みなさま いかがお過ごしでしょうか?
わしは ゴールデンウイークに Sきぐちと高知にいって参りました。
ゴールデンウイークに休みなんて 初めてだぜー。
しかも 7連休てえ!どっか行くで! 意地でもぜえったい どっかいく! 行くったらいくでえ!
ぎりぎりに探したホテルは 背に腹は代えられないダブルベット。
まさかSきぐちと 一枚の布団を取り合うはめになるとは・・・
でも そんなことじゃあ わしらはめげないぜ。
まずは お約束のアンパンマンミュージアム。
でも そこへ行くまでもなく 街灯から 看板から 電車に バスに 町内会のポスターと
果てはパン屋で売ってるパンまで 土佐山田はアンパンマンワールド
もうなにからなにまで かわいいぞう。
二日目は まさかのソロ活動。
ダブルベットで寝た仲にも関わらず
Sきぐちが持ってこいと言ったから 「IZO」のパンフまで持っていったのに
「そんなわけのわからんとこへ 行きたないわ!舞台なら見に行きたいけど!」
のひとことで わしひとり 以蔵さんの墓参りに行ってきました。
なんでだかわかんないけど どうしても行きたかったのよ。
Sきぐちは 龍馬記念館で 「おーい竜馬」を読むんやと。
「行って 森田くんが立ってるわけでもないのに なんで行くねん?」
と Sきぐちが言うので
きみも 桂浜に江口洋介が立っているわけではないけど 行くんやろ?
というと 「そうやなあ」 と笑っていた。
Sきぐちは 数年前 大河ドラマで見て以来の龍馬ファンらしいよ。
(龍馬が・・・というより 単に 龍馬やってた江口洋介が好きなんじゃ・・・
と言いかけたが 怒られそうなんでやめた・・・ )
以蔵さんのお墓に関しては いろんなホームページ等で紹介してあるけど
どれも「わかりづらい」だの 「案内板が小さく不親切」だの 文句たらたらやったので
どんなさみしいとこに 眠ってらっしゃるのかと思ったら
近所にでっかいスーパーはあるわ、 スタバはあるわ、
でっかい電器量販店は2軒もあるわ
保育園に小学校に病院に
正直 わしの住んでるとこより ずうっと便利なとこでした。
スーパーで花買って 案内図を確認して 墓参りにGO
めじるしの保育園がわからず 行き過ぎてうろうろしてたら
病院の窓からおじさんに
「ねーさん きれいな花持って どこ行きよん?」
声をかけられる。
なんだかいっぱい話しかけてもらったんやけど こちとら保育園探して必死やったので
「ばいばーい」手を振ったら
「ばいばーい」手を振り返してくれた。
うーん困った、どこや、保育園・・・と地図見直してたら
病院のほうから 話し声が。
「今よー 知らんねーさんが 花持って ばいばーい言うて
そこ行きよったぞ。
いったい どこ行きよんじゃろのー」
おんちゃん、声でかすぎやって・・・
無事保育園が見つかってしまえば
あとは小山の中を一本道。
でも、山の墓地なんで 墓と墓の間の道が 狭いわ すべるわ 蚊に刺されるわ
そして何より 眠ってらっしゃるどなたかの頭を踏むんじゃないかとドキドキ。
少し上ると 「岡田以蔵の墓→」と書かれた15×20cmほどの 白い看板が
かなり頻繁に出現。
うーん、ここでこんなに頻繁に立てるなら もっと間隔あいても
下のほうから たててあるほうがいいんじゃ・・・とも思ったけど
以蔵さんの扱いは偉人ではないし
いろんな方の眠る普通の共同墓地の一角やから そうもいかんのかもねえ・・・
看板にそって 歩いたら すぐありました。
竹藪の中の小さな墓石の前には
5~6個のワンカップのお酒と まだそんなに古くないお花
わしの持ってきたお花も一緒に入れさせてもらって。
こんな 何も知らん奴にのんきに拝まれてて 以蔵さんはどう思ってやろか?
手を合わせながら 変な緊張でどきどきしてました。
午後はいの市「紙の博物館」へ
もう高知ゾーン切符使い倒し
おかげで Sきぐちと待ち合わせの桂浜へは終バスで向かうはめに
昼過ぎに携帯の電池が切れて まるっきりのソロ活動。
龍馬記念館は6時までなのに 6時半のバスに乗るわしもわしやんね。
でもどのみち連絡とれないし どうせならわしも桂浜行きたかったし
もうSきぐちとはあえないやろうな ホテル帰ってからあやまろう
なんて思いつつ どでかい龍馬さんの銅像を見学。
帰りのバスまで土産物屋を物色
なぜか松山のタルトキャラに再会して 大喜びでシール買っちゃったぜ。
やれやれと思ってバスに戻ったら なんとSきぐちが隣に乗ってきた。
途中から メールがこんなあと思ってたけど 「おーい龍馬」読み出したら止まらなくなり
見るとこ見て適当にホテル帰ったら いいやーと思ってるうちに 今になったらしい。
心配とかもちょっとぐらいしてほしかったような気もしたが
とりあえずこんなSきぐちでよかった・・・
ただ、Sきぐちが 龍馬記念館から友達に
「龍馬記念館で ’おーい竜馬’ を読み倒してる」とメールをしたら
「この連休にそんなとこへ一人旅なのか?」
と返ってきたらしく、「なんて返せばいいかわからんかった」らしい。
ごめん、Sきぐち・・・
龍馬記念館の特別展示に
武市先生が獄中から愛妻宛に出した手紙が展示されていて
延々と以蔵さんへの罵詈雑言が並べられてたとのこと。
Sきぐちいわく 「あんたが見たら絶対怒ると思った」そうだ。
いや、怒りはしないけどよ。
なんだかどこまでもせつないよねえ。
晩御飯は居酒屋で 海の幸三昧。かつおのたたきも くじらのたたきも 土佐ジローも
とにかくめちゃくちゃうまかったです。
なんだか いろんなことが偶然に全部うまくいって びっくりな一日でした。
以蔵さんの手助けもあったんかな。
最終日は 市内観光。 やっと普通の旅行みたいになってきた(笑)
追手筋を高知城まで続く 日曜市は大賑わい。
いんげん ひと箱とか みかんひと山とか でっけえ白菜まるまるとか とにかく安い安い。
500円あったら 段ボールひと箱 野菜が買えそう。
市で売ってたアイスクリン 2段重ねで200円やった。 我慢しないで買えばよかったな。
高知城の中も上ってきましたよ。
城っていうと、どうしても幾重もの金屏風の先に
松平健が白い羽織はかまに白い歯で 両手広げて待ってるようなイメージがあるが
高知城の中は真っ黒な板張り。
階段が狭くて急で てっぺんまで登ったら 怖いくらいの眺め。
えっらいとこ住んでたんやな、西岡徳馬!(違う違う)
このあと山内家の宝物殿にもいったが たしかに花の絵なんかもあるんやけど
どうも京都なんかで見た絢爛豪華っていうのとは違う、
紙の記念館で見た土佐和紙にしても とにかく一貫して質実剛健。
海と山に挟まれた台風の通り道の土地で
厳格な身分制度と、今では考えられない道徳観に縛られて、
財産もなければ、ものを作る術も、商う術もない
自己実現のあてのない窮屈さに
当時の若い下級武士なら
そりゃあ維新とか、尊王攘夷とか、天誅って言葉にも憧れるやろう。
世の中の仕組みなんて難しいことがわからなくても、
初めてみる京や江戸はさぞ華やかやったやろうし
龍馬さんの言う「日ノ本を面白い国にしたいがよ」も切実な願いやったんやろな。
そのあと 龍馬の生まれたまち記念館で 「おーい竜馬」を読んだけど
話が終盤に近づいていくほど、さすがのわしもなんだか苦しくて息が詰まってしまった。
150年くらい前には、以蔵さんも、武市先生も、龍馬さんも、
そして西岡徳馬も(だから違うやろう!)
ほんとにここで生きてはったんよね。
あの人たちは150年後の今の世の中見て、一体どう思うんやろなあ。
歩いて歩いて、お昼を食べたのは3時過ぎ。
「かつおのたたき定食」食べて かつお満喫。
食後は高知のメイン通りをぷらっぷらっぷらっぷら散歩しながら
夕方の電車で帰ってまいりました。
帰りの電車じゃ ふたりとも爆睡。
そうそう 、高知市内にも出雲大社って
大黒さんとうさぎの銅像が立ってる神社があったんやけど
そこでSきぐちのひいた縁結びのおみくじが「大吉」で Sきぐちがめっぽう喜んでいた。
今 気になるひとがいるのか?と聞いたら「いない」んだそうで
Sきぐちは 好きな人の前でどんなふうになるのか?と聞いたら
「自分でも まったく想像がつかん」そうだ。
じゃあ、そんな人が出来たら教えて。 デートの後付けてって その人の前で
Sきぐちがどんな顔してたか、逐一ちゃんと教えたげるから
と言うと ひとこと「いらんわ!」と言われた。(笑)
なんだかんだいいながら
「また高知来よう」
Sきぐちと約束をしたよ。
「ただし、こんどはちゃんとツインか、シングルやで。」
わかってますって。