▲聖母の家学園廊下でのカラフルな掲示板
先日12月5日(土)~6日(日)にかけて、三重県四日市市聖母の家学園にて第12回全専研研究集会in三重が開催され、307名の全国からの参加者で学園は活気づいておりました。当会からは役員メンバー6名他で臨みました。
1日目は新しくできた講堂での集会で田中良三先生からの御挨拶・発声により開会し、聖母の家学園の先生からの学内での履修等の取り組みの発表、そして同専攻科学生2名からの研究発表披露がありました。
この専攻科A君の発表で全国各地の地図に興味を持ってからのご当地ラーメンの研究、そして、ゆるキャラの研究等「都道府県の県庁所在地と地図」から派生してさまざまな地域資産をテーマ研究されたのは非常に興味深く感銘を受けました。
▲A君の研究発表 キャラクター研究まで発展!
わたしは降壇したA君と「とても良い発表だったよ!」握手してしまいました。(A君は恥ずかしいそうでしたが。。)
続いてのお菓子づくりが趣味のB君の実演もライブカメラ形式でプレゼンされ、会場は多いに盛り上がりました。
▲B君の研究発表 クッキーづくりのライブ中継♪
この全体会の前に公開授業が行われ、お菓子づくりを通じた「経済活動」の学び、「演劇」他が行われ、学生さん同士の関係性を感じる場面も多々あり興味深い時間でした。
▲公開授業「経済」クッキー製造風景
2日目は分科会で私は第1分科会に出席。聖母の家での取組みの具体的事例、そして大阪岸和田のシュレ・オーテの実践報告、それぞれの研究発表がありました。
聖母の家での事例は高・専一環での取組みになり、計画的な履修計画により実践されているという印象でした。特に印象的だったのが「自己選択できる素晴らしさ」を醸成する為、細かい気配りに基づいた支援と、教師側がメンターとして常に意識し誠実に実践されているのが素晴らしいと感じました。
▲聖母の家学園さんの発表風景
そして、シュレオーテさんの発表では個人的に痛感せざるを得ない発表が随所にありました。それは、やると決めたら、半年でも何でもやったる!という気概と達成迄の努力が発表者の先生のコメントには無いものの、裏では「途方に暮れるような場面も多々あったんだろうな・・」と感じれる瞬間を感じてしまいました。そして、「2年で卒業では少ない」という関係者の声もあり、4年制に向け進んでいる事と連動し、「生活介護で行う事により4年制を実現」する事や、単に特別支援学校(養護学校)高等部を卒業してからの青年たちの受け皿という事ではなく、10年間引きこもっていた方が通い出したり、一度就労したあとで、人間関係等でまた戻ってくるパターン等、様々なライフ・シーンの中で、受け入れる幅を持たせることの重要性をヒシヒシと感じました。
▲シュレオーテさんの発表風景
お二方の意見の共通点は、学生本人の自己選択のチカラと、学生本人の言葉の幅が生まれた事による関係性拡大による喜びから生まれる、「まんざらでもない自分を再認識」する事での成長支援が発表テーマが異なれど、同じゴールに結びついておりました。
我々、NPO法人専攻科滋賀の会は、7年前発足し滋賀、関西の方々とサンデー専攻科等の研究会や様々な活動により支援・連携をさせていただき、ここまで来ましたが、いよいよ我々も本格的に事業化というテーマを目指さなくてはならないと痛感させられた機会がありました。
自ら実施するか参画させていただくか選択肢は有りますが、シュレオーテさんの発表コメントの「作りかけの自動車で発進してしまったような感覚」という開学時の所感が非常に印象深く、「それでも何とかなるもんや」という、目標管理型(民間企業でいうゴール迄のリスクヘッジをあえて執る)のマネージメントをされているという事実が、この福祉業界でも非常に大事だという事を感じました。
最後に、小畑先生より大会資料に最近増えている「福祉型専攻科」が32校あるが、各地でそれ以外でも拡大しているので報告が欲しいという宿題を頂きました。確かに我々滋賀でも数件掲載されていない事を、後日小畑先生に報告したいと思います。
また、第一分科会に出席されていた、大阪のつみき作業所さんの若い先生方が「親御さんらのニーズがある為これから専攻科づくりを目指します」という御言葉もあり、情報交換レベルで当会のご紹介もしましたが、このような先生方達のリード役または窓口が組織的に必要だと感じました。
以上、盛会に終わった大会だったと思います。 (K)
▼番外編/1日目晩の当会メンバーによる「ぶっちゃけ忘年会」も無事盛会に終わりました(いつものように喧喧諤諤;Www..)
▼久々の当会立岡理事長と聖母の家学園辻校長先生の2ショット(辻先生、お疲れ様でした!)
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