ブルガリアヨーグルトで有名なブルガリア。
ブルガリアはいわゆる旧ソビエト時代には共産主義の国であり、現在はEUに加盟している欧州の一つの国だ。文字はキリル文字を使用しており、ロシア語に似ているような似ていないような。ドイツ語とフランス語の違いみたいなものかな? ロシアの文化、ギリシャの宗教、欧州の価値観、色々なものが混ざった国が、ブルガリアなのである。
「ソフィア」は今回で二度目。欧州料理にも強い関心をもつkeiのお気に入りのお店の一つだ。新橋から徒歩7分程度、それほどアクセスは困難ではない。
このお店は、ランチでいわゆる洋食を提供している。もちろんブルガリアらしい料理もたくさんそろえているのだが、ここの洋食は、洋食それ自体としても絶品である。値は少々張るが、食べる価値のあるお店だと思う。
特に写真一番上のサラダに使用されている「シレネ」というチーズは、酸味の強いチーズでブルガリアを代表する食材かと思われる。また、白いヨーグルトポテトもまた日本人にはあまりなじみのないものだ。これがまた面白い味で楽しい。
二つ目の写真の「タラトル」も、ブルガリアらしいスープだ。これもまたヨーグルトを使ったスープで、非常にユニークだ。僕らからすると、ヨーグルトはデザートというイメージがあるが、ブルガリアでは重要な食材として使用されている。(ドイツでは、お米がデザートに使われていることも思い出したい)
洋食でおススメなのは、コッコハヤシだ。焦げたデミグラスがとても香ばしく、鼻にツーンとするような刺激的なハヤシライスである。大きな鶏肉が入っていて、ボリュームも満点。味もヴィジュアルも素敵な一品だ。
キーマドライカレーも大きなオムレツ付きということもあり、ボリューム満点。ブルガリアらしいっていうわけじゃないけれど、ここの実力が示される素晴らしい一品だ。
新橋/汐留に行った際には、是非お立ち寄りいただきたいオススメのお店である。日本に一つしかないブルガリア料理専門店。食の裾野を広げる上でも、とても重要なお店だと思う。イタリアン、フレンチ、アメリカン、中国、インドあたりの食文化にはわれわれ日本人はよく慣れ親しんでいるが、他の国の食事となると、意外と疎遠だったりする。価値観の多様化を謳いつつも帝国主義的に一元的になっていくこの現代の中で、真の多様化を実現するためにも、やはり食文化の多様性をしっかりと学んで(味わって)おきたいものだ。
ちなみに、在日ブルガリア人は700人くらいとのこと。そんなに多くない。だが、それでも700人のブルガリア人が日本で暮らしているのである。かなりのマイノリティーともいえる。彼らの言語もまたマイノリティーであり、ほとんどの日本人が知らないだろう。ネットサーフィンをしても、ブルガリア語の詳しい情報はあまり見つけられない。