出版社との打ち合わせのため、岡山から京都に移動して、まず『拳ラーメン』に行きました(苦笑) 11時に天神そばに行き、2時半前に京都で拳ラーメン、まさか間に合うと思わなかった…(^^; よかった。昼の部は完璧に諦めていたのですが、さすが新幹線。
京都と二条の間にある小さな駅、丹波口駅が最寄りの駅です。市場が広がっているエリアで、巨大なダンプやトラックが激しく行き交う場所に、拳ラーメンはあります。駅からは歩いて10分くらいかな。一本道なんだけど、かなり距離がありました。
拳ラーメンは、超らーめんナビで七つ星を得ているお店で、あらゆるラーメン評論家を唸らせているお店です。石神さんも認めており、ラーメンを批評する代表的な方々全員が認めているのです。ここまで高評価のお店は、超らーめんナビ上では京都にはないです。さらに、悪麺友らんちばさんも既にレポをあげており、ライバル?としては見過ごすことはできないのです。
さすが超話題店だけあって、昼の部閉店ギリギリになっても店内は満席になっていました。店内はなんか都内のいけてる新店みたいな感じ。待合場所が異様に広いんです。座席数は少な目。座席数を減らして、ゆっくりと作る感じですかね。昼間なんかはホント大変そう…
色んなラーメンが用意されていますが、石神さんに倣って、まずは「塩ラーメン」を。
こちらの塩ラーメンは、もうまさに『プログレ系変態ラーメン』でした。斬新すぎて、ワケわからないです。ぶっちゃけ、おいしいのか不味いのかも分かりません。喩えて言うなら、プログレを初めて聞いた感覚(苦笑) 何をどうやってるのか分からない… 強いて言えば「海老油を使った鮮魚系あっさりラーメン」なんだけど、もうノンカテゴライズラーメンなんですよ。僕的には、どーち@都賀で食べた気分に近いです。どーちについては散々言われましたが、逆に僕はこのラーメンに問いたい。「これ、おいしいか?」、と。僕の中では、これは判定不能。摩訶不思議な味としか、言いようがありませんでした。
全粒粉の麺もスープに馴染んでいるのか馴染んでないのか分からない。逆になんか臭みというか、野暮ったさが感じられて、いい気持ちになれませんでした。
ただ、塩釜チャーシューはべらぼうに美味しく感じられました。これはさすがです。お見事です。チャーシューメンにしてもよかったくらい。ふんわりと感じられるふくよかな旨みが口の中に広がります。
鮮魚×塩釜=拳
全く新しいアプローチに脱帽でありました。
【追記】
まぁ、一個人の小さなブログですし、これだけの有名店なので、少しくらい冷たくみてもいいでしょう(言わせてください)。ここから先は、拳ラーメン好きの人は読まない方がいいです(苦笑)。で。最後に自爆します。。。
はっきりいって、僕個人はこのラーメン、美味しいとは全く思いませんでした(この次に食べた第一旭は涙が出るほど美味しかったですし、その前に食べたやまとでも感動しました)。でも、不味いとも思いませんでした。率直に言えば、よく分からない、そう言うしかない味のラーメンでした。鮮魚系ラーメンというのは、まぁ、ある程度食べていますが、同じような感想になってしまいます。ただ、どーちほどに評価できないのは、謳っている言葉がとてもできすぎで、最先端を狙っているところです。何も情報を与えないで、お客さんにこれを提供したら、どういう反応を示すのか。まぁ、「他にない味」と言えばその通りなんですけどね。そういう意味での個性は半端ないです。ヴィジュアル的にも、すごい美しいですし。
では、なぜこれほどまでにも絶賛されるのか。そこに問題の核心があると思います(ないしは、ラーメン業界全体のある種の歪み?みたいなものが)。もし僕がラーメン評論家ならきっとこのお店を評価することはありません(まあ、まずなれませんがね)。批判することもしませんが。で、そうではなく、「様子見」をすると思います。これはただの個人的な一意見です。では、なぜ評論家の人たちはこのラーメンを絶賛し、評価するのか。石神さんはわかります。だってずっと前から鮮魚系を推している当の本人だからです。ですが、そのほかの人たちはいったい何をもって、これを評価しているのか? みんなが本当に「美味しい」と思い、「すごい」と思い、星をつけたり、紹介しているのなら、もう何もいいません。が、どう、どの角度からみても、ここのラーメンは全員から評価されるはずのない「マニア度の高いラーメン」だと思うんですね。なんせプログレ系ですから(あ、プログレ系だから、評論家が絶賛するのか?!…うーん、違う気がする)。音楽でいえば、プログレ系を本当にいいと思えるのは、本当のマニアックな人たちだけです。ちょっとジャンルは違うけど、ドリームシアターなんて、あれ、普通の人からしらたら、なんじゃこりゃ?で終わると思うんですよね。
つまり、ですね。ここのラーメンを評価している人は、「僕はこんなプログレ系のラーメンのよさがわかるんだぜ」とアピールしているだけなのではないか、と思うんです。ざっくり言えば、「僕は分かる人間なんだ」、と。本当にプログレが好きな人からすれば、「何が分かってるんだよ? 分かったことを言うな」と言いたいところでしょう。そんな感じがするんです。僕は、評論家ではないし、ミドルメディアの人間なので、ラーメン界の権威とは無関係です。どこをどう褒めようと、一円も入ってきませんし、悪く言ったところで何の利害もありません。単なる趣味ですからね。ただ、どう考えても、ここのラーメンが、例えば天天有とか麺バカ一代とか第一旭とかよりも評価されるとは思いにくいんです。それはどーち@都賀にも同じことが言えるんです。どーちは嬉しいことに石神本に掲載されました。でも、逆に言えば、石神本だから掲載され得たんです。(僕の認識では)極端にマニアックかつ斬新かつ奇想天外な意外性のあるラーメンを評価する本ですからね。でも、それは「一般」ではないんです(石神さん、ごめんなさい)。今の現状ならば、そして、基本的には、石神本以外ではどーちは掲載されないはずなんです(マニアックですから)。
もちろんプログレ系にはプログレ系なりの良さがあります。本当にこだわり抜いた人ならではの突き詰めた味がそこにはあります。本当にこだわり抜いたラーメン(あるいは音楽)は、誰にでもわかるものではないと思うんです。玄人受けするラーメンというのは確かにあります。が、とするなら、評論家の間でも賛否両論が分かれていいはずなんです。賛否両論があってこその評論なのですから。…とすると、さらにひねくれて考えると、評論家の判断を統一させるような「何らかの力」が働いている可能性もあります(お店の人がどうこうしたというのではなく)。評論家が「イイネ」と言わざるを得ない別の理由があるのかもしれない…(評論家の判断をも動かす力とは?!…) うーん、そこまで考えるのはなしだなー。妄想になっちゃう。
…ん、とすると、ラーメン評論家全員が、玄人受けするラーメンをきちんと評価してるってことになるのかな。それはそれでいいのか。(自爆1) でも、そんなにみんなプログレ系を心から美味しいと思えるのかなぁ~~…(と、表現をあいまいにして…) それから、もしプログレ系が評論家に絶大に支持されるなら、評論家と一般の間には相いれない深い溝、断絶が確実にあるってことになりますよね?! ん、でも、それはそれでいいのか(自爆2)。。。
とにかく斬新過ぎて判定不能でした…(^^;
この衝撃の問題作、あなたはどう判断するか?!