渋谷はかつてはそれほどラーメン激戦区ではなかった。しかし、今、かなりすごい激戦区になっている。 すずらん、はやし、櫻坂、凪、やすべえ・・・、挙げればきりがない。
渋谷が激戦区になっていく最中、2005年7月、宮益坂に,二郎インスパイア系の『梵天』というラーメン屋さんがオープンした。二郎ブームもあって,梵天はたちまち人気店になってしまった(いい具合で)。 そして,二階に『まっち棒』が登場した。まっち棒もやはりいい具合に集客力を保つ人気店になった。さらに今年の一月には三階につけ麺専門の『乱世』がオープン。たちまちラーメンビルと化してしまった。
そして、遂に残る四階に最後の店が姿を現した。今度は鶏スープを全面に出した鶏そば専門店だ。二郎系,和歌山,つけ麺と来て最後はチキンラーメン(ほんとにちきんそばという!)… なんか意味ありげだ。
四階へは狭い階段であがる。エレベーターはない。店内は八席程度。カウンターのみ。 店の構造は乱世とほぼ同じ。ここのラーメンは鶏スープ一種類のみ。
時流にのって,丸鶏を使った濃厚ドロドロスープかと思いきや… 意外にもさらさらした塩ベースの鶏スープだった。もちろん味はやや濃いめで油も入っている。薄味に慣れている人にはしょっぱく感じられるだろう。だが,それでもかなり控えめな味になっている。
具もかなりシンプルでユニーク。ネギと麺(細いストレート麺)とスープ,別皿で,たけのこ,鶏チャーシュー,のり,そして(なんと)おから(めんたいこ和え)が付いている。 うまく他のお店と差別化がはかれているなあ…というのが実感。その日の気分で色々選択できる感じなのがいい。また,すべて同系列のお店なので,共栄共存しようとしているところも斬新。つぶし合いじゃなくて,切磋琢磨,いいなあと思った。
入り口が狭いのが難だけど,それもまたこのビルの個性とも言えなくもない。 店員さんの対応もよく,(狭いながらに)居心地が悪くないのがすごいなあ…
宮益坂が今熱い!