クルクルセブン(藤商事・1回権利物、1993年登場)
★賞球6&13
★デジタル確率:1/100(確変中は1/10にアップ)
藤商事と言えば、当時はシャトル21、アレキング、アレジン、エキサイトといったアレパチタイプが名を馳せたが、本機は1回権利物である。
とはいえ、藤商事独特の派手なサウンド(大当り時のファンファーレや大当り中のやかましい電子音など)、味わい深い7セグデジタル、クルーン役物、権利獲得アタッカー、そして大当り後の連チャン性などは健在だった。
都内・神奈川での設置は多くなかったが、新宿・歌舞伎町の「日拓IV」(現・「スロットエスパス日拓歌舞伎町店」)で良く打った。当時、本店の「エキサイト」、3号店地下の「アレンジマン」など、このチェーンには藤商事の台が多く導入されており、しかも客付きが良かった。
3つ穴クルーン式のスタートチャッカー。シャトル21やエキサイトの流れをくむ(元々は「スーパーコンビ」だが…)。
天横から入賞した玉は、このクルーン内を回って、いずれかの穴に入る。奥の穴がスタートチャッカーで、手前二つはハズレ。
ハズレ穴の間には突起が付いており、玉を奥の穴へと誘導する。通常の権利物と同様、保留ランプも4つ搭載。
天横釘が重要なのは勿論、台の傾斜(ネカセ)などによるクルーンの「クセ」も、デジタル回転率に大きく影響した。
メインデジタルは、左右が同時停止した後、中デジタルが停止。左右ゾロ目でリーチとなり、0~9の3つ揃いで大当りとなる。
また、「7」については、デジタルに7が2個以上出ればOKで、他の絵柄よりもお得感があった。7のリーチが掛かれば、その時点で大当り確定。
デジタルが揃うと、ヤクモノ下のアタッカーがオープン。Vゾーンに玉を乗せれば権利発生。
(藤商事お馴染みの権利アタッカー。玉がVゾーンに乗らないとパンクするが、救済機能として内部確率はアップ。それにしても、盤面の癒し系キャラ「クルクル君」が、実に良い味を出している。)
大当り後は右打ちで消化、回転体と電チュー式アタッカーの連動で玉を増やす。13個戻しの為、16ラウンド消化で出玉は2000個弱。
そして、本機最大の楽しみが、大当たり終了後の「チャンスタイム」だ。
権利終了後、メインデジタルが7回転するまでの間、メインデジタル確率が10倍アップの1/10に変動する。
内部的には、デジタルが7回転するまでの間、乱数の移行範囲が「0~99」(100コマ)から「0~9」(10コマ)に縮小される(いずれも、大当り乱数は「7」)。この点、アレジンやエキサイトのいわゆる「モード移行」タイプとは、一線を画する。
この7回転内で連チャンする確率は、約52%と高い。ヒキさえ良ければ、7連、8連…とドル箱を一気に積み上げる事も可能だった。
確変中は、メインデジタル上部の「クルクル7ランプ」が点滅、打ち手に告知する。このランプは、デジタルが実際に7回転目を始めるか、7回目の保留が点灯した時点で消灯。なお、店によってはランプを断線するところもあった。
連チャンに加えて、元の確率も1/100と高く、回る台を掴めば日当もしっかり計算できた。アレジンやエキサイトのような理不尽なハマリも少なく、釘の読める(台のクセを読む技術も必要)人間にはオイシイ機種だった筈だ。
ちなみに、当時は朝一出目「111」を狙う「モーニング攻略」も噂されたが、電源立ち上げ時の内部確率は通常の1/100である事が判明。但し、店側の仕込みで確変状態にしておく事は可能で、実際に、この方法でモーニングを入れている店も存在(モーニング対策はランプ断線で対応可能)。
★★ネカセについて★★
新宿・日拓IVの場合、特定の数台がクルーン入賞率の高い「クセ良台」だった。店は、もっぱら命釘のアケシメで調整しており、クセ良台が「アキ」になった時が狙い目となる。勿論、釘以外にネカセを弄る店もあったハズだ。