今日は、出張で五井に行きました。五井に来たら、迷うことなく「塞翁」に行くのですが、定休日で断念(涙)。行きたかったなぁ。。。近いうちに行きます!!
なので、あんまり調べないで、偶発的に出会えりゃいいやと思って、何も調べないで五井に向かいました。なんかね、フランスのパリに行って、自分の中の何かが切れた気がしました。あんまりガンガン調べないで、ケセラセラで、出会うお店に入ればいいかなっていう感じになってきました。たまたまの出会いを楽しみたくなってきました。
で、見つけたのがこちらの『麺活』。
知らない名前でした。後で調べたら、食べログでは色々と書かれていましたが、ブログ等ではまだほとんど紹介されていないんですねー。偶然だけど、いや、偶然故の出会いといいましょうか。
この麺活、凄いお店でした。マジで凄かった。昨年、出会いたかった(苦笑)。
このお店は、昨年春にオープン。まだ一年ちょっとのお店です。店主さんは、僕とほぼ同じ世代。36歳とおっしゃっていました。僕の一つ下か♪ この店主さんがとにかく素敵だった。中華料理の確かな腕をもつご主人で、料理はとても丁寧。あり得ないくらいに丁寧な仕事ぶりに思わずうっとり。Rikcyさんがお好きなタイプかもしれません。知識と技術をもった確かな料理人って感じでした。ラーメンも、一つ一つしっかりと味見をしていますし、調整もしっかりしています。包丁も数種類のものを駆使していましたし、まな板も本格的でした。そして、とても物腰が柔らかいんです。従業員の人にも敬語だし、もうね、久々にしびれましたよ。従業員を人とみなさない店主さんのお店は、僕的にはあり得ないので。
料理も凄いですよ。メニューを見てくださいよ。
凄いバリエーションですよ。料理経験や料理知識がなければ、これを一人ではなかなかさばけないと思います。しかも、中華をベースとしながらも、しっかりと「ラーメン中心」のコンセプトを保持しています。それに感動しました。このお店は、れっきとしたラーメン店です。中華料理をベースとしたラーメン店です。
なもんだから、二種類頼んでしまいました。おススメはタンタンメンとのことですが、ラーメンもおススメというので、まずはラーメンを。そして、限定で興味深かったチャーシューと葱のピリ辛冷麺を。
こちらのラーメン、もうとにかく美しかったです。美しくて、綺麗で、そして美味しそう。スープは、基本的には鶏スープ。この鶏スープは他の料理でも使用していました。いわゆる「スープストック」ですね。スープが命、そんな感じでした。お味は、甘さが少し際立つあっさり中華そばという感じでした。甘みがありますね。そして、とにかく味が深い深い。
このラーメンをまずいという人はいるんですかね? いないと思います。口に合わない人はいるかもしれませんが、ラーメンを愛している人なら、みんな納得してくれる気がします。そういうラーメンでした。あっさりしていて、淡白なスープなんですが、味わいがとにかく深いんです。この深さは何故?! ただの中華レストランのラーメンではありませんでした(もちろん、ベースは中華料理のラーメンなんですが・・・)。
僕が興奮して店主さんに、「おいしすぎますね!」と言うと、「全然まだまだです」と答えてくれました。ひぇ~。これでまだまだですか…。僕的には、もう何も申すことはございません。こんなきちっとしたラーメンですからね。素晴らしいの一言でした。麺も僕好みの縮れ麺でした。この麺もよかったなぁー。ちょっと乾麵みたいな感じで♪
ただラーメンフリーク的には、もう一つ「刺激」が欲しいかなと思いました。中華料理とラーメンの違いは、レストラン料理とファストフードの違いなんですよね。ここのラーメンはレストランの料理だと思いました。けど、ラーメンは基本的にファストフード。屋台的な料理なんです。なので、いい意味での煩雑さがほしいんです。もっと言えば、「暴力性」がほしいんです。それがないと、ラーメン店としてはやはり不完全なんですね。最近そのことを深く痛感しているんです。ラーメンは、レストラン料理ではない、と。レストランのラーメンなら、これでいいと思うんですけどね。でも、店主さんはそれを求めているわけではないかな、と思いました。ならば、「毒」です。毒=暴力性=刺激です。
その一つが、こちらのチャーシューになるのかもしれません。こちらのチャーシューは、かなり野性的です。味わいもかなり強烈なんです。こちらのラーメンには、このチャーシューが必須って感じがしました。チャーシューゆえに、生命を感じるというか。チャーシューがあって、初めて完成態となるラーメンでした。
こちらが、夏限定の「チャーシューと葱のピリ辛冷麺」です。このお店、いわゆる創作系にもかなり意欲的です。こちらは、暑い夏向けの限定冷やし麺で、冷し和え麺という感じでした。お味は、ちょっと冷やし中華に似た傾向をもつものですが、少しジャージャー麺っぽさもあります。なんとも不思議な冷し麺でした。
チャーシューがどっさり入っているのがうれしいですね。
味はちょいピリ辛なサラダ風の冷やし麺。辛さはそんなでもないです。味もどぎつくない(良くも悪くも)。品のよい冷やしピリ辛麺になっていました。麺はラーメンのとは違いました。こちらは縮れていませんでした。
面白い中華麺料理って感じかな。常連さんだったら、結構これ、僕頻繁に注文するかもです。なんか面白くて、それで、素朴で、惹かれましたね。ただ、味わい的には、とてもおとなしかったかな。もっと過激でいい気がしました。でも、中華料理としては、これくらいの味付けがいいんでしょうね。そこがある種の「ボーダーライン」になると思います。
***
というわけで、麺活、素晴らしいラーメン屋さんでした。びっくり。
既に地元の人気店になっていますので、何の心配も憂慮もありません。逆に、メディアに出ることで、さらに人気が出ることを憂慮しますね(苦笑)。でも、店主さん的にも、今後どんどん攻めていくようなので、その風に乗ることにしました。このお店は、今後の房総半島ラーメン界をリードし得るお店になるポテンシャルを持っているだろう、と思いました。まず、料理人としての基本的スキルをもっているのが最大の強みです。
今後は、どこまでラーメンのもつ「ジャンクさ」を、自身のラーメンに反映させるかが課題となりそうですね。がんばってほしいです。また行きたいお店になりました!!!