8月1日。
郡山~猪苗代ときて、今年二度目となる会津若松にやって来ました。
会津若松は、今年のGWの最中に、チビ二人を連れてやってきましたね。
この日は時間もなくて1軒しか立ち寄れませんでした。
でも、会津若松もかなりかなりのラーメン激戦区になっています(日本三大ラーメンの一つ、「喜多方ラーメン」を有する喜多方のすぐ近くですし、また、歴史的にも喜多方(北方)と会津若松は常にライバル的?な関係にありますので、会津若松も当然ラーメンに力を入れるわけですよね、多分)
…
その中で、僕が、「このお店に是非とも行きたい!」と思ったのが、
国古食堂
という、1976年創業の老舗のラーメン食堂であります!
1976(昭和51)年創業なので、僕より1年若いお店=創業48年の老舗食堂ですね。国古とかいて「くにこ」と呼ぶそうです。なので、国古食堂は「くにこしょくどう」となります。
でも、店舗のどこにも看板や表札みたいなのがないんです。一見さんだと、このお店が何のお店か分からない…かも?! 黄色い看板で「ラーメン・丼類」って書いてあるから、分からなくもないかな?!
住所的には、七日町~中町エリアにあります。つまりは中心部に! メインの道を一つ入ったところにひっそりと佇む渋~い昭和風の食堂であります。このエリアは「神明通り商店街」となっていて、この商店街のHPに国古食堂の情報も出ています。
お店に入ると、80代のおばあちゃんがお一人で切り盛りされていました。(このおばあちゃんにも惚れました!)
ネット記事を見ると、「国古食堂のソースかつ丼が凄い」というのを目にします。
会津若松のソウルフードであるソースかつ丼が美味しい食堂なんです。
が、、、
僕のお目当ては、それもなんですけど、それだけじゃなくて、、、
ご覧ください!!
分かりますかね?!?!
なんとなんと、僕が全国・全世界で探求を続けている、
納豆ラーメン(700円)
があるんです!!!\(^o^)/
この納豆ラーメンが食べたくて、ここに来たわけであります!!
お店のカウンター席横にも、こんなメニュー表がありました。
いや~、どれもこれも食べたくなるものばかりですね~( ´艸`)
あ、夜だったので、酎ハイも頂きました🎵
…
ってことで、、、
ジャジャーン!!!
こちらが、国古食堂オリジナルの、
納豆ラーメン
です!!
創業48年になる老舗店で、その昔からずっと出している納豆のラーメンです。
納豆ラーメン好きにとってみれば、これはもう夢のような一杯じゃないかな?! 会津若松の地で、ひっそりと人知れず?「納豆ラーメン」を出し続けてきたのだから…。
国古食堂の基本のラーメンに納豆を添えただけのシンプルな納豆ラーメン。
トッピングは、チャーシュー、海苔、メンマ、なるとに、納豆とネギですね。
zoom up!
スープを一口飲むと、
「うわ~~、じわ~っと沁み込むタイプの昭和レトロな和風醤油スープだなぁ~」
って思いました。
喜多方のスープとは違うタイプの和風醤油スープになっているなぁって思いました。
鶏と豚と昆布と鰹節(あと煮干しが少々)が見事に一体となった「和風醤油スープ」。じんわりとしみじみと旨みを感じる絶品和風ラーメンテイストのスープ。じわ~~っと旨いです。全体的なまとまり感が半端ないです。
店主のおばあちゃんに「いったいどこでラーメンの作り方を学んだのですか?」と尋ねたところ、この会津若松のラーメンの歴史を感じるようなエピソードを聞かせてくれました。
「今はもうないんだけど、昔、『もりちゃん食堂』というお店があったの。そのお店の女将さんはお料理がとても上手で、そこで学んだものなのよ。とても破天荒で自由な女将さんで、人気のある食堂だったわ。多分、インターネットとかにも出ていないようなお店だけど…」
って。
ここのラーメンは、その「もりちゃん食堂」で出していたラーメンとほぼ同じラーメンなんですって。会津の食堂の女将さんの作ったラーメンの味が、ここのラーメンの基本の味なんですね。歴史的には、おそらくまだ「喜多方ラーメンブーム」が到来する前だと思うので、喜多方ラーメンとは違うアプローチで、違う調理法で作っていたんじゃないかな?!って思われます。(喜多方と会津はそもそもバチバチな関係だということを考えても…)
そんなもりちゃん食堂のスープに乗っているのが「納豆」です💓
なんでラーメンに納豆を入れたのかもお聞きしました(他にお客さんもいなくて、おばあちゃん店主さんもお話好きな方だったので、色々と聞けました!)。
なんとも、おばあちゃん店主さん(夫妻?!)、その昔、「うちのラーメンに納豆を入れたら美味しいんじゃない?」って思って、納豆を入れてみたんですって。そうしたら、美味しかったので、当時の常連さんに出したんですって。納豆入りのラーメンを食べた常連さんたちは、その納豆ラーメンに感動してくれて、中には納豆ラーメンしか食べない人も結構いたんですって。それで、メニュー化されたんですね。
こういう話が聞きたいんですよーーー😂
鶏豚+昆布鰹煮干しの旨みのあるスープに納豆が入って、美味しくないわけがありません。まさに「東北クオリティー」のラーメンになっています。
チャーシューも、一見パサパサっとしてそうですが、これがとっても柔らかくてウマウマでした。
納豆は徐々にスープに馴染ませていきます。
もう、涙涙の納豆ラーメン、ずばずばっと啜って食べていきます!!
麺はこんな感じです。
ラーメン王国福島県、しかも喜多方のお隣(ライバル)の会津若松ですからね。
麺はホントどこも立派であります。この国古食堂も例にもれず、、、
中太の平打ち風の縮れ麺になっていて、つるんつるんっとしています。そうまさに「ちゅるちゅる麺」であります。のど越しもよくて、歯ごたえも滑らかで、「東北に来たぜ!」って思える麺でした。(喜多方ラーメンの麺とはやっぱり違うよなぁ…って)
この麺、なんか会津のラーメンの組合が作っている麺らしく、町全体で会津のラーメンを盛り上げようとしているんだなって分かりました。喜多方への対抗心もやっぱりあるのかな?!って。
この麺を、鶏豚昆布鰹煮干しの和風醤油スープで食べていくわけですね。よ~く味わうと、昆布と鰹の味わいが感じられ、どこかほのかに煮干し感もある、(手作り感たっぷりの)鶏豚系の醤油ラーメンっていう感じで、そこに「納豆」のあの独特な臭みというか旨みが入り込むわけですね。そう、「和風醤油納豆ラーメン」になるんです。
いや~、意識がぶっ飛びます。
ホンモノのラーメン、ここにあり!ですよ!
…
そしてそして、、、
国古食堂で絶大な人気を誇る、
ソースかつ丼
です!!
会津若松に来たら、やっぱり「ソースかつ丼」なんですね~~。
ここのソースかつ丼も相当な人気で、やっぱりこのお店でも、このソースかつ丼が一番人気らしいです😊
この目の前にある国古食堂のソースかつ丼をみたら、「まぁ、そりゃそうだろうなぁ」って思うしかありません。
zoom up!
こちらのとんかつにも、甘みのあるソースが最初からかけられています。
会津若松のソースかつ丼って、甘いソースのかかったかつ丼ってことなのかな?!
もともとは、1905年に「若松食堂」で生まれた会津のソースかつ丼。もう100年以上の歴史のあるソウルフードなんですよね。ソースの特徴は、ウスターソースにケチャップとお酒を加えたものらしいです。
ご飯ととんかつの間に「キャベツ」が入っていますが、これが会津のソースかつ丼の最大の特徴らしいです。
>参考元はこちら!
キャベツととんかつと特製ソースで食べるかつ丼、そりゃ旨いって!!
とんかつの厚みも普通じゃなくて、食べ応え超抜群です😂
ラーメンとソースかつ丼、これを一緒に食べる喜びはもう絶大です!
そして、こちらが「ワンタンメン」になります!!
スープは、鶏豚+昆布鰹煮干しの優しくてバランス系の和風醤油スープですね。
納豆がなくても、十分に美味しいぞ~~~\(^o^)/
ここのワンタン、ふわふわっとしてもちもちっとしていて、とっても滑らかでよかったです。
…
それから、こちらのお店では、特別なプレゼント?がありまして…
ジャーン!!
きゅうりのお漬物(辛子漬け?!)&ポテトサラダ
が無料で提供されたんです!!(;゚Д゚)!
これ、タダでもらっちゃっていいんですか???(いいんだそうです、、、💦)
こんなのを頂いたら、お酒が呑みたくなってくるじゃないですか!(と言って、追加でお酒をオーダーしちゃいました😊)
更に更に、(僕が「美味しい美味しい」って連呼するんだから)こんな素敵な山菜まで頂いてしまいました!!!😂
いいんですか?いいんですか??
めっちゃ美味しいんですけど、この山菜!!!
ラーメンに入れても、これがめっちゃ美味しくて。「山菜納豆ラーメン」っていうのがあってもいいかも?!
こういうお店に僕は出会いたいんです。いつだって。ずっと。
まさに「人情」と「歴史」のあるラーメン食堂…。
***
というわけで、、、
会津若松の町中の路地を一つ入ったところにある「国古食堂」のレポでした!
納豆ラーメンもソースかつ丼も感動の一品でしたね。
グルメな人や超こだわりのラーメンが好きな人向けっていうよりは、(僕の言葉でいえば)「度を越えたラーメンマニア向け」のお店かな。最先端系とかG系好きなラヲタさん向けではないですね。そこを超えた人が心底喜ぶお店かな?!、と。そう、ある程度、流行りのラーメンを食べ終えて、その流行りのラーメンに物足りなさを感じてきた人に最適なお店かな。(まぁ、簡単に言えば、そこまで味的に衝撃を受ける感じではなくて、歴史と雰囲気と人情味が強いお店だってことですね👆)
…
食べ終わった後、またおばあちゃん店主さんと語らいました(この時間がとても楽しかったなぁ)。
御年83歳のご高齢の店主さんですが、20年前にご主人を亡くし、以後ずっとお一人でお店の暖簾を守ってきたんですって。で、今年に入り、厨房の冷蔵庫が壊れてしまい、新たな冷蔵庫を買うのもどうかと思い、店をたたもうと思ったんですって。でも、ちょっと直してもらったら、奇跡的に直ったみたいで、「この冷蔵庫がダメになるまでは頑張ろう」と思ったんですって。その冷蔵庫が直ってくれたおかげで、こうして僕もここで食べることができたんです。
でも、いつまでお店を続けるかは分からないそうです。そうですよね。83歳のおばあちゃんが切り盛りしているお店ですからね。そういう意味で、「今すぐに行かなきゃいけないお店」なんですよね。命は待ってはくれないから…。
そうそう、娘さんがいて、お孫さんも2人いるんですって。埼玉に住んでいるとかで。でも、きっとここには戻ってこないんだろうな、、、。これもまた、今の日本の大きな宿題かな。
…
こんな素敵なラーメン食堂があったのかーと思い、何気なくTwitter(X)で検索すると、、、
なんて素敵な町中華なんだ!#会津若松 #国古食堂 pic.twitter.com/WkSGVWIwWb
— 年間600杯ラーメン女子 森本聡子 (@majoooon) January 9, 2023
「ラーメン女子」で有名な森本恥子さんがここに来ているではありませんか!!
こんなディープなお店までしっかりまわっておられる方だったのか!?と驚くと共に、嬉しい気持ちになりました。こういうディープなお店をしっかりまわっている「ラーメン女子」がいることにも喜びを感じました。
一定以上の影響力をもつラーメン・インフルエンサーって、だいたい「定番どころ」「(自分じゃなくて)大衆に受けそうなところ」「流行りのお店」「話題店」「最新のお店」ばかりを紹介している感じがして。でも、国古食堂のように、ぱっと見だとなんてことないけど、歴史的にはとても価値のあるお店については、ほとんど話題にしないなぁって。
そういう意味で、森本さんって「こっち側の人間」でもあったんだ…って思い、嬉しく思いました。
一枚だけ、ちょっとだけ店主さんが写る一枚があったので、、、
ここで過ごしたわずかな時間、僕はずっと忘れないことでしょう。
本当に素敵な素敵なお店でした。こういうお店に出会いたくて、ラーメンの食べ歩きを25年くらい続けているんです。ホントに。いや、最初は僕もトレンドを追っかけてたな…(苦笑)。石神チルドレンって自称して、石神さんの背中を追っかけてたな。でも、いつ日か、そういうお店じゃなくて、こういうお店を求めるようになっていって…。
こういうお店というとあれですが、創業50年近い老舗のお店なのに、とんでもなく美味しい納豆ラーメンとソースかつ丼が食べられるお店なんですよね。
そんなお店に来られて、本当に嬉しく、幸せな気持ちになりました。
あと、お店の壁にあったこの(思わず笑っちゃう)格言?!が面白かったな。
「恋に溺れるのが18歳、風呂で溺れるのが81歳」って名言だなぁって。
人間って、ずっとずっと何かに溺れているんだよなぁって…。
でもでも、81歳になっても、恋に溺れているおじいちゃん・おばあちゃんも結構いるんだよなぁ…とも思ったかな?!(前に老人ホームに行った時、恋するおじいちゃん・おばあちゃん、結構いたから、、、苦笑)
まぁ、人間って生まれてから死ぬまでずっと何かに溺れているんですよね、きっと。
こっちは、どちらかというと「戒めの十訓」かな??
「深いつもりで 浅いのが知識」ってホント真実ですよね。
逆に「浅いつもりで 深いのが欲の皮」っていうのもまた真実で。
会津若松の地で、こんな素敵なラーメン食堂があるなんて…。
もう、感動しかありませんでした😢
こちらのお店には、「ラーメン・丼類」の看板しかありません。
国古食堂の文字はどこにもありません。前はあったみたいですが…。
「もういつ店をたたんでもおかしくないから、もう名前は付けない」とのことでした。
もう、名前のないただの食堂でいいんだっていう、今の店主さんの心境を感じました。「名前がないこと」に僕はとてもポジティブな意味を見ています。そういう意味でも、理想のお店だなぁって思います。
場所はこんなところです。
一番メインとなる「神明通り」から一つ路地を入ったところなので、実はアクセス良好です。
神明通りまでたどり着ければ、さくっと行けると思います!!
納豆ラーメンが好きな人や度を越えたラーメンフリークの人は是非是非、会津若松の「国古食堂」へ!!✨