「島崎城跡を守る会」島崎城跡の環境整備ボランティア活動記録。

島崎城跡を守る会の活動報告・島崎氏の歴史や古文書の紹介と長山城跡・堀之内大台城の情報発信。

「島崎城慕情しまざきぼじょう」 城跡保全活動応援ソングを作成しました。

2021-01-09 18:58:48 | ボランティア活動

「島崎城慕情・しまざきぼじょう」 城跡保全活動応援ソングを作成しました。

会員にCD・DVDを配布予定です。

 

島崎城慕情 しまざきぼじょう 島崎城跡保全活動応援ソング

茨城県潮来市の地域ボランティア「島崎城跡を守る会」の活動応援ソング。

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島崎城慕情カラオケ しまざきぼじょう カラオケ  島崎城跡保全活動の応援ソング

茨城県潮来市の地域ボランティア「島崎城跡を守る会」の活動応援ソング。

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「島崎盛衰記」常陽新聞掲載記事の紹介

2021-01-09 08:05:35 | 歴史

約30年前に茨城県南部地域を中心に発行された地方紙「常陽新聞に掲載された記事を紹介します。

【島崎盛衰記その5】

佐竹との縁組承知 島崎逆臣の奸計に乗る

 佐竹義宣は、すきをみて島崎を押倒し、行方郡をうばい、常陸一族をわがものにしようと、あれこれ思慮にふけっていた。このころ、島﨑の幕下に小貫大蔵という武将がいた。幕下とはいっても、元来が藩代の臣でないから、欲をだした。佐竹の後世より先に島崎を倒し、佐竹にとりいれば過分の恩賞にあずかれると考え、これを義宣に伝えた。行方攻略はいかにと思案していた義宣にとって、大蔵の申し入れは「渡りに船」。早速、諸将を集めて密議をこらしたことはいうまでもない。

 小貫大蔵、佐竹義宣と体面のこと━大蔵は病気といつわって出仕をのばし、ある夜ひそかに用意を整え、腹心の島崎三、四人をつれた常陸太田へ向い、そこで義宣と対面した。まず島崎の城をを攻めることだ。どのような謀りごとを用いてもいいと義宣がいえば「力をもって力にあたることは諸士の損亡を招くだけ、そのうえ時間もかかろう。油断させ不意をうつに限る」と大蔵。この大蔵の言葉にしばらく考え込んでいた義宣は、はたと膝を打ちいったものだ。「余が□をやりて、島﨑義幹の一子徳一丸にめあわせて縁者にならんと申し送り、これを約して義幹の心を許させ、太田へよび寄せて人知れず討ちとらば、家中の諸氏大いに力を落し、敵する者あるべからず」と。

 この陰謀は、佐竹の家臣小川刑部左衛門という使者によって義幹に伝えられた。そこで義幹は一族老臣を呼びあつめて評議したところ、大平内膳と土子美濃守の二人は開口一番「この議ご無用なり。佐竹義宣、縁者たらんことを望むといえども、実心に、あるべからず。案ずるに、姫を餌に当家をつり寄せて押倒し、行方郡をうばう謀りごとなり。義宣とは数代にわたる旧友の仲なりといえども、その心は、猿のごとく、礼法を知らず、いわんや当家に対しては小田の幕下に属せしことをいきどおり、敵の思いをなすとうけたまわりぬ」といい、いならぶ家臣も二人の言葉を認めた。

 結局、評議は佐竹との縁組辞退へと傾むいていったが、そこへ現れたのが小貫大蔵。ここで計画がお流れになってはたまらんと、口からあわを飛ばしてしゃべりまくった。

 「今は佐竹との縁談をことわらば義宣たちまち怒りを発し、大軍を起して攻めてきた蘭子と必定。さあるときは、当家の攻勢にてなんや大敵を防ぎたることを得んや。当家代々相つづきし名家なりといえども、よろしく佐竹のために攻め滅ぼされ、汚名を万□に伝うべし。これ□とも焼失するの道理ならん。佐竹とあつく交りをむすぶときは、威徳の終るがごと、山のごとく高く、朝日の光るごとし。だれが佐竹と肩をならべ、□□を争い、勝負を交すものあらん。その佐竹と縁組を望まれること、あに当家の幸いならんや。さすれば、ご先祖へも□□、子孫繁栄のかけ橋とならん」

 この大蔵の熱のこもった弁舌に評議は一変し、佐竹の申し入れを受けることになってしまった。老臣の仲には、かなり危険視する者もいたが、合議などによりわざわいを招くこともあるまいと、縁組承知の返答におよんだ。使者小川刑部左衛門は、よろこびいさんで太田の城へ帰った。

 佐竹義宣、島﨑義幹を招くこと━あければ天正十九年(1591)佐竹氏は島崎城へひんぱんに使者をおくり、他意のないことを示していたから、島崎氏もひと安心、まずは天下泰平とよろこんでいたものだが、佐竹の謀りごとは着々すすんでいった。まず島崎城の近く大生原に番台として置いた小川刑部左衛門に陰謀を打ちあけ、陰謀その一を話し、小川はこれを義幹に伝えた。

 「主人義宣、このたび□□□を補修し、茶を□して数年の軍労をなぐさめ申さん。ご苦労ながら太田へご光臨くだされたく・・」ということであった。

 島崎盛衰記 その6につづく。