とうやのひとり言

佐藤とうや ブログ

ふるさとのあの川

2008年11月09日 | インポート

Img_1594  河川は、大小に関わらず私たちの生活と不可分一体の社会インフラである。古今東西、河川を中心に都市が発達し文化文明を育んできた。山形県も母なる川「最上川」に象徴されるように、県土の一体感は河川がもたらしたものと言える。河川の大切さは、微塵の変わりはないけれど、管理システムは時の事情に変わっている。平穏時の河川の存在は、空気のようにそれが当たり前で、少しづつ進んでいる河川の荒廃に慣れてしまう。それが原風景として子ども達に刷り込まれていく事が怖い。
 最近、雨の降り方が明らかに変貌した。昭和51年から60年までのゲリラ豪雨は平均11回。それが、平成8年から17年までの平均は21回と倍増している。大雨・洪水注意報の発令は平成15年までは年10回程度だったのが、平成16年に28回、平成17年38回、平成18年32回、平成19年31回である。中小河川の氾濫、土砂崩れは常態化し中山間地帯の集落は、高齢化も手伝って頭を抱えている。都市部も例外ではない。「河川の管理はどうなっているのだ」との苦情が繰り返されている。
 県の河川予算を見ると、平成10年の118億円と比較して、平成19年は、マイナス84%の約18億円である。六分の一に激減している。県の対策は、大雨の時、いかに逃げるかのマニュアル作りだと言う。ふるさとのあの山、あの川の荒廃は悲しいことだ。河川管理を地元住民の善意だけに頼るのも限界にきている。

コメント
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