平成24年も今日で終わる。平凡な一日が過ぎ去るだけなのに、何か大切な一日を失うように感じる。節目として、ひとつの区切りを感ずる重さかも知れない。
区切りは心を切り替えるひとつの大事な手段である。ノーサイドはラグビーの試合終了の事であり、試合が終われば敵味方なしの意味が込められた基本理念として使われている。
アメリカの大統領選挙は、国を二分した激しい選挙戦が長期間に亘って繰り広げられる。しかし、勝敗がつけば、敗者が勝者の新大統領に「アメリカ国民のため頑張れ」と祝意のエールを送り、勝利をたたえる。ノーサイドの精神であり、心が和む。
師走の総選挙が終わった。山形第3選挙区は、無所属の新人が約1600票の僅差で勝った。主権者の厳正な審判が下り、試合は終わったのだ。ノーサイド精神から言えば「おめでとう、第3区のため頑張れ」とのコメントが敗者のエールとして美しい。
ところが、「これからも道路や橋の陳情は受ける。政治活動は続ける」と、マスコミへのコメントには驚いた。またマスコミも面白おかしく対立構造を煽り、敗戦の犯人捜しごときをやりだした。不毛の詮索であり、ノーサイドは大将の器を示す最大の度量である。