佐久市 ヤナギダ 趣味の店

長野県佐久市野沢93番地
ヤナギダ☎0267-62-0220

『Between the Sheets Ⅱ』

2019-05-07 17:18:28 | 日記
旅には始まりと、終わりがある。
恋も同じだ。
情事はもちろんのこと。そう、
つまるところ、人生も同じなの
だ。それは始まって、必ず終わる。
例外はない。

ある日、彼はいつものようにわたしの
部屋から成田空港へ向かい、そして
二度と、わたしの部屋に戻ってこな
かった。

「もしかして、あなたにも、私と
同じような経験があるの?」
電話線の向こうで、彼女が言った。
あるなら、私の気持ち、わかるで
しょ?と彼女は言いたいのだろう。

あるいは、この気持ち、わかって、
と。

ないの、残念ながら。
「ほんと?」
ほんとよ。
「一度もないの?奥さんのいる人
を好きになったことは」
うん、一度もないの。
と、わたしは嘘をつく。あまり上等
とは言えないかもしれない嘘を。

彼女に対して?自分に対して?
いいえ、その両方に対して。
シーツとシーツのあいだで起こった
出来事は、シーツとシーツのあいだ
に、とどめておかなくてはならない。

そこで見た夢、聞いた話、そこで
感じた幸福、そこで得たすべての
ことは、それ以外の場所では色を
失い、命を失う。

わたしは彼女に言ってあげたいと
思った。だから、思い出も希望も、
絶望も願望も、いいことも、そう
でないことも、誰にも喋ってはだめ
よ、と。

言葉にした途端、それらは空中で分
解し、あっけなく霧散してしまう。

だから、何もかもそっと、胸の中
に仕舞っておかなくては。もしも
それが、あなたの人生において、
すごく悲しいけれど、すごく
たいせつな恋だと思うのであれば。

そう言ってあげたいけれど、わた
しは言わない。今はまだ、言え
ない。

理由は、わからない、わたしが
何を言っても、どんな話しをし
ても、今の彼女を止めることは
できない、ということだけが、
わかっている。

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『男の美しい食べ方』

2019-05-07 12:33:06 | 日記
客先と食事でどうやって
食べているかを見れば、
おおよそその人の出自が
わかるといわれる。

ただし
楽しく食すのににはコツが
いる。
これは誰も教えてくれない
が、心ある人は身につけた。

それは要するにゆっくり
少しずつ、口に入れるので
ある。

こうすれば楽しく語らいなが
らも、食事は優雅に進む。

口にものを入れたままで
話さなくともすむ。

例えば、パンは小さくちぎ
って口に運ぶ。
 書けばこれだけのこと。



金 K18   ¥3340
プラチナPT950 ¥2760
【5月7日(火 )買取値】
※店オープン中
佐久市野沢93番地十二町
ケヤキの木の真向かい
アーケード十二町側
  ~ヤナギダ~
☎0267-62-0220


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「絶対的な愛って、存在すると思う?」

2019-05-07 12:26:06 | 日記
「絶対的な愛って、存在すると思う?」
と、彼女はわたしに問う。
彼女は二十五歳のOL。
二十代はわたしにとって、まだ、
「女の子」の年代。三十代には
「女」になり、

四十代には「女の人」になり、五十
代になってやっと「女性」になる。
六十代からは再び女の子に戻る。
それがわたしの理想の女性像。

わたしたちは今、外苑前の駅近く
にある隠れ家てきラウンジバー
「北青山サロン」にいる。

カウンター席に並んで腰掛けて、
彼女は「フレンチキス」を、わた
しは「ミモザ」を飲んでいる。
どちらもシャンパンをベースに
したフルーティなカクテル。

どちらもシャンパンをベースに
したフルーティなカクテル。
フレンチキスはラズベリー色。
ミモザはオレンジ色。わたした
ちは、女の子と女。

「ときどき、わからなくなるの」
と、女の子は長いまつ毛を伏せる。

「すごく不安なの。彼のこと、好き
になればなるほど、心が不安定にな
っていくの。会いたくてたまらなく
て、会えば嬉しくて、でも彼と別れ
た途端、足もとの椅子をさっと
外されたような気持ちになって・・
・・・・」

まさに、「恋に落ちた」ってことね。
やられちゃったね、まんまと。

「これが恋だとすると、愛はどこに
あるの?私が求めているのは完璧な
愛なの。
絶対的で完全な愛が、私は欲しいの」

真剣なまなざし。思い詰めたような
瞳。いつかどこかで目にしたような。
懐かしいような切ないような。
真冬に思い出す、春の陽射しのよ
うな。

ミモザをひとくち含んで、女はこう
思う。欲しいと思うのであれば、
まず「欲しい」と思うことをやめ
なくては。

人は何かを欲しがっている限り、
それを手にいれることはできな
いのだから。



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「相反する感情」

2019-05-07 11:21:44 | 日記
愛することの反対は、憎み
合うことではりません。

無関心になることです。



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※店オープン中
お客様重なる場合が増あり
ご連絡いたあだければ幸いです。

ビスクドール64嬢の
見学はご自由にどうぞ。

佐久市野沢93番地十二町
ケヤキの木の真向かい
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  ~ヤナギダ~

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生命【いのち】

2019-05-07 05:02:03 | 日記
「食事をするときに、イタダキマス
というのは食べるものの生命をいた
だいて、私の生命にさせてイタダキ
マス。
そういう意味なんです」

「生命はけずるなよ、
けずるなら時間をけずれ!」

嘘【うそ】
「嘘をつくなら、つき通さなきゃ
ダメだ。嘘をつき通すことで
真実になるんだから」
   ※
「嘘でいいからさ、
ホントのことをいって!」
   ※
「人には嘘をつけます。
でも自分に嘘をつくのは・・・」

運命【うんめい】
「運命っていうけどさ、
運と命は違うものです。
命は決められたものです。
運は自分で決めることができます」


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『もしも好きな人ができたら』

2019-05-07 01:49:36 | 日記
もしも好きな人ができたら
そしてその人がサクランボがほしいと
言ったら
その手のひらに何個も何個もポケット
にも
頭の上にもそこらじゅうに
サクランボをあげよう

その人が
「ありがとう。もうたくさんだよ。
ありがとう。」
と言うまで永遠に

もしもその人が
青くすみわたった空をみたいと言ったら
空を
空を
すみわたった空を
地の果てまでもさがしに行こう

私を必要としてくれる人なんて
今までひとりもいなかったような
気のする恋だから

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あなたの求めているものは、何?>ベルベットハンマー

2019-05-07 00:25:23 | 日記

空になったグラスを手に、あなたは
ベットから抜け出して、裸足でキッ
チンへと向かう。溶けかかっている
氷の山にウオッカをつぎ注ぎ足した
あと、思いついて、生クリームを
少しだけ、加えてみる。

「意外だと思われるかもしれませ
んが、ウオッカみたいな強いお酒
と生クリームって、相性がいいん
ですよ。美女が生クリーム、野獣
がウオッカでしょうか」

いつだったか、どこかのバーで
飲んでいた時、若くてハンザム
なバーテンダーが、
「試作品ですが、よろしければ
どうぞ」

と、差し出してくれたカクテル。
名前は忘れてしまったけれど。
ひと口含んで、舌の上で転がす
ようにして味わいながら、あなた
はその場面を思い出す。

そうだった。私はあの夜、学生
時代の友人、純子と一緒に飲ん
でいた。どこから、そういう
話しになったのか、前後のいき
さつは覚えていないけれど、
私たちはふたりで「不倫談義」
に花を咲かせていた。

「不倫なんて、絶対にいやよ。
断じて許せない。不倫している
人とは友だちでいたくないし、

できれば仕事も一緒にしたくな
いわね。だって、なんだか心の
底からその人を信頼できない気
がするもの。それに、誰かを裏
切ることでしか手にできない恋
なんて、悲し過ぎる」

鼻息も荒くまくし立てた私に、
アメリカから一時帰国した女
はふんわりとベールをかぶせる
ように言った。

「そうね、私もそう思う。悲しい
恋は、できればしたくないなって。
でも、そうは思っていても、思って
いるからこそ、人は時々、思ってい
ることとは正反対のことをして
しまうこともあるものよ。

あなただって、いつか・・・・・」

私は女の言葉を明るく笑い
飛ばして、そのつづきを遮った。
「馬鹿なこと、言わないでよ。そん
なこと、私には金輪際、ありえない
わ。あるわけないじゃないの」

そう言って、会話の糸をそこで
断ち切ってしまった。
けれども今、あなたは痛いほど、
認めている。友だちが言っていた
ことは、正しかった。

もしかしたら彼女にもそんな経験
があったのだろうか。

好きになってはいけないと
思っているからこそ、好きに
なってしまう。まるで自分の
人生からしっぺ返しを受けて
いるような、

あるいは、ふいに自分の人生
が宙吊りになってしまったよ
うな状態に、もしかしたら
あの頃、陥っていたのだろうか。
彼女も、今の私と同じように。

声が聞きたいと、あなたは思った。
切実に、彼女と話しがしたい、
今こそあのつづきについて、語り
合いたい、と。

アメリカ東海岸は今、何時なの
だろう。思いながら、あなたは
グラスに残っていたお酒を飲み
干した。









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