Dr.keiの研究室2-Contemplation of the B.L.U.E-

コメント力―mixiとブログの比較言語論!?

カテゴリー的には、哲学ってわけじゃないけれど・・・

コメント力」について。

なくてもいい能力かもしれないけれど、ブログやmixiの普及によって(また2ちゃんねるなど掲示板によって)、コメントを書く機会はすごく増えた。これまでの一対一のメールの返事・返信とは違って、コメントは、何らかの記事に対して自分の意見を書いたり、その記事に対する批評をしたりすることをする。

ブログやmixiをやっている人の楽しみの一つに、コメントがある。最近は「炎上」という現象もあり、コメントをまるごと喜ぶことはなかなかできなくなってきているが、それでも、コメントをもらえるとやはり嬉しいものだ。特にmixiでは、コメントの意味がすごくあって、コメントをすることと、コメントの返事をもらうことで、相当の時間が費やされている(ように思われる)。

ブログとmixiを愛用している僕としては、コメントというのはすごく身近なことだし、とても日常的なこととしてコメントを受け止めている。mixiはもちろんだが、こんな些細なブログに日々コメントをくださる人たちには特に感謝している。

mixiとブログのコメントを見比べてみると、ふと気づくことがある。・・・mixiとブログとではコメントの量も質も異なる、ということだ。(ややブログびいきのように書いてしまうと思うが、決してmixiを蔑んでいるわけではないです、はい)

mixiと比べると、ブログによせられるコメントは、まず量的に長いものが多い。まぁ、僕のブログの傾向かもしれないが、ブログ全般において、コメントの文字量はmixiよりも長い傾向があるように思われる。ブログという機能がmixiよりも公開性・公共性の強いメディアであるせいかもしれないが、色んな人から長いコメントをもらうことがブログには多い。

また、mixiと比べると、ブログによせられるコメントは内容的にも深いものが多い(ような気がする)。僕が他のブログにするコメントも、僕のブログにいただけるコメントも、若干話し言葉とは違うような気がする。ただそれは、mixiが悪いというのではなく、mixiの方が気楽に、日常会話的にコメントされている、ということを意味する。ブログもmixi同様、「公開型の日記」なので、日常の出来事を書く人が多いが、mixiに比べると、その内容がより具体的で、記述が丁寧なように感じられる。また、コンセプトを絞ったタイプのブログも多く、内容的に充実したものが多々ある。もちろんmixiでも、丁寧に色々なことを具体的に書いている人もいるので、一概にブログ=深い、mixi=浅いとはいえないのだが・・・

それから、mixiの場合、コメントを書いてくれる人が書き手の知人や友人や家族であることが多い。それに対して、ブログは直接知らない人や日常生活でかかわりをもたない人からのコメントが多くある。ブログの公開性ともかかわるが、mixiよりもブログの方がオフィシャルな感じがするし、一般メディアとしての機能が強いように思われる。ゆえに、言葉に対してとても慎重になるし、mixiよりもコメントをする上で言葉をしっかり吟味することになる。mixiだとしゃべり言葉になることが多く、ブログだと「です・ます調」になる傾向も見られる。アーチストや有名人のブログでは、言葉がかなり選ばれているような気がする。

ブログで何かを書くとき、「こう書いて大丈夫だろうか?」とか、「こう書くことで読み手の人に不快を与えないだろうか?」とか、色々考えなければならない。炎上も怖いが、それ以上に、「うまく伝わるだろうか?」ということを心配してしまう。

言葉って怖いもので、何気なく使う言葉が、読み手によってはカチンときたり、ムカッときたりしてしまうことが多々ある。「そんな意味じゃないのだけれど・・・」、と思うような「ズレ」、「すれ違い」も、言葉には多く見られる。mixiもブログも、根本的に「言語」(言葉や映像や画像など;言葉だけでなく、シンボル的なもの全般)を通じた間接的なコミュニケーションであり、日常の身体的なコミュニケーションではない。なので、表情やイントネーションといった助けが全然ない。言語だけで理解し合わなければならないのだ。

だから、その分、誤解や伝達の失敗や理解の失敗と大きくかかわることになる。直接顔と顔をつき合わせて話せば1分で解決する話でも、言語コミュニケーションだけだと1時間、1日、1週間かかることもある。

けれど、それが悪いとは思わない。シンボルを介した間接的なコミュニケーションは、直接的コミュニケーションよりも神経を使うし、頭を使うし、理性(あるいは悟性)を使わなければならない。読み手と書き手の相互理解も、言語的な一致を目指さなければならない。なんとなくフィーリングで理解しあうことがとても難しいのだ。

そこがブログの面白いところでもあり、怖いところでもあるのだと思う。でも、言語を用いて交流をする「人間」ならではのコミュニケーションツールだとも思う。同様に、ブログのコメントを書く人も、しっかり考えて書いてくれるし、内容的にもよいものになっていく。

僕は、このブログにコメントをしてくれる人にとても感謝している。コメントによって自分の思考が修正されたり、改変されたりすることも多々ある(mixiもそうだけど)。見知らぬ僕に色んな意見や助言をくれるコメント者に素直に敬意を表したいと思う。数的にはmixiよりも少ないけれど、一つ一つのコメントの重みがあって、僕自身に与える影響もとても強い。

日頃の感謝を込めて。

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