1998年(平成10年)にアルゼ(現・ユニバーサル)から登場した4号機「ハナビ」。
★本機のメインキャラ「ドンちゃん」が愛嬌タップリだった。ドンちゃんは、以後もユニバの「顔」として後続機に引き継がれる。4号機「大花火」「ドンちゃん2」「デカドンちゃん2」「花火百景E」、そして5号機の「青ドン」「赤ドン」「緑ドン」やここ最近の続編と、ドンちゃん絡みの機種は非常に豊富である。
★設定別ボーナス確率(BIG/REG)
設定1 1/297.9 1/420.1
設定2 1/277.7 1/420.1
設定3 1/264.3 1/420.1
設定4 1/252.1 1/420.1
設定5 1/244.5 1/390.1
設定6 1/240.9 1/364.1
★アルゼ4号機の代表的機種の1つ。当時、幅広い世代から人気を集めた。通常時の小役狙い、ビッグボーナス時のリプレイ外し、設定判別など技術介入性も高く、特に若年層から絶大な支持を得た。また、高いボーナス合成確率に加えて、フラッシュや告知ランプなどゲーム性にも優れ、年配客の受けも良かった。
★通常時の打ち方は、人によって様々だった。ただ、基本は「ハナビ・風鈴・氷」を左リールに狙うDDT打法だろう。ハサミ打ちでテンパイした役に応じて、中リールの氷や風鈴も狙う。これで小役取りこぼしは無くなり、中リール小役ハズレ目やハサミ2確目などボーナス察知も容易になる。
★発生小役に応じてリールがフラッシュする演出が、本機の大きな特徴(不発、そよ風、ねずみ花火、ロケット花火、3連花火、しだれ柳など)。フラッシュと対応役の矛盾により、ボーナス察知も可能だった。リールパネル右の「た~まや~」ランプが点灯すると、ボーナス確定(成立後の1/6で点灯)。
★スタート音の「遅れ」が、実に良い味を出していた。レバーオン時、普通は「テロレロン」というリールスタート音が鳴るのだが、時折「ン…テロレロン」という感じで、一瞬音が遅れる。この遅れが発生すると、チェリーorボーナスの大きなチャンスとなった。ダイレクトで左にチェリー付きのドンちゃんを狙ったり、中押しでドンちゃんを中段に狙ってみたりと、様々な楽しみ方が出来たのも良かった。また、微妙な遅れの察知は、故・田山プロの表現を借りれば「人知れず、快感を覚える」といった風情があり、自己満足に浸るには打ってつけだった。
★ビッグ時のリプレイ外しは、適当押しに比べて+20枚以上の大きな効果があった。その難易度も、2コマの余裕があって決して難しくはなかった。地域によっては、年配層がメインでほとんどの客がオヤジ打ちで消化している場合もあり、そんなユルいホールでは高設定も望めた。
★設定判別については、(1)ビッグ終了後にクレジットを落とす(2)コインを32枚投入(3)1プレイ消化(4)9枚手持ち(5)11枚手持ち(以後は11枚をキープ)、という方法で設定5以上の判別が可能。判別プレイでは、特定小役が落ちた回数をカウントする。試行回数を重ねれば、信頼度の高い判別法となった。
★当時の某・パチスロ漫画において、「小役を取りこぼし続けると、ボーナス確率&連チャン率が上がる」という、香ばしいハナビの裏モノが紹介された事がある。DDTやハズシが完璧な「セミプロ」対策として、目押しが苦手な年配層向けのプログラムをホールが仕込んだのだが、これは当時の実体験を元に作られた「フィクション」であった。ただ、私自身もビッグ間のクソハマリ(延々とレギュラーが続いて2000プレイ等)を喰らった事が度々あり、こういう「妄想」に駆られた事は良くある。当時、ハナビの裏モノ(ハウスモノ)が蔓延していたのも事実で、どんな展開があっても決して不思議ではなかった。