニン神経が活性化するためには、ある程度の明るさの光が「網膜」から入らないといけないからです。
また、肌を覆う紫外線対策(UVクリームなども含む)をすると、ビタミンDは活性化しません。注意しましょう。
まずはハードルを下げて習慣化しよう
朝散歩をするといっても、「朝5時に起きなさい」ということはありません。「朝の調子が悪い人」「お疲れモードの人」「メンタル疾患の人」が、無理して早起きをすると、逆に調子を崩す可能性があります。最初は、自分に無理のない時間に起きて、その時間から朝散歩をすれば十分です。
毎日するのがベストですが、週1~2回でも、やっただけ効果があります。不定期でも、徐々に朝の目覚めがスッキリと改善していきます。
テンポよく「リズム」に集中するために、音楽を聴きながら歩くのもいいでしょう。好きな音楽であれば、寝起きの気分も上がるでしょう。
どうしても歩くのがしんどい場合、ベランダや庭に出て日向ぼっこをすることからはじめましょう。そこから、5分の散歩、10分の散歩、15分の散歩……と、少しずつハードルを上げていけばOKです。やればやっただけ効果が出ます。
「ストレスへの対処法」は不変のスキルだ!
私の臨床経験では、「几帳面でまじめな人ほどうつになりやすい」傾向を感じます。なぜなら、ストレスの原因を真正面から受け止め、不安になり、悩み続け、リセットできないからです。
悪いストレスをなくしていくことが、「ストレスフリーな人」になるためには重要です。
あなたの「考え方」「受け止め方」を少し変えるだけで、ストレスを受け流せるようになります。それだけで、「不安」や「悩み」の9割は消すことができます。
本書では、誰しもが悪いストレスを感じる「人間関係」「プライベート」「仕事」「メンタル」「健康」という5つのテーマに対し、「科学的なファクト」と「今すぐできるToDo」を示します。「いま何をすべきか」が明確になるでしょう。
樺沢紫苑(かばさわ・しおん)
精神科医、作家