志村建設専務の日々坦々

つれづれなるままに…

鶴岡(山形・庄内)のプリツカー賞建築家作品2題

2019-05-18 17:12:22 | 建築の話

さつきの好天に誘われて、庄内の鶴岡に建築見学にゆきました。

  

まずは 板茂の 「ショウナイホテル スイデンテラス」

https://suiden-terrasse.yamagata-design.com/

現代建築の手法を用いた、新たな展開というべき作品。

 

ピロティー形式の丸柱、周囲に広がる水田

平安時代の宇治平等院「極楽浄土」の現代的表現ですね。

これは酒田の谷口吉生の作品「土門拳記念館」と共に、建築学生必見の建築です。

 

次は妹島和代の「荘銀タクト鶴岡」

https://tact-tsuruoka.jp/overview

 

これはポストモダニズム的な建築 

奇抜な外観デザインには疑問符がつくかもしれませんが、

もともと型にとらわれない建築家、

細部のディテールと利用形態の豊かさがポイントでしょう。

 

大ホールには入場できなかったので、次回はゆっくりと見学したいですね。


川の畔に立つゼロエネ住宅

2018-06-11 17:10:43 | 建築の話

秋田に施工した住宅を紹介しますね。

建て主さんは、能代の西方自邸の見学して

「このような家に住みたい」と、西方さんに設計を依頼したそうです。

設計「(有)西方設計」 施工「志村建設㈱」です。

内部は川に面して、大きく開いています。

2階部分の大開口からも、吹き抜けを通して光が降り注ぎます。

二階の吹き抜けに面した部屋には、内部バルコニーがあります。

このバルコニーに洗濯物を干す予定。冬も使えます。

なんといっても、このロケーション。

西方先生の自邸よりも、環境は良いですね。

今月発売の住宅雑誌に見開き4ページで紹介されることになりました。


ゼロエネルギー住宅

2015-08-25 17:56:23 | 建築の話

アルべのイベントでもゼロエネルギー住宅の話をしましたが

志村建設の事務所の今日の発電と使用電気量の収支は…

はるかに発電量が上回ってます。

緑が発電量 紫の折れ線が使用量です。

これが志村建設発電所の今年の実績です。

これにはエアコンの電気使用量も含まれているので

発電ー使用電気量=売電量となります。

かなり稼いでいますね (^O^)

しかし冬の灯油による暖房エネルギーは別になります。

これが事務所の屋根に乗っている太陽光発電パネルの全景です。

暖房エネルギーを考えると事務所はゼロエネルギーとは言えません。

ゼロエネルギー住宅は生活のすべてのエネルギー収支が

ゼロなので暖房エネルギーをどれだけ抑えるかがポイントになります。

志村建設では建築実績が2棟ありますが、

みなさんも是非ゼロエネルギー住宅にトライしてみませんか。


スギちゃん本荘に現る

2015-08-18 17:10:09 | 建築の話

今日テレビ取材をうけました。

「秋田杉の家」ということで、当社設計・施工のAZUさんの家。

 

なんとリポーターは「スギちゃん」

案内役は当社の棟梁の匠くん。事前打ち合わせ中です。

匠くんの息子が夏休みで、取材見学。

「お父さん大丈夫かな」と心配顔です。

収録が始まりました。スギちゃんと棟梁の掛け合い。

地産地消・ゼロエネルギー・高性能住宅と

ポイントを押さえた話の展開です。

スギちゃんの突っ込み

「ゼロエネルギー住宅なのに電線があるけど…なぜかな~」に

棟梁もタジタジの場面が (^^ゞ

内部の取材です。家主の奥さんと子供たちも参加。

「木の家での子育て」が話題となりました。

AZUさんの赤ちゃんを抱きあげるスギちゃん

まなざしが優しいですね。私は取材のサポート役。

ワイルドだろう~の決め言葉の刺繍が左肩に…

取材を終えて外に出たら、近所の人に囲まれて

スギちゃんは記念撮影の中に入ってゆきました。

今回収録した番組は、ABS秋田放送の「スギちゃんゼミ」

「秋田県木材産業協同組合連合会」が国と県の後援のもと

もっと地元の材料を使いましょうとのキャンペーンの一環だそうです。


秋田杉活用…ウッドファーストあきた

2015-06-26 13:35:58 | 建築の話

6/14(日)開催のウッドファーストあきた推進フォーラムの報告です。

地域創生の一環として林業振興が大事と、国の肝いりでイベントが開催されました。

志村建設としても、地産地消の家造りのアピールで参加しました。

若い世代に木と触れ合うこと楽しさを伝える展示

「木のおもちゃ広場」一番人気がありました。

こんな展示もありましたよ。かわいいですね…もちろん手づくりです。

工務店では私達が唯一の展示。

案外、ハウスメーカーや秋田の地場工務店は外材を使っています。

秋田杉を使って高性能住宅を造ろう!とアピールしてきました。

志村建設が事務局になっている。

子吉川ウッドワークネットのホームページです。

http://kwwnet.wix.com/kwwnet

 


高性能住宅の価格 その2

2014-12-02 04:28:07 | 建築の話

2、高性能住宅とは

     最初建設費が少し高いが、暖冷房費が少なくてすむ

     上質な温湿感・空気質となり、安全・安心の生活ができる。

     住宅の寿命が延び、結果的におとくな住宅となる。

それでは、若い世代には高性能住宅は価格的に建築は無理でしょうか。

そんなことはありません。

事実、当社で高性能住宅を建てられたユーザーは多くいます。

     高性能化に必要な金額は坪5万程

     国などの行政機関からの補助金がある

     ローン減税や固定資産税などで建てたあとも得である。

高性能化に欠かせないのが高断熱・高気密化

当社の断熱は次世代省エネ基準の仕様の2.5倍ほどになっています。

Q値でいったら、1.1~1.3程度(高断熱ペア樹脂サッシュの場合)

次に必要なのは窓の高性能化。U値の高い高断熱サッシュを使用します。

最近はトリプルガラスの超高性能サッシュが各メーカーから発売されてます。

そして、高効率の換気や冷暖房の機器

換気システムは第一種の熱交換タイプ、高効率ヒートポンプなどを使用します。

     高性能住宅は車ではハイブリットカーです。

 


高性能住宅の価格 その1

2014-12-01 06:03:49 | 建築の話

1、ローコスト住宅には要注意

      ローコスト住宅の営業マンが本当に住宅のプロなのかチェックする。

      契約まで金銭の授受はしないほうが良い。

      ローコストの割には派手な宣伝・広告をしている会社はいずれなくなる。

私達の会社に住宅建築を依頼する方は、若い世代の方が多いのですが、

主要な建築資金がローンの場合が多いので、当然のように予算が限られます。

ここでローコストメーカーの価格の安さに惹かれるユーザーがいます。

しかし宣伝にある価格は基本価格で、その額面だけでは建たないのが現実です。

基本価格+A+B+C+D+… などと増えていって最終的には

坪単価45万~50万になるのではないでしょうか。

ではA、B、C、D、…は何なのいう事になります。

会社によって違いますが、建物から道路までの諸配管設備、照明器具、

要望によるによる図面変更、基本仕様からのグレードアップなどです。

裏話になりますが、坪30万程の見込み客からオプションで坪45万以上まで上げるのが

ローコストメーカーの営業マンに要求される能力だそうです。

そして、そこまで坪単価が上がらないとメーカーは工事に着手しないそうです。

坪45万の住宅が価格にあった住宅であれば問題はないのですが、

ベースは坪30万、住宅性能は最低レベルとなってしまいます。

最初の坪単価はキャッチコピー、計画段階で着手金を要求し客が逃げないようにする業者に至っては、

法に触れるギリギリの商売と言っても良いでしょう。


イタリアのカーサクリマ

2014-03-05 18:33:35 | 建築の話

新住協の秋田支部セミナー「海外視察研修報告会」をおこないました。

池田佐保氏と西方響子氏からドイツ・オーストリア・イタリアの

省エネ住宅の現状や情勢を教えて戴きました。

印象に残ったのは北イタリアのカーサクリマ(クリマハウス)です。

CasaclimaカーサクリマHPより

詳しくは、下記の安部彩英子氏のリポートにあります。

http://www.japandesign.ne.jp/HTM/REPORT/toscana/42/

ドイツのパッシブハウスだけでなく、ヨーロッパ各地の先駆的な建築家が

小さなエネルギーで快適に暮らす家造りを目指しています。

日本には、新木造住宅技術研修協議会(新住協)があります。

世界にこのような活動の環が広がれば良いですね。


なにが違うの?ドイツの家と日本の家!

2013-12-28 17:55:53 | 建築の話

 

12月13日 アンドレア女史の講演会を秋田市で開きました。

P1000659_6 熱心に聴講する新住協会員

パッシブハウス基準について説明があり

1 年間冷暖房需要量それぞれ≦15kWh/㎡年

2 気密性、加減圧50Paで≦0.6回/hの換気回数(日本のC値で0.3回程度)

3 一次エネルギー消費量≦120kWh/㎡年

4 暖房負荷≦10W/㎡(30坪程度の家は1kwドライヤー1台で暖房できる)

5 オーバーヒート予防≦10%

私達のQ1住宅が、同じような目標で設計建築してますが高レベルの

断熱・気密仕様としなければなりませんね。

 

 

 


新住協ドイツ研修旅行

2013-04-03 18:52:36 | 建築の話
 

Dscf1814 ファイスト教授の講義

 

ドイツ・オーストラリアで勉強をしてきました。

ミュンヘンでのバウメッセ(建築展示会)、

パッシブハウス協会の設立メンバーの講義をうけることが、

主な目的です。 

成田発 ミュンヘン行き全日空NH207便から話を始めます。 

隣席の客がA社の生産管理の社員で、今回の出張はドイツ工場での

打ち合わせと、チェコスロバキア工場立ち上げの現地視察が

目的とのこと。なかなかの国際人で初めてドイツに行く私に、

いろいろレクチャーしてくれました。 

A社は日本を代表する企業ですが、その物作りの心構えは

1 製品(product) 2 心(mind) 3 コンセプト(concept) とのこと

 

前置きが長くなりましたが、今回の研修旅行で一番印象に残ったのは

パッシブハウスのコンセプトでした。 製品は時代とともに進化するし、

人も世につれて変わる、でもコンセプトは…

行程6日目インスブルグ大学でのファイスト教授、冒頭での講義です。

スライドから転記すると Passive House is available とあり

 1 no Patents  (ノー パテント)

 2 no trademark !  (ノー トレードマーク)

 3 all rules and the tools have been published

(だれにでも公開されたルール、情報)

 4 everybody is allowed to built a Passive House

(だれにでもパッシブハウスは造れる)

日本だと無印なんとかと云いつつ、しっかり商売しているところも
ありますが、このコンセプトを聞いて新住協との共通点がはっきり
しました。
なぜこのコンセプトなのかと聞くと、快適な省エネルギー住宅を
出来るだけ早く多く建設する為には必要不可欠とのこと。
 
新住協の設立メンバーの鎌田先生もよく同じ話をされます。
ヨーロッパと日本遠く離れていますが、同じ志の研究者がいます。
私達はファイスト教授や鎌田教授の意を受け、日本でのQ1住宅建築を
 
推し進めなければと思いました。
 <v:shape id="_x0000_i1037" coordsize="21600,21600" type="#_x0000_t75" style="width: 3in; height: 159.75pt;"> <v:imagedata o:title="871" src="./新住協ドイツ研修.files/image003.jpg"></v:imagedata></v:shape>
Image003
高性能化に関わるコストの話は日本も同じ
ポイントは断熱材・気密・窓の性能、換気による熱ロスの低減です。