広がる全頭検査、茨城・栃木も…機器確保が課題
放射性セシウムに汚染された肉牛や稲わらが各地で見つかった問題で、自治体による全頭検査の動きが広がっている。
28日には、茨城県と栃木県が全頭検査を行う方針を示し、千葉県も「全戸検査」すると発表した。すでに山形県や、静岡県のJAが全頭検査を始めているほか、岩手、宮城、秋田、新潟、群馬、岐阜県などでも全頭検査する方針を固めている。しかし、検査機器の不足などから出荷が滞る恐れもあり、依然、農家の苦悩は深い。
栃木県の福田富一知事は28日午前、「栃木のブランド牛の名声や安全を保つため、全頭検査に移行したい。来週中くらいまでには方針を決めてスタート時期を明確にしたい」と述べた。同県ではこの日、農家1890戸を対象に出荷牛の肉を調べる「全戸検査」と、県内JAによる独自の全頭検査も始まった。
茨城県は8月から、県内処理する肉牛の全頭検査とともに、県外に出荷する農家に全戸検査を行う。県は簡易検査機器なども導入して検査態勢を整える。千葉県の全戸検査は8月3日からで農家353戸が対象。
ただ、多くの自治体で検査機器の確保が課題となっている。農林水産省によると、放射性物質の検査機器「ゲルマニウム半導体検出器」は1台約2000万円。民間検査機関なども含め、全国に120台程度しかないという。
(2011年7月28日 読売新聞)
放射性セシウムに汚染された肉牛や稲わらが各地で見つかった問題で、自治体による全頭検査の動きが広がっている。
28日には、茨城県と栃木県が全頭検査を行う方針を示し、千葉県も「全戸検査」すると発表した。すでに山形県や、静岡県のJAが全頭検査を始めているほか、岩手、宮城、秋田、新潟、群馬、岐阜県などでも全頭検査する方針を固めている。しかし、検査機器の不足などから出荷が滞る恐れもあり、依然、農家の苦悩は深い。
栃木県の福田富一知事は28日午前、「栃木のブランド牛の名声や安全を保つため、全頭検査に移行したい。来週中くらいまでには方針を決めてスタート時期を明確にしたい」と述べた。同県ではこの日、農家1890戸を対象に出荷牛の肉を調べる「全戸検査」と、県内JAによる独自の全頭検査も始まった。
茨城県は8月から、県内処理する肉牛の全頭検査とともに、県外に出荷する農家に全戸検査を行う。県は簡易検査機器なども導入して検査態勢を整える。千葉県の全戸検査は8月3日からで農家353戸が対象。
ただ、多くの自治体で検査機器の確保が課題となっている。農林水産省によると、放射性物質の検査機器「ゲルマニウム半導体検出器」は1台約2000万円。民間検査機関なども含め、全国に120台程度しかないという。
(2011年7月28日 読売新聞)