志村建設専務の日々坦々

つれづれなるままに…

志村建設の基礎(2)

2021-01-04 15:14:00 | 住宅建築

志村建設の基礎には暖房のシステムが組み込まれています。

コンクリート基礎がすっぽりと断熱材に覆われていますので、蓄熱に最適。

架橋ポリエチレン管を、コンクリート打設時に埋め込みます。

 

写真の白い管がそれ、一回路100mの長さです。

その中を30~40度の低温水が巡り、土間全体を温めます。

熱源は、ガス・灯油でも暖房用温水をつくれるなら何でもOK。

志村建設が標準仕様としているのは、深夜電力利用のヒートポンプ式熱源機。

エアコンで温水をつくれる優れものです。

 

なんたって室内の音が静か、しかも夜間電力メインなので電気代がエコ、足元が暖かいなど

寒冷地のベース暖房としてはベストと思っています。

更に夏季、室内機は冷房としても使えます。

なにより10年来、数10台の実績・ユーザーの高評価が実証。

床下エアコンでローコスト全館暖房を推奨する新住協の鎌田先生にこのシステムの話をしたところ、

「高価なシステムだろう」と言われましたが、標準仕様です。

それは志村建設が長府の販売代理店であり、自社施工であるからに他なりません。


2021年 明けましておめでとうございます (^O^)

2020-12-31 15:36:09 | 住宅建築

明けましておめでとうございます。


 昨年は、新築住宅を4棟、大改修2棟納めることが出来ました。
若い人が中心となって施工してますので、私の出番は少なくなりましたが、
地球規模の気候変動の話や、工務店の役割の話をすることで、
住宅建築で未来に貢献できるよう心がけています。


 ペシャワール会の故中村哲先生の話によると、
アフガニスタンの荒廃の最大の原因は
地球温暖化による高山の融雪、国土の砂漠化だそうです。
豊かな国でのエネルギーの浪費、資源の使い捨ては
中東の戦争をはじめとした様々な弊害をおこしています。
パリ協定の温室効果ガス排出削減は緊急の課題です。


 最近自ら余命宣告をしました。「あと二十五年」
仕事はあと十年続けられそうです。
建築できる住宅は一年で四棟、十年で四十棟でしょうか。
 これからもご指導、御鞭撻の程宜しくお願いします。


      元旦         専務

  

秋田東通りの家 設計 (有)西方設計 施工 志村建設㈱


志村建設の基礎(1)

2020-11-22 13:49:18 | 住宅建築

住宅の基礎工事の価格が高騰して大変という話が

建築家や建築業者から聞こえてきます。

土木や左官の人材不足(若手がいない)や、資材の高騰が原因ですが

志村建設の場合10数年ほど前から自社施工、施工もかなり合理的に工夫して

水密・気密・断熱・コストダウンに優れた基礎施工を行っています。

  

写真は弊社の標準的な基礎ですが、高性能・高級住宅にふさわしい仕様と自負。

水密=べた基礎のコンクリート一体打設・気密シート等で地盤の湿気防止

気密=土台気密パッキン・べた基礎で隙間なし

断熱=外部EPS特号防蟻100ミリ+内部50ミリ・土間下50ミリ

この内容を社員大工が施工しています。

設計者からは他社に比較すると、同様の仕様・性能値であれば1/2~2/3の価格と

コストダウンを評価してもらっています。

もっとも、鉄筋は多量に使うので有資格者のいる鉄筋業者に依頼。

これで、耐震等級の最高3レベル、Q1住宅のレベル2まではOKです。

写真上左は、外部断熱・土間下断熱・防湿シートの段階

上右は長期優良住宅の為の先行配管、スリーブと言って実管はこの中を後施工です。

配筋完了時の写真。配筋はすべて構造計算に基づいています。

地中梁部分・独立基礎の配筋が写真でわかります。

これから内枠(浮かし枠)を取り付けてコンクリート打設。

20m3近いコンクリートをポンプ車で一回で打設します。

打設後数日、型枠脱型前の状態。パイプ等は外しています。

土間に少し水が溜まっていますが、基礎の水密・気密が良い証明となります。

10数年前には、この工法を確立・公開して同業者にも勧めたのですが、

最近の近所の住宅建築現場を見ると、相変わらずチープな基礎が多いのは、

コストの安い床断熱が多いのと、基礎工事を外注するからでしょう。残念…です。

なお、弊社の基礎にはもうひと工夫がありますが、それは後程のブログで。