こまちのさすけね亭

ひだまりを 拾って歩く お年寄り

『バンギャルアゴーゴー』

2010-09-02 | 趣味
最近、すごい勢いで読んだ本。

雨宮処凜著『バンギャル ア ゴーゴー 上』『バンギャル ア ゴーゴー 下』(講談社)。

バンギャルの実態が知りたくて読みました。

深いところには想像以上の世界が広がっていました。

またひとつ、世間というものを知ることができました。


私はヴィジュアル系に興味はないものの、好きなアーティストのライブやコンサートに行くのは好きですし、追っかけをする気持ちはまったくわからないでもないです。

好きなものに情熱をかける青春。

大人になっても時にその情熱は大切です。

情熱(愛ともいう)を注げるものが何もなく、単調に過ぎてゆく人生なんてつまらない。

しかし、追っかけの趣旨がだんだん変わっていく主人公・えりたちの転落ぶり(なんて書いたら批判されそう)にはさすがにドン引きしました。

物語はきれいな終わり方をしていますが、登場人物の一部は堕ちるところまで堕ちてしまっています。

今でもこういう種類の人はいるでしょうね。

バンギャルだけでなく、他の分野でもこういう人はいるのでしょうね。

私だってコンサート会場に行けばメンバーを見てはしゃぎますし、完全に嫌悪することはできません。

決定的に違う部分はあるけれど、共通点だっていくつもあります。

ただの物語ですからあまり真に受ける必要はありませんが、いろいろと考えてしまいました。

具体的に使うにははばかられる単語をあえて書いていないので、何のことやらわからない、でも興味があるという方はぜひ本を読んで下さい。

雨宮処凜さんの文章は読みやすいです。

普通の本としてもなかなかおもしろいのでおすすめです。