「床下温水蓄熱ヒートポンプ全館暖冷房」の全館暖冷房について説明しましょう。
寒冷地での全館暖房の必要性は数十年前から言われ続けてきました。
局所暖房主流の秋田では、寒いトイレや浴室でのヒートショックによる脳溢血による死亡が
飲酒や塩分の取りすぎと相まって、死亡原因の上位にありました。
北海道では厳冬期では生死に関わるとして、全館暖房を試みが昔から行われてきました。
住宅の部屋別温湿度環境に大きな違いがあれば、不快だけでなく結露やカビの発生の原因となります。
全館暖房が実用レベルに達しなかったのは、高断熱・高気密化の理論・施工法が不充分だったからです。
暖房設備が過大で、エネルギーを膨大に消費するお金持ちの為のシステムだけが稼働していました。
新住協の代表鎌田先生の研究成果がここに生かされます。
(1)温水熱源機付エアコン 暖房6KW冷房4KW 一台で全館暖冷房
志村建設のQ1住宅の場合、秋田ではこの半分の能力で全館暖房できるのですが、
長府の温水熱源機付エアコンを使用しますので、余裕の能力となります。
秋田は冷房期間が短いのですが、冷気を循環させることにより全館冷房が実現可能です。
(2)全館むらのない温熱環境を計画できます。
1階床面が20℃ 室温20℃ 壁・天井20℃程度の快適温熱環境となります。
床下暖房だけだと2階が18℃程となり、寝るにはちょうど良い温度です。
最近は2階床下にも温水のパイピングを行い温度上昇が出来るようにしています。
テラス窓下の床ガラリ(循環口)や、吹き抜け位置、居室のスルーファンなどの計画が必要です。
(3)Q1住宅仕様で暖房費が、半分以下となります。
新住協のQ1住宅のレベル1で、一般の高性能住宅という「省エネ基準適合住宅」の
半分の暖房エネルギー消費です。更にレベル2、3、4と高断熱化を実現できます。
レベル4になるとほぼ無暖房、暖房費ゼロの住宅です。
志村建設はQ1住宅が標準仕様です。