1991年(平成3年)にニューギンから登場した新要件ハネモノ「ごっつあんです」
★賞球:5&8&10
★最高継続ラウンド数:15R
★ハネ開閉時間:オトシ=0.5秒、ヘソ=0.6秒×2
★平均出玉:約500~550個
1991年といえば、相撲界では若花田・貴花田の兄弟力士が、飛ぶ鳥を落とす勢いで活躍を見せていた時期である。大横綱・千代の富士が平幕の貴花田に破れて、引退を決意したのもこの年だ。世は空前の若・貴ブームに沸き、「若貴」は同年の新語・流行語大賞で金賞を獲得した。
若貴以外にも、霧島、寺尾、水戸泉、安芸の島、旭道山、舞の海といった多くの人気力士が土俵上を賑わしていた。現在のような外国人頼みではなく、生粋の日本人力士達が、国技たる相撲の人気をガッシリ支えていたのだ。
そんな当時の大相撲ブームにあやかったと思われる本機。パネルに書かれた二人の力士は、やはり若貴兄弟をイメージしたものか。
また、ヤクモノ内の力士も非常に愛嬌があった。新要件機の割にはV入賞率も甘く、「遊べる」ハネモノと呼べた。10個戻しで出玉は抑え目だが、クセの甘い台さえ掴めば継続も安定していた。まぁ、あくまでも「クセ良し」に限った話であるが…。
大当り中は、ヤクモノの力士が両手で玉を一つ抱えて貯留する。貯留解除時、力士が仕切りの動作で前屈みになり、ガイドレールを通じてVゾーンに玉を導くのだ。
この時のV継続率は、ネカセやヤクモノのクセに大きく左右された。ネカセが緩かったり、力士の腕の角度やレールのクセが悪い台だと、貯留玉がVを外す悲劇に何度も見舞われた。釘は勿論の事、継続率の良い台を見抜く事もポイントであった。
このヤクモノの一連の動作、実は同じニューギンの先行機「ジャングルコング」(1991年)に非常に似ていた。おそらくは、当時の相撲ブームを意識した同社が、ジャングルコングをベースに、相撲モノの焼き直し版を急遽出したのではないか(あくまでも推測だが…)。
(「ジャングルコング」:ニューギン・新要件ハネモノ、1991年登場)
→コチラは、力士ではなくゴリラが玉を貯留。ハズレ5カウントorハネ15回開放で貯留解除。