山形中央自動車道栗子トンネル掘削現場の最先端を視察する事ができた。栗子トンネルは全長約9キロで、全国で5番目、東北で最長の長大トンネルである。山形県側と福島県側の両方から掘削が進められ、山形県側は3.2キロまで掘り進み、残り600mとなった。福島県側約5キロは県境まで終えており、今年中に貫通の見込みの様だ。
軟弱地盤のため、ドリルジャンボで削孔を作り、発破をかけ、ずり出しをしてすぐにコンクリートで固定をするナトム工法が取られている。ずりは細かくしてベルトコンベアで坑口まで出される。
その側に予備抗があり、もう貫通して通風坑として使用されており、完成後は非常用トンネルとして、避難抗になる予定だ。
坑口から工事用車両に分乗して、3.2キロ地点まで進んだ。さすが現場は粉塵が舞っている。作業員の数は少ないもののトンネルの規模は圧巻である。両側から掘り進んでも、2㎝と狂わず貫通出来るという技術に感嘆の一語である。化粧して、安全に通行できるのは平成27年の予定である。
「長いトンネルを抜けるとそこは雪国だった」日本の尾根を貫通する栗子トンネルの工事が今日も続いている。