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隠れ暮らす「女性ホームレス」密着して見えた実態

2021-07-24 15:30:00 | 日記

下記の記事は東洋経済オンラインからの借用(コピー)です

「女性の貧困」――。近年、注目されているテーマだが、2000年代初めから「女性ホームレス」に着目し、研究を続けてきた人がいる。京都大学大学院文学研究科准教授の丸山里美氏は7年間にわたって、東京と大阪で女性ホームレス33人へのフィールドワークを行い、問題点をあぶり出した。
「女性の貧困」の深淵とは何か、その実態を測る難しさはどこにあるのか。「ニッポンのすごい研究者」は今回、女性ホームレスの研究者にスポットを当てた。
男性ホームレスとの大きな違いは「結婚歴」
――丸山さんが調査された女性ホームレスには、どんな特徴があるのでしょうか。
私の調査はサンプル数が33と少なく、聞き取りの方法や時期が統一されていないため、統計的な価値は高くありません。ただ、女性に特化した調査はこれまでほとんど実施されていません。
この連載の一覧はこちら
そこで女性ホームレスの特徴をつかむために、対象を男性に特化した厚生労働省の「ホームレスの実態に関する全国調査」(おおむね5年ごとに実施)の2007年版と、私が2003年から2009年にかけて実施した調査で比較しましょう。
厚労省の調査は野宿者のみを対象にし、私の調査は野宿者と施設居住者を対象にしています。
私は東京と大阪の路上で会った19人、東京の福祉施設で会った14人、計33人から生育家族や学歴、職歴、居住場所、同居人といった生活史を詳細に聞き取っています。このうち、夫が失業して2人ともホームレスになった人は11人。本人の失業でホームレスになった単身女性が15人。夫や家族との関係性を失ってホームレスになった人が7人。これらのうち、野宿経験者は26人でした。平均年齢は59歳です。
男性ホームレスとの大きな違いは、まず、結婚歴です。厚労省の調査によると、男性のホームレスには結婚経験がない人が半数以上もいるのですが、女性の場合、9割近くに結婚歴(内縁関係含む)があり、そのうち半数以上が複数回しています。
貧困女性にとって男性のパートナーを持つことは、生活を維持するための手段になっている実態が改めて浮かび上がります。ホームレスの人は総じて学歴が低いのですが、女性では「最終学歴が中学校以下」という人が半数以上で、男性よりもさらに低い。職歴も大半はパート。多くの人が清掃、水商売、旅館の住み込み、飯場の賄いなどに従事しています。
――その女性たちは、どのようにしてホームレスになったのでしょうか。
いくつかパターンがあります。夫との死別や離別によって単身となった女性が失業する場合、もともと単身の人が病気や高齢などで働けなくなる場合、夫をはじめ家族との関係がうまくいかなくなる場合などです。
丸山里美(まるやま・さとみ)/京都大学大学院文学研究科准教授。2007年京都大学大学院文学研究科行動文化学系社会学専修博士課程単位取得認定退学。博士(文学)。専攻は社会学。立命館大学産業社会学部現代社会学科准教授を経て現職。著書『女性ホームレスとして生きる――貧困と排除の社会学』の新装版を今夏出版予定(写真:本人提供)
中高年の女性ができる仕事は、低賃金の不安定労働に限られていますから、失業保険や厚生年金の対象にならない人も多い。働けなくなると、すぐに生活に困窮することになりがちです。
例えば、本人が失業したケース。60代の女性は、中学校卒業後に正社員としてガラス工場で働き始め、22歳で転職します。26年間勤めますが、そこでは失業保険や年金に入っていませんでした。
給料が上がらず生活が苦しくなったため、その会社を辞めて清掃のパートを2つ掛け持ちします。でも、アパートの家賃には足りない。友人からの援助で賄っていましたが、次第に友人宅に居候するようになった。その生活が10年ほど続きましたが、高齢になって仕事を解雇されると、友人への借金が気になって居候しづらくなり、野宿に至りました。
離婚によって貧困に陥るケースも
別の50代女性のケースは、こうでした。高校中退後、縫製工場に正社員として勤め始めます。18歳で専業主婦になり、4人の子供をもうけた。その後、35歳で離婚し、水商売を始めて3年後に独立。42歳で再婚しました。夫婦2人の収入があったため、その後は自らの子供と共にマンションで豊かに暮らしています。
ところが、女性は54歳のときに体を壊して店をたたみました。実は結婚直後から夫の精神的暴力に耐えていたのですが、末っ子が結婚したのを機に離婚し、家を出ます。しばらくはホテルやサウナに泊まっていましたが、所持金が尽きて野宿になりました。
もともと精神疾患や軽度の知的障害がある女性も一定数いて、人間関係のトラブルになりやすく、仕事が続かないという背景もあります。
――丸山さんが調査に着手する2003年まで、ホームレスと言えば男性の問題として認知され、女性のホームレスはほとんど注目されていませんでした。そんな中、7年もかけて綿密な調査を続けた。京都から東京へは夜行バスで通っていたと聞いています。
京都大学の大学院に通っていたときですね。約250人がテントで暮らしている東京都内の公園に何度も通いました。そこでは女性が10人ほど暮らしていて、顔見知りになった4人の女性たちと数年間にわたって人間関係をつくり、調査を行いました。
テントは平均で3畳くらいの広さです。中には洋服や布団といった日用品があり、発電機や電池式のテレビを置いてあるテントもありました。日雇いやアルバイト、保険の外交員、ビルの清掃、廃品回収などで現金収入を得ている人もいました。
食事はコンビニなどで廃棄物として出されるもの、福祉事務所で配布されるもの、炊き出しなどで確保。カセットコンロを使って自炊する場合も多いです。日用品は自分たちで購入するか、定期的に訪れるボランティアや教会に頼んで手に入れ、生理用品など男性に頼みにくいものは女性ボランティアに頼んでいたようです。
丸山氏が調査した東京都内の公園の様子。約300のテントがあった。
何度も足を運び、一緒に時間を過ごす
――公園以外では、どんなところで調査されたのですか。
野宿者だけでなく、住居のない状態(=ホームレス)の女性たちが滞在する都内の福祉施設に泊まり込み、そこで最初はボランティア、後にアルバイト職員として働きながら、並行して聞き取り調査をしました。大阪では、女性野宿者の支援グループをつくって、その活動と並行して調査もしていました。
(こうした手法を取ったのは)まず、一緒に時間を過ごしたいと思ったからです。それに、1回だけのインタビューでわかることは限られています。何度も足を運んで人間関係をつくって話を聞けば、その分、調査は深みのあるものになると考えました。
東京で調査したのは、京都や大阪ではホームレスの女性になかなか出会えず、東京に行き着いてしまったということですね。
――日本では「ホームレス=中高年の男性」というイメージがあります。一般的には男性よりも女性のほうが貧困とされているのに、なぜ、女性ホームレスは少ないのでしょうか。
彼女たちは危険を避けるために物陰に隠れるように暮らしているので、なかなか目にとまりません。厚労省の「ホームレスの実態に関する全国調査」の2021年版によれば、全国の野宿者3824人のうち女性は197人。わずか5.2%です。
「ホームレス」の定義によるところも大きいと思います。日本でホームレスというと、一般的に路上生活をする人を指します。しかし、もっと解釈を広げ、「家のない状態の人」と定義し、インターネット・カフェやファストフード店、知人宅で夜を過ごすといった人もカウントすれば、5.2%よりずっと多いです。
女性ホームレスが少ない背景には、男性が稼ぎ主で女性は家事を主に行うことを前提にした、日本の労働や社会保障のあり方も問題として横たわっています。こうした結果、多くの女性は不安定な低賃金労働に従事している。低賃金だと1人で生きていくことが難しいので、貧困を恐れて、夫や親のいる家から出られないわけです。
また、雇用保険や年金といった保険から排除されていることも多く、単身者の場合、失業すると途端にホームレス状態になるリスクがある。
他方、男性より利用できる福祉的な選択肢は多い。そうしたことから、路上に出る一歩手前で踏みとどまっているケースが多く、数字上では女性ホームレスの比率が極端に低いのだと考えられます。
一貫性がなく、矛盾した言動をとることがある
――調査を通して、どんなことが明らかになったのでしょう。
女性野宿者たちは、さまざまな場面で一貫性がなく、矛盾した言動をとることがあります。例えば、DVを受けたある女性は、いったんは施設に逃げ込むけれど、その後、夫の元に戻る。また施設で暮らす、そして夫の元へ。そういうことを繰り返します。
私の家に居候したいと言った女性はある時、衝動的に公園を飛び出し、夫と違う男性とホテルで暮らし始めます。そして毎日のように電話をしてきては、「実家に帰ろうか」「公園で夫の帰りを待とうか」「生活保護を受けようか」などと言うのです。
彼女たちの多くは自らの重要な決断をする際、他者の意見や存在を考慮し、それに大きく影響されていた。女性に求められてきた社会的な期待に沿うことは、「自分で選択できる自立した生」とは矛盾するのです。
研究者として感じたことは、この合理的には理解しがたい存在のあり方が、それまでのホームレス研究から女性が排除されてきた一因ではないかということでした。
もしかすると皆さんは、「ホームレス=なくすべきもの」と思われているかもしれません。でも、すべてのホームレスが「ホームレス生活をやめたい」と願っているわけではないのです。この研究を通して、私は「その人がその人なりに望むことを実現できるような社会になればいい」と考えるようになりました。
――丸山さんがフィールドワークをされてから10年以上が経ちました。女性ホームレスの姿に変化はありましたか。
2010年代半ばには、女性の貧困が社会的に話題になりました。私の主な調査対象は中高年の女性でしたが、生活に困窮して性産業で働いている女性たちが「女性の貧困」や「女性ホームレス」としてイメージされるようになったことが、最も大きな変化だと思います。
おそらくこれからも、時が経つにつれ、女性の貧困の実態や、それに対する人々のイメージも変化していくことでしょう。
――そもそも、なぜ女性ホームレスの研究をしようと思ったのですか。
大学の卒業論文のフィールドに、釜ヶ崎(大阪市西成区の「あいりん地区」)というホームレスの人たちが多い所での炊き出しを選んで、3年間通いました。それが非常に楽しかった。
インドに1人、バックパックを背負って旅行に行ったことがあったんですが、釜ヶ崎にはそういうアジアの国に旅行しているかのような雑然とした雰囲気があって……。人間らしい行為や感情があふれていて、人々が生き生きしていると感じました。
でも、釜ヶ崎でトラブルに遭ってしまうんです。炊き出しのボランティアをしているときに知り合った男性にストーカーされて。「殺してやる」とも言われました。それまでは自分が女性であることや、ジェンダーの問題にあまり関心がなかった。だからこそ、男性ばかりの釜ヶ崎の街に楽しく通えていたんですね。
私はよそから通っていたので、そんなことがあったら釜ヶ崎に行かなければいい。でも、ときどき、街で見かけていたホームレスの女性たちは、住人のほとんどが男性という街で、きっと、私と同じような目に遭って困難を抱えているんじゃないか。人生の先輩である彼女たちがどういうふうに暮らしているのかを知りたいと思ったんです。
世帯の中にいる女性の貧困は捉えきれていない
――今の新しい研究テーマを教えてください。
「世帯に隠れた貧困」に関心があります。貧困者支援をしている、あるNPO法人に相談に訪れた人の記録を分析したときに「統計に表れない女性の困窮」に気づきました。
例えば、夫からのDV被害に遭っている妻は、統計上「家に住んでいる」「世帯収入がある」となり、貧困とは見なされません。でもDVに耐えかねて、いざ家を出ると、その妻は「住むところがない」「お金もない」となり、途端に貧困に陥る。
従来、(研究や政策は)貧困を世帯ごとに見ていたのですが、それでは、世帯の中にいる女性の貧困の実態を捉えきれないのです。
――その研究で、どんなことが明らかになるのでしょうか。
夫婦で生活していると、多くの場合、女性が家事や育児といった無償労働を担い、それに時間を投入するせいで満足な現金収入を得られません。一方、夫が現金を得られるのは、妻の無償労働に支えられているからです。
つまり、貧困という概念を考えるときには、経済的資源についてだけではなく、「時間資源」やそれに派生する「自由度」についても考慮すべきだと考えています。
今は研究の途上ですが、研究を進めていけば、貧困の捉え方や計測の方法、さらには貧困の概念を根本から問い直すことになるのではないか、と思っています。それは、困難を抱える女性たちの生きづらさを可視化させることになる。そう期待しています。
取材:宮本由貴子=フロントラインプレス(FrontlinePress)所属


「怒りと悲しみのハワイ挙式」花嫁を幸せの絶頂から突き落とした60代母の異常行動

2021-07-24 13:30:00 | 日記

下記の記事はプレジデントオンラインからの借用(コピー)です

「あいつらは私を見張っている! 盗聴されている! 毒を入れられる!」。現在30代の柳井絵美さんの最愛の母親は約10年前からおかしな言動をするようになった。家では雨戸を締め切り、換気扇も塞ぎ、ひきこもる。そんな中、柳井さんは結婚し海外挙式をするが、ハワイでも母親の妄想は改善せず。家族の説得でようやく診察を受けた母親は統合失調症だった。柳井さんはその後、第1子を出産。不安な気持ちを抱え、介護と育児に直面することに――。)
この連載では、「ダブルケア」の事例を紹介していく。「ダブルケア」とは、子育てと介護が同時期に発生する状態をいう。子育てはその両親、介護はその親族が行うのが一般的だが、両方の負担がたった1人に集中していることが少なくない。そのたった1人の生活は、肉体的にも精神的にも過酷だ。しかもそれは、誰にでも起こり得ることである。取材事例を通じて、ダブルケアに備える方法や、乗り越えるヒントを探っていきたい。
10年前から母親がおかしい「盗聴されている! 毒を入れられる!」
柳井絵美さん(現在30代 既婚)は、2014年に結婚するまでは関東地方にある実家で両親と1歳下の妹の4人暮らしだったが、結婚してからは実家から車で10分ほどのところに新居を構え、夫と暮らし始めた。
しかし、「甘い新婚生活」とはいかなかった。悩みの種は、2012年ごろからおかしな言動をするようになっていた当時64歳の母親だ。
当時、清掃の仕事をしていた母親は、60歳で定年延長し、65歳で退職するつもりだった。65歳の誕生日が迫っていたある休日、柳井さんと母親は車で買い物に出かけ、帰宅すると、突然母親は異様な行動に出た。ダッシュボードからメモ帳とペンを取り出して、家の近くの農道に列になって路上駐車されている車のナンバーを一心不乱に控え始めたのだ。
「お母さん、何してるの?」。びっくりした柳井さんが声をかけると、母親は、「農道に停まってる車のナンバーを控えているの! あいつら私を見張ってるのよ!」と怒り口調で答える。
「私は生まれて初めて、自分の母に恐怖感を抱きました。でも、当時の私は20代半ば。平日は仕事、休日は今の夫や友だちとの付き合いなど、毎日忙しくしていたこともあり、母の異変に気付いていたにもかかわらず、放置してしまったのです」
それから母親は、「車で私や家族を見張っている!」「あいつらは会社や近所の人に、私や家族の悪口を吹き込む!」「あいつらは私を陥れるわなをしかけている!」などと繰り返し、「絶対に犯人を見つけ出してやる!」と息巻くようになった。
柳井さんや父親、妹がどんなになだめても、路駐している車のナンバーを控える行為は収まらず、メモ帳はみるみる車のナンバーで埋め尽くされていった。
「あんた、ゴミ捨て場にあった自転車盗んだの?」
そんなある日、母親は突然、「あんた、ゴミ捨て場にあった自転車盗んだの?」とすごい剣幕で話しかけてきた。驚いた柳井さんは、「何のこと?」と答える。
どうも母親は、数日前からゴミ捨て場に置かれてあった自転車が失くなっていたのは、柳井さんが盗んだからだと思い込んでいるようだ。柳井さんが「え? 盗んでいないよ」と言っても聞かず、母親は怒気を孕んだ口調で「返して来い!」と繰り返す。
父親も妹も騒ぎを聞きつけ、事情を聞いた2人が柳井さんをかばってくれているにもかかわらず、母親は聞く耳を持たない。「会社の人が言っていた! 返して来い!」の一点張り。
この頃から母親の車のナンバーを控える行為は収束し、代わりに柳井さんに「自転車を返して来い」と繰り返し言うようになった。柳井さんは、本当かどうかは別として、会社の人の言うことを信じて、自分の言うことを信じてくれない母親に、怒りと悲しみの感情が湧いた。
2012年5月、65歳になった母親は清掃の仕事を退職した。
「ほら! 外から誰かが毒を垂らしてきた!」
退職した母親は、一日中家の中に閉じこもるようになっていった。
昼間でもシャッターや雨戸を閉めっぱなしにし、雨戸がない窓はアルミ箔や新聞紙、ダンボールなどで覆い、換気扇はラップで隙間を塞ぐ。なぜ換気扇を塞ぐのかと訊ねると、母親は「換気扇の外から誰かがスプレーで毒を入れてくる!」と答えた。
換気扇をラップで塞いだまま回し、揚げ物や炒めものの料理をするため、たちまちラップは油まみれになり、壁に油が滴る。すると母親は「ほら! 外から誰かが毒を垂らしてきた!」と言う。柳井さんが「ラップについた油が熱で垂れてきたんだよ! 危ないから外して!」と外そうとすると、大激怒。浴室の換気扇も同様で、窓も開けられず、換気扇も塞がれ、家の中は昼間でも暗く、カビ臭い湿った空気が充満していた。
「あとでわかったことですが、母が『スプレーで毒を家に入れている!』というのは、隣に運送屋があり、車を高圧洗浄機で洗っている音を毒スプレーだと思い込んでいたようです。しかし、それを母に説明したところで受け入れてはもらえず、当時は母対その他の家族で、ケンカばかりの毎日でした。私たちはただ、おかしくなっていく母を、何とかして元に戻したい一心でした」
家の中は常に重苦しい空気が漂い、家族全員がいつもイライラしていた。母親の言動を否定すると悪化するように感じた柳井さんは、試しに肯定してみたが、良くなったように感じるのは一瞬のことで、結局、異常行動を繰り返す。
やがて2014年、柳井さんは入籍し、夫と2人、結婚式をどうしようかと悩んでいた。
「海外ウェディングなら母親の妄想がなくなるのでは?」という期待
母親はもともと引っ込み思案。そんな母親が、娘の結婚式で人前に出られるのか?
そこで夫は、「海外挙式にしてはどうか?」と提案。「国内で追跡や光を恐れるなら、海外に行けば落ち着くかもしれない。妄想の相手は海外までついてこないだろう」と。この提案を、柳井さんも父親も妹も、家族全員がわらにもすがる思いで受け入れた。
このことを母親に話すと、何度目かの説得で渋々承諾。嫌々な母親の様子に、柳井さんは「娘の結婚式なのに!」と怒りと悲しさがこみ上げ、母親と柳井さんの仲は一気に険悪になる。見かねた父親と妹が間に入ってくれ、何とか母親をハワイまで連れ出すことができた。
しかし挙式当日。スタッフから、「お母様は挙式の最初に、花嫁のベールを下ろしてください」と言われた母親は、「いや、私はやりません」と首を振るばかり。このやり取りを見ていた柳井さんは、涙を堪えるのに必死だった。スタッフと妹が母親を説得し、何とか母親は役割を遂行したが、あまりにも義務的で雑なベールダウンに、真っ白なウェディングドレス姿の柳井さんの心の中は、再び怒りと悔しさと悲しさでいっぱいになった。
さらに、柳井さんたちの「海外なら妄想がなくなるのでは?」という期待は、もろくも崩れ去る。母親はハワイにいる間も、「光が私を狙ってる!」と言い、母親がホテルの部屋から出たのは挙式とその後のランチ、そしてほんの少し海へ行ったくらいだった。
だが、自宅にいる間と違い、母親はホテルの部屋ではカーテンを締め切らず、ベッドに横になりながら海を眺めていたと妹から聞くと、柳井さんはわずかに救われる思いがした。
加速する母親の異常行動「盗撮されるから暗闇入浴」
2015年。母親より3歳若く、当時65歳の父親も、柳井さん(製造業勤務)も妹も、平日は仕事がある。
結婚して家を出た柳井さんも、ほぼ毎日仕事後には母親の様子を見に実家を訪れ、時には閉じこもりっぱなしの母親を外に連れ出した。
あるとき、妹が仕事から帰ると、母親は真っ暗な中、入浴していた。「お母さん、どうして電気つけないの?」と訊ねると、「盗撮されるからだよ!」と答える母親。
「母は、お風呂とトイレは夜でも絶対に電気をつけなくなりました。妹は、『お母さんすごくない? 電気付けないでお風呂とか難しいよね!』と笑っていましたが、私はお風呂が大好きだった母が、暗闇でおびえながら入浴していると思うと、かわいそうで胸が痛みました。楽観的な妹がうらやましかったです」
さらにまた別の日、「来てくれ! お母さんがおかしい!」と父親から電話があった。
「父はめったに私たち娘を頼らない人なので、電話があったということは、かなり限界だったのだと思います」
嫌な予感がしながら実家に到着すると、父親はとてもつらそうに、そして今までの怒りが爆発したかのように叫んだ。
「もうお母さんには何を言ってもダメなんだ! いい加減にしてくれ! こっちまで頭がおかしくなりそうだ!」
すると母親も負けずに怒鳴る。
「どうしてみんなわかってくれないの! 私がこんなに狙われているのに! あんたたちも敵の味方なんだ!」
「お母さん、もう病院行こう?」「あんたまでおかしい者扱いして!」
父親から事情を聞くと、「突然、キッチンにあるステンレスのボウルに、自分の裸が映るとかって言い出して……」と言う。
ここ最近の母親は、水道の蛇口など、自分の姿が映るものを見ると「盗撮されている!」と言ってアルミホイルを巻きつけていた。
柳井さんはこれまで見てきた母親の異常行動を思い出し、涙が溢れてきた。
「お母さん、もう病院行こう?」と柳井さんが声をしぼり出すと、
「あんたまで私のことをおかしい者扱いして! ふざけるな! きっと狙われてるのは私だけじゃない! あんたたちもやられるんだ!」
と拒絶。
「私はこのときようやく、母親のことを誰かに相談しようと思いました。これまでは『恥ずかしい』『相談された方も困るだろう』と思い、できないでいたのです」
「母親は統合失調」診断を聞いた後、身重の娘は無事出産した
2015年2月。相談先を悩んだ末に、柳井さんは、勤め先の救護室に常駐する看護師に相談してみることにした。
看護師に母親のことを話すと、「話を聞いただけだから断定はできないけど、統合失調症の症状に似ているね」と言った。看護師に統合失調症について聞くと、柳井さんは、「確かに母の症状に当てはまることばかりだ」と思った。
看護師は、心療内科にかかることを勧め、評判の良い病院を紹介してくれた。
それからというもの、柳井さんは父親と妹とともに母親を説得し始めるが、母親は拒絶。
2017年、柳井さんは第1子を妊娠。気が付けば、母親が異常行動をし始めた2012年から5年、誰かに相談しようと決断した日から2年近くの月日が流れた。
父親と妹は、身重の柳井さんを気遣い、「ストレスになるからお母さんには近づかないほうがいいよ」と言ってくれた。
そして9月。妹が「初孫と一緒にお出かけしたくないの?」「このままじゃ私も心配でお嫁に行けないよ」などと話し、母親の説得に成功。
69歳になった母親を家族全員で心療内科へ連れて行き、問診による認知症の検査を行ったところ、医師は、母親に物忘れ症状はなく、認知症ではないと言う。柳井さんが母親の日頃の異常行動をまとめたメモを医師に渡すと、最終的には統合失調症と診断が下りた。
そして柳井さんは、長女を出産した。
旦木 瑞穂(たんぎ・みずほ)
ライター・グラフィックデザイナー
愛知県出身。印刷会社や広告代理店でグラフィックデザイナー、アートディレクターなどを務め、2015年に独立。グルメ・イベント記事や、葬儀・お墓・介護など終活に関する連載の執筆のほか、パンフレットやガイドブックなどの企画編集、グラフィックデザイン、イラスト制作などを行う。


 YouTubeで空前の“小室親子バブル” 5種類に分類される動画に名誉毀損のリスクも

2021-07-24 11:00:00 | 日記

下記はデイリー新潮オンラインからの借用(コピー)です

浅はかなYouTuber
 秋篠宮の長女・眞子さま(29)と小室圭さん(29)の婚約問題が、国民的議論に発展しているのは、ご存知の通りだ。
 ***
 ネット上でも、お二人の結婚に反対する声は多い。“破談”を願う過激な意見も目立つ。そんな“ネット世論”を考える際、Twitterが調査対象になることが一般的だ。
 一言で“小室問題”というが、その内情は【1】小室さん自身の問題、【2】母親の小室佳代さんの問題、【3】親子の問題──大きく3つに分けられる。
 例えば、金銭トラブルは母親である小室佳代さんの問題だ。A4サイズで28枚の文書を発表したものの、世論の総スカンを食らったのは小室圭さんの問題、という具合だ。
 試しにTwitterで、【1】から【3】までの単語を入力して検索をかけてみよう。それぞれ2つのツイートを選び、その一部をご紹介する。
「【1】小室圭」で検索
《眞子様にはやはり似つかわしく無い人だという事が判明しました》
《小室圭さんも眞子さまも税金泥棒だと思われても仕方ないでしょ》
「【2】小室佳代」で検索
《小室佳代もやっぱりおかしな奴だよ。つくづくそう思う》
《小室佳代さんの老後の生活も、眞子様と小室圭さん経由で、皇室利用で扶養することになります》
5種類の動画
YouTube「田村淳の休日」より
「【3】小室親子」で検索
《はやく身を引いてくれ!小室親子》
《秋篠宮家と小室親子は 国民への説明責任を果たすべき。この結婚には反対です》
 いずれの意見も、決して目新しいものではない。つまり、ごく当たり前の声がTwitterに投稿されていることが分かるわけだ。
 だがネット世論に詳しい人でも、YouTubeにおける小室問題の状況を調べたことは少ないかもしれない。
 YouTubeの公式サイトに「小室圭」、「小室佳代」、「小室親子」といった言葉を入力すると、どうなるのだろうか。ネットに詳しいライターが解説する。
「再生数などに応じ、大きく分けて5種類の動画が表示されます。1種類目は、NHKや民放キー局といったテレビ局、あるいは新聞社などが作成した動画です。記者会見の様子などを伝えるもので、内容にも全く問題がなく、再生回数も多い動画であることは言うまでもありません」
 2種類目の動画は、YouTubeの公式チャンネルを持つ著名人の見解が収録された動画だ。ロンドンブーツ1号2号の田村淳(47)や、脳科学者の茂木健一郎氏(58)といった人々が小室問題について見解を述べている。6月27日現在、任意の1本を調べてみると、前者の再生回数は約9万2000回、後者は約16万8000回だ。
“小室バブル”
「3種類目の動画は、顔や名前を明らかにしてはいるが、知名度の低いYouTuberが、単に報道を朗読するタイプのものです。『週刊誌には、こんなことが書いてありました』という内容です。本当に新聞や雑誌、ネットメディアの記事を紹介するだけで、YouTuberの見解すら示されるない動画もあります。ところが、10万を超える再生回数が記録されている場合もあります」(同・担当記者)
 例えば、元銀行員を名乗る男性のYouTube公式チャンネルがある。小室問題に関する動画を相当数配信しているが、そのほとんどは週刊誌やネットニュースの報道を紹介しているだけだ。
 その他の動画は、銀行員のリストラや住宅ローンの問題など、自身の専門を活かしたものが多い。
 興味深いのは再生回数だ。元銀行員という職歴を活かした動画は数千から1万台という再生回数が大半を占める。
 ところが、小室さんや小室佳代さんの問題を取り上げた動画は1万を超えることが多い。それどころか、場合によっては10万台に達することがある。
過激化する動画
「YouTubeで“小室バブル”が起きていることがよく分かります。それだけ世間は小室さん親子に関心が高いということでしょう。YouTuberが小室親子について言及すれば、再生回数が伸びるのです。しかも独自取材を行わず、単に週刊誌の記事を朗読するだけで再生回数を稼げるのです。まさに“濡れ手に粟”です」(同・担当記者)
 ただ、こうしたYouTuberは他の動画でも数万台の再生回数を記録しているのは事実だ。数千台という低い再生回数に悩んでいるYouTuberは更に過激化し、世間の耳目を集めようと懸命だ。
「4種類目が、いわゆる“底辺”のYouTuberです。こちらは何をやっても再生回数が少ないタイプと、小室動画だけは再生回数が伸びたタイプと、2種類に分かれます。例えば、小室佳代さんの周囲で自殺が相次いだことを指摘し、『自殺がこんなに連続するはずがない』と主張する動画は一定の再生数を獲得しています」(同・担当記者)
 他に再生回数が多いのは、小室佳代さんが遺族年金を詐取した疑いがあるとする内容の動画だ。週刊文春の報道が“出典”なのは言うまでもない。
最後の一線
「一方、もともと再生数の少ないYouTuberは荒唐無稽な主張を繰り広げることもあります。例えば、あるYouTuberは、小室さんのファッションが広域暴力団の組長のセンスに似ていると主張しています。他のYouTuberは冷静な口調で小室さんの身体的特徴を罵倒する動画を配信しています。さすがに眉をひそめる内容で、再生回数も低迷しています」(同・担当記者)
 5種類目は名前や顔を公開していないものだ。動画ではイラストや合成音声を使用し、小室親子についての誹謗中傷を垂れ流している。
 顔を出しているYouTuberの動画と内容の差はないかもしれないが、より卑劣であることは言うまでもない。この記事では紹介は控えさせていただく。
 ITジャーナリストの井上トシユキ氏は「小室さん親子を巡る真面目な国民的議論と、こうした動画は分けて考える必要があります」と指摘する。
「小室さん親子に問題があるのは言うまでもありません。結婚に反対する世論が多いのも頷けます。そしてYouTubeを含むネット上の罵詈雑言に溜飲を下げる人もいるかもしれませんが、やはり最後は一線を引くべきでしょう」
訴訟の可能性
 小室問題でいたずらに極端な主張を垂れ流すYouTuberには、「名誉毀損」というリスクがつきまとう。
「こうしたYouTuberはネット上の言論しか見ていません。Twitterなどで小室親子の非難が多いことを認識し、『これなら炎上しない』と判断しているのです。いわばネット世論の尻馬に乗って、あることないこと乱暴な言説を動画化していると言えます。その内容は小室さん親子が名誉毀損で訴訟を起こしたなら、簡単に勝訴できるものばかりです」(同・井上氏)
 実際のところ、小室さん親子が一部のYouTuberに「訴訟を起こすぞ」と警告する可能性は低くないという。
「小室さんがニューヨーク州の司法試験に合格すれば、晴れて法曹家の一員になります。今のところは眞子さまと結婚する男性として、自重を必要とする立場だったと思います。しかし、法律のプロとなれば、自分に対する酷い言論に対して行動を起こさなければ、法曹家としての見識が問われるとも言えます。日本の法曹関係者に協力を仰ぎ、配信者を特定して内容証明を送るというシナリオは荒唐無稽なものではないでしょう」(同・井上氏)
 もちろん、小室さんが法的措置を警告すれば、世論が反発する可能性はある。
健全なバランス感覚
「小室さんは正直に言って、世間から総スカンを食らっています。いわば、失うものは何もないわけです。捨て身になってYouTuberに警告を発すれば、『この問題だけは小室さんを支持する』という人も出てくると思います。それが2割や3割に達するだけでも、むしろ小室さんにとってはプラスになります」(同・井上氏)
 いくら小室親子に問題があると言っても、名誉毀損はよくない。それが健全なバランス感覚だ。
「無名でお金のない会社の作った商品でも、ネットで拡散すれば大きな宣伝効果を得られます。これはネットの良いところです。一方、発言力を認められていない人の罵詈雑言が拡散してしまうのはネットの悪いところです。とはいえ、どちらも本質は同じで、まさに表裏一体です。だからこそ私たちは“良識”を大切にする必要があります。『小室さん親子は確かに問題だけど、この動画はやっぱりよくない』と指摘することは重要です」(同・井上氏)
デイリー新潮取材班


 エアコンをつけ、布団をかけて眠る…専門医が教える「よい眠り」のための常識

2021-07-24 08:30:00 | 日記

下記の記事は婦人公論.jpからの借用(コピー)です

よく眠れない、体がだるいなど、夏は疲れを感じがち。原因のひとつに「睡眠の質の低下」があるようです。誰でもぐっすり眠る方法を専門医・白濱龍太郎さんに聞きました(構成=島田ゆかり イラスト=石川ともこ)
質のよい眠りの3つの条件
現代人の睡眠の質は昔に比べると驚くほど低下しています。その原因は、夜になっても活動が続く生活リズムや、長時間スマートフォンやパソコンを使用しているライフスタイル。これらはよい睡眠を阻害するものです。加えて夏は寝苦しく、よく眠れないという人も多いでしょう。疲れが取れないと感じるのも当然といえます。
そもそも睡眠の役割は、昼間に活動した脳と体がオーバーヒートしないように、脳の温度を下げ、細胞を修復することにあります。また、寝ている間に脳に溜まった老廃物「アミロイドβタンパク質」や体内の疲労物質を排出する役割も。しかし、睡眠時間が短くて深く眠れない場合、これらの排出がうまくいかず、目覚めても疲労感が消えないというわけです。逆にいうと、ぐっすり眠れば、疲労感もスッキリとなくなります。
よい睡眠の条件は、3つあります。まず、「自律神経」である交感神経(覚醒)と副交感神経(リラックス)のスイッチが夜にしっかり切り替わること。本来ならば、夕方以降、自然と副交感神経優位に変わることで眠りに入りますが、遅くまで仕事をしたり出かけたりする生活習慣から交感神経優位のまま夜を迎えることになると、睡眠の質が低下します。夜はできるだけリラックスして過ごすよう心掛けましょう。
次に、「メラトニン」という睡眠を誘発するホルモンがきちんと分泌されること。メラトニンは朝起きて光を浴びると約14時間後に分泌され、眠気を誘発します。しかし、スマホやパソコンのディスプレイ、お店のLED照明などが発するブルーライトにより、分泌が抑制されてしまうのです。夜に光を浴びると、よい睡眠の妨げになります。
3つめは、眠るタイミングで「深部体温」がぐっと下がること。深部体温とは内臓など体の内部の体温で、よく眠れない人は深部体温のコントロールがうまくできていない可能性があります。これもメラトニンの分泌に関係しますが、生活習慣を見直したり、寝る前のストレッチなどで改善できます。
次に「よい眠り」のための常識チェックをしてみましょう。

「よい眠り」の常識チェック
朝食を食べると、睡眠の質がアップする
答え ○

大豆製品や卵、乳製品、バナナなどに含まれるトリプトファンを摂取すると体内でセロトニンに変化し、14~15時間後に眠りに不可欠なホルモン「メラトニン」に変わります。しかしメラトニンの産生は加齢により減少するため、朝食で補うことが重要。また、噛む行為も自律神経を整え、睡眠の質を上げてくれます。

冷え性の人は寝るときも靴下を穿くほうがいい
答え ×

よい眠りには深部体温の低下が不可欠です。靴下を穿いたまま寝ると体内の熱が放散されず、体温が下がりにくくなるので、冷え性の人でも靴下は脱いで寝ること。寝る前にお風呂で体を温めたり、ストレッチを行えば冷えは改善できます。

寝室は遮光カーテンがよい
答え △

夜でも外からの明かりが入る寝室の場合は遮光カーテンをつけましょう。光を浴びると睡眠の質が低下します。ただし、朝はカーテンを開け、たっぷり光を浴びること。夜に外がさほど明るくない部屋なら、遮光する必要はありません。

布団に入ると毎日バタンキュー。 だから寝つきはいい
答え ×

「寝つきがいい」=「よく眠れている」は勘違い。理想は布団に入ってから20分くらいでスーッと眠る状態です。バタンキューで眠ってしまうのは脳が気絶しているのに近く、睡眠負債がたまっている証拠。その後に続く睡眠の質もよいとはいえません。
週末に「寝だめ」すれば睡眠時間は十分
答え △

睡眠不足は寝だめで取り戻せます。ただし、平日の睡眠時間が5時間なら週末は7時間にするなど、平均的な睡眠時間+2時間程度にしましょう。体内時計の睡眠リズムが崩れないようにするためです。なお、未来の睡眠を先取りする寝だめはできません。

カフェインは寝つきが悪くなる
答え △

午後3時にコーヒーを飲んだら夜に眠れないという人もいれば、寝る前に日本茶を飲んでも眠れる人もいて、カフェインが睡眠に与える影響には個人差があります。ただし、カフェインは睡眠の質を低下させるため、夜にカフェインを摂る習慣があってよく眠れない、眠りが浅いと感じている場合は、夜8時以降の摂取を控えてみましょう。

エアコンはつけたまま朝まで眠る
答え ○

夏に疲れやすいのは、夜の寝苦しさによる睡眠不足にも原因があります。暑さを我慢して眠れないよりも、エアコンをつけて布団をかけて眠ることをおすすめします。ただし、女性は筋肉量が少ないため男性よりも寒さを感じやすく、睡眠中は深部体温が1℃ほど下がるので、設定温度は昼間よりもやや高めにしましょう。

昼寝は健康にもいい
答え ○

昼間に眠気を感じたり、夕飯後にうたた寝をしてしまう人は午後3時までに30分程度昼寝をするのがおすすめです。脳が休息でき、その後にスッキリとして、夜の睡眠も魔しません。ただし、布団など寝心地がいい場所ではなく机でうつぶせになるなど、目が覚めやすい環境で寝るようにしましょう。

寝る前のスマホは×だけど、テレビなら○
答え ×

どちらも×。液晶テレビもブルーライトを発しており、寝る前のテレビも睡眠を妨げることがわかっています。交感神経を覚醒させるブルーライトを浴びてよいのは夜8時まで。それ以降は、副交感神経優位にするため明かりは暗めにして、リラックスして過ごしましょう。
白濱龍太郎
睡眠専門医
RESM新横浜睡眠・呼吸メディカルケアクリニック院長。