見てきました。
綺麗な映画でした。
美しい風景と優しい人たち
震災も零戦の死骸も高原病院も 様々なお別れも
みんながみんな夢の中みたいに
すごく綺麗だった。
高原のホテルで歌ってた「会議は踊る」
人生にただ一度だけ これは夢
でもなあ 何でも美しい夢で終わらしていいのかなあ
甘やかされた今のわしらには
あの時代の記録自体 重くて辛い
国自体が貧しくて 窮屈で
人が亡くなると言う事が
今よりずっと身近だったんだと
ずっと習ってきたよ、わしら。
生活の貧しさはなかったとは言え
無理をして美しい思い出だけ残して
早く亡くなった妻
自分の作った飛行機に乗って
たくさんの人が亡くなった現実
迷ったり悩んだり慟哭だってあったでしょうに
それら全て全部自分の中にしまいこんで
わしら観客には言ってもくれない
色んな事が奥ゆかしい
そんなところがこの映画が
健気で切ないと言われる所以なのかもだけど
自分はそんなに強い人ではないので
逆にそんなところが水臭い、じれったかった。
でも 小津安二郎の映画とかってそんな感じだもんね
精神性の高さが日本人の美学なんだもんね。
後半ボロボロの10年と言いながらも
決して泣き言を言わなかった主人公の
淡々とした語りを聞きながら
昔の人たちは今のわしらに比べて
精神的にずっと強かったのかもしれんなあと思ったのでした。
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