今年も、来年度の職員採用募集の時期となった。
従来、議会議員のところにも「募集要項」が送付されてきた。周囲で、優秀かつ精華町のために働きたい若者がいれば、採用試験のことを本人に紹介することができた。
ところが、ある議員が「議員に募集要項を送りつけるということは、口利きして裏口採用を意味する」と訳の分からないことを言い始め、結局今年も私たちのところには届いていない。
募集要項は、公のものなので議員だけが知り得る情報でもない。すなわち、募集要項が届こうが届かまいが、ほとんど関係ないことになる。
ただ、精華町(他の地域でも「わが町の)のために優秀な人材を集めるということは、役場職員だけの努力なのだろうか?
優秀な人材が集まるということは、結局のところ住民のためになることであり、人件費を有効に使うことになり、「最小経費で最大効果」の実現につながることである。
言ってみれば、役場職員だけのルートではなく、議員も含めた全住民のルートで、受験者を増やす(関心持つ人を広げる)ことが、そのような結果につながるのである。
もちろん、議員であろうと、町長であろうと、地元の有力者であろうと、採用試験に不正な要素を持ち込むべきではない。そのことは、優秀な人材に「精華町の採用試験があること」を知らせるということとは、別問題であり次元の違う話である。
町長・行政側も私たち議会側も、どちらも精華町という自治体の機関である。政治的政策的な議論や競争をすることは必要なことだが、精華町を良くするという点では共通する分野である。
結果的に、優秀な人材を他の自治体に流すという愚かな結果を招くことになる。
政治が、政府や自治体が、誰のためにあるのか、その根本が分かっていない特徴的なことがらだ。