御札神社祭礼のお知らせ
島崎城跡一の曲輪内に建立されている「御札(みふだ)神社祭礼」についてご案内します。
来る12月12日(日)、午前10時より午前12時まで御札神社境内にて開催されます。
当日は、茨城県指定文化財の「古面五面」が披露されます。
桃山・室町時代に作成されたという御札神社の社宝の御面を観覧したのち、島崎城跡を見学しては如何でしょうか?
御札神社
古面五面の紹介
大癋(おおべし)見(み)
大癋見は、物語性の強い面で、能楽において主に仏法に敵対する天狗魔障の類を演じる際に用いられる面であるため、目や鼻孔を大きく開き、口を真一文字に力強く閉口した尊大にして荘重な表情をしています。「癋見」は、口をへの字に曲げた顔つきのことを指す「べし」が転じたことに由来すると考えられます。
抜頭(ばとう)
抜頭も物語性の強い面で、親を猛獣に殺された胡人、あるいは女性が嫉妬に狂う様とされることから怒りの感情を象っています。御札神社の抜頭面は、朱塗りにして五面のうちでは最大のもので、高い鼻とその鋭くも荒々しい表情は、最も勇壮さ、勇猛さを感じさせます。
貴(き)徳(とく)
貴徳とは、中国の黄河上流域に位置する地名です。匈奴という民族の 日遂王と漢軍との戦いで日遂王が降伏すると漢皇帝は日遂王を貴徳侯として丁重に迎えたとされます。このように貴徳も物語性の強い面で、 匈奴の日遂王の戦闘模様を象っており、高い鼻に鋭い目をしたその表情は古式を保っており、勇敢な王侯をイメージさせます。
翁(おきな)
翁は、流麗に刻まれた皺と大きな眉、下り目の柔和な表情が特徴的です。 古くから猿楽や田楽と結びついてきたことから神聖にして儀式性の強い面であり、国土安寧/天下泰平/五穀豊穣/子孫繁栄を願い、目元や口元には満面の笑みを湛えています。
醜男(ぶおとこ)
醜男は、現代の意味では主に醜い様を指しますが、「古事記」や「日本書紀」には武勇な男性または大国主命を意味する 「葦原醜男」 として登場し、国技の相撲では「四股名」を「醜名」と表記するなど「強く逞しい」ことの象徴とされました。醜男そのものの面は珍しく、素朴かつ土俗的でありながらも愛嬌ある表情をしています
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