エスせんブログ

ラノベ好きなB級小学校教師のエスせんが、教育中心に色々語るブログです。少しでも面白ければ「いいね」御願いします。

「うとてとこ」の授業ver.R6②

2025-04-14 04:30:00 | 教育
 月・火曜は学校教育話。今回は前回(R7.4.8)に続き、1年くらい前に記事化した「うとてとこ」の授業の令和6年度バージョンを紹介します。
 一連目が終わったので、直ぐに二連目へと突入します。書画カメラでテレビに映し出しているノートに、「てとてとてとて」と書き、子供たちにも写させました。
「何の事だと思いますか」
…と問うと、「手の事じゃないかな」などの意見が出ました。
 ここまで、結構テンポ良く進んだので、まだ時間たっぷりです。それに、子供たちの反応は悪くありません。そこで、令和5年度の実践と少し変えて、
「それなら、続きはどうなると思いますか?」
…と問いました。悩んでいる子もいますが、「はい、はい!」と指名してほしそうな子もいます。希望者全員に発表させ、出てきた意見のどれに賛成かを尋ねると、次の様な結果になりました。

  ①てがよんこ(4人)
  ②てをつなぐ(2人)
  ③てがよんほん(10人)
  ④とがいっぱい(2人)
  ⑤てがいっぱい(6人)
  ⑥てがよんわ(1人)
  ⑦てがめちゃめちゃはえている(1人)
  ⑧とりがさんわ(4人)

明らかに間違いな答えが出てくるのは、やはり1年生だからでしょう。令和5年度実践は2年生だったので、この違いは面白いです…が、話し合わせて納得させるには、少々時間がかかりそうです。そこで、「てがよんほん」と書き、答えを書き写させました。その後、
「では、どう読んだらイイですか」
…と問うと、一連目と同じく、「てとてとてとて、てがよんほん」と読む事にまとまりました。太字部分は少し強めて読みます。
 直ぐ、「てとてとてとてと」とノートに書いて書き写させました。そして、
「前に、様子を表す擬態語と、音を表す擬音語について話しました。
 さっきの『うとうと』は擬態語です。
 では、今度の『てとてと』は、どちらでしょうか」

…と問いました。挙手させると、擬態語23人、擬音語7人です。意見を言わせても面白かったのですが、ここは時間短縮の為に擬音語であると告げ、
「では、何の音だと思いますか」
…と問いました。挙手指名で発表させ、出てきた意見に賛成の子は挙手させました。結果は以下の通りです。

  ①手をたたく音/拍手(10人)
  ②あるく音(4人)
  ③ゆかをたたく音(2人)
  ④てんじょうから水がおちる音(3人)
  ⑤てんじょうから、ゆきが水たまりにおちる音(4人)
  ⑥それいがい(6人)

「残念、正解はいません」と言うと、「え~!」と大声を出す子供たち。続けて「らっぱふく」と書くと、「何で~」と呟く子が何人も。子供たちに書き写させながら、「ラッパの音を表す擬音語に、『てとてと』ってのがあるんですよ」と説明しましたが、あまり納得した表情ではありませんでした。この辺り、令和5年度実践の時の2年生とは反応が違います。
 この後、どう読むかを問うと、前の連と同じにするのが良い…となりました。最初の「てとてと」を強めに、次の「てとてと」を弱めに読む訳です。実際に読むと、納得の表情でした。
 ここまでで二連目が終了しました。ノートには、次の様に書かれています(本当は縦書きです)。

  うとてとこ

  うとうとうとう
  うがよんわ
  うとうとうとうと
  いねむりだ

  てとてとてとて
  てがよんほん
  てとてとてとてと
  らっぱふく

 いよいよ最終の三連目ですが、長くなってるので続きは次回に。
 …と言う事で、この最終段落まで読んでくださった皆様、本当にありがとうございます。今日または明日、皆様が良い一日を過ごせるよう願ってます。
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「うとてとこ」の授業ver.R6①

2025-04-08 04:30:00 | 教育
 月・火曜は学校教育話。今回は、1年くらい前に記事化した「うとてとこ」の授業の令和6年度バージョンを紹介します。
 私が尊敬する、千葉県の野口芳宏先生の実践に「うとてとこ」があります。谷川俊太郎さんの詩を使った授業で、私は何度も追試させていただきました。そして、令和6年度最後の国語授業でも行った訳です。今回の授業は、記事にした令和5年度の実践をベースにして、1年生に行いました。
 まず、書画カメラでテレビにノートを映し出し、
「ノートを開いて日付を書きましょう」
…と指示しました。子供たちが書いているのを確認すると、ノートの右端に「うとてとこ」と書いて、子供たちにも同じ様に書かせました。
「何の事だと思いますか」
…と問うと、「よく分からない」と言う答えが大半でした。確認を終えると、「うとうとうとう」と書いて子供たちにも書かせます。
「何だか分かりますか」
…と問うと、「何かの音だと思う」などと意見が出ましたが、あまり続きません。意見が途切れたので、「うがよんわ」と書いて子供たちにも書かせました。見ていた子供たち、やはり頭上に「?」が浮かんでいるのが見えます。
「何ですか」
…と問うと、「牛がいるんだと思う」、「牛は4頭って数えるよ」、「『よんわ』だから鳥じゃない?」、「『う』だからウグイスだ」などの意見が出ました。最後に、諺好きの子が、「『鵜の真似をする烏』って諺があるから、これは鵜と言う鳥が4羽いるって事だと思います」と言いました。
 「その通り、鵜と言う鳥がいるんです。
   それが、4羽いますよって言ってる訳です」
…と説明しました。その後、
「では、これは、どう読んだら良いでしょうか」
…と問いました。子供たちからは、「『う』を強く読んだらいいと思う」と意見が出て、ほとんどの子が賛成しました。そこで、「う」を少し強調する読み方で読む事にして、子供たちと私で実際に読んでみました。
がよんわ」
 読み終わったら、「うとうとうとうと」とノートに書き、子供たちにも書かせます。書き終わった頃に、
「今度は、どう言う意味でしょうか」
…と問うと、「何かの音だと思う」とか、「眠たいんじゃないかな」とかの意見が出てきました。そこで、「いねむりだ」とノートに書き、子供たちにも書かせました。そして、
「どう言う事でしょうか」
…と問うと、「居眠りしてる」、「鵜がうとうとしている」と言った意見が出ました。それらの意見をまとめて、「鵜が4羽いて、『うとうと』居眠りをしているんだね」と確認した後、
「今度は、どう読んだらイイですか」
…と問いました。「うとうとしてるんだから、眠たくなってるのが分かる様に、段々声を小さくしたらイイと思う」と言う意見が出て、ほとんどの子も賛成しました。そこで、「うとうと」で区切り、前半をやや大きめに、後半をやや小さめに読む事としました。早速、子供たちと私で一緒に読みます。
うとうと、うとうと、いねむりだ」
 ここまでで一連目が終了しました。ノートには、次の様に書かれています(本当は縦書きです)。

  うとてとこ

  うとうとうとう
  うがよんわ
  うとうとうとうと
  いねむりだ

 次は二連目ですが、少々長くなったので続きは次回に。
 …と言う事で、この最終段落まで読んでくださった皆様、本当にありがとうございます。今日または明日、皆様が良い一日を過ごせるよう願ってます。
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学級経営と授業は両輪

2025-04-07 04:30:00 | 教育
 月・火曜は学校教育話。今回は、年度末に考え、実践した話です。
 令和6年度はガンガ授業を進めていたので、3月に入ると、どの教科も教科書が終わってしまいました。そのため、最後の3週間ほど…と言っても、日数では10日ほどですが…は、やる事が無くなってしまいました。
 一応、「何か授業しなくちゃなぁ」とは思っていたのですが、卒業式に向けた活動だの、進級に向けた活動だの、まぁ、色々とあって気持ちに余裕がありません。その為、「ま、後で考えようっと」と後回しにしていました。
 しかし、徐々に学級内の雰囲気がルーズになっていき、トラブルも増えてきました。このままズルズルと、適当な授業ばかりしていたら、間違いなく学級が荒れてきそうな感じです。
 「これはイカン! やはり、きちんと授業をせねば…」と考えた私。家にある資料に次々と目を通し、取り敢えず目に付いたものから授業してみました。授業したのは、以下の内容です。
  1.齋藤孝『声に出して読みたい日本語』の「弁天娘女男白波」で
    国語の音読の授業。
  2.同「付け足し言葉」で国語の音読の授業。
  3.同「寿限無」で国語の音読の授業。
  4.『齋藤孝のこくご教科書小学1年生』の「たんぽぽ」で
    国語の読解の授業。
  5.同「くもの糸」で国語の読解の授業。
  6.同「心のスイッチ」で国語の読解の授業。
  7.真山知幸『10分で世界が広がる 15人の偉人のおはなし』の
    「アメリア・イアハート」で国語の読解の授業。
  8.『TOSSペーパーチャレラン全集③』の
    「やじるしチャレラン」で算数の授業
  9.横10マス縦17マスの算数ノートを使って
    算数「なんばんめ」の授業
  10.国語で野口芳宏先生の「うとてとこ」の授業
 この内、10番目に行った野口芳宏先生の「うとてとこ」の授業だけは、年度当初から最後の授業として計画していました。それ以外の9つの授業は、大急ぎで計画して実施した授業です。
 結論を言うと、こうやって「きちんと」授業する様にした事で、最終日まで良い雰囲気で学級を維持する事が出来たと感じています。
 私の学級では、修了式の日に向けたカウントダウン表示をしていたので、数字が0に近づくにつれて、別れを惜しむ(学級解体するので、新年度は新しい仲間と新しい学級を作っていく事になるので…)様な行動が増えていきました。その関係もあって、多少はルーズな面も見られましたが、概ね許容できる範囲だったと思います。
 これは、「きちんと」授業した事で、いわゆる「学習規律」が再認識された事が、大きな要因と言えるでしょう。その結果として、学級全体に、最後まで規律のある状態が維持された訳です。
 若い頃、「学級経営と授業は車の両輪みたいなものだ。両方に力を入れる事で、授業も含めた学級全体が上手くいく」と教わりました。改めて、その言葉が本当だったと実感する令和6年度末でした。
 …と言う事で、この最終段落まで読んでくださった皆様、本当にありがとうございます。今日または明日、皆様が良い一日を過ごせるよう願ってます。
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手を繋いで歩くだけ…で大感動! 後編

2025-04-01 04:30:00 | 教育
 月・火曜は学校教育話。今回は前回(R7.3.31)の続きで、令和6年度に担任した1年生で、最後に行った体育の授業から紹介します。
 「手を繋いで歩く」運動で、渦巻き歩きに挑戦させようと決めた私。残り全4回中3回の授業では、毎回、授業の最後に手を繋いで歩く練習を行う事にしました。使う音楽はtimeleszの「RUN」。ノリノリで歩きます。
 そして、実施した1回目の練習…まぁ、ひどいものでした。手を繋いで、単に大きく円を描く様に歩くだけなのですが、手を繋いで歩いていると、何か盛り上がってしまうらしく、ふざけてフラフラする子がいたり、わざと手を離す子がいたり…。「これは道のりが遠そうだ」と感じましたが、この程度は予想の範囲内です。練習をした後、「ふざけないで挑戦したら、きっと、思いもかけない素敵な体験が出来るよ」と予告して授業を終えました。
 2回目の練習は、少し良くなりました。ふざける子は何人かいましたが、真剣に挑戦する子が増えたのです。更に、手を離した子が、直ぐに手を繋ぎ直そうとしていました。そのため、切れたままの時間が短くなったのです。「これなら、成功するかも…」と感じて、試しに途中で曲がる動きを入れてみました。何とかなりましたが、目印があると更に良さそうです。
 そのまま調子が良くなる…訳じゃないのが、人間の面白さ。3回目の練習は、1回目と同じくらいひどいものでした。おだっていて、全然、落ち着いていないのです。目印にコーンを置いてみましたが、中には、コーンを蹴っ飛ばす子がいた程です。まぁ、土日の連休明けで、しかも1年生の残り日数も僅かですから、気持ちがふわふわしてしまったのでしょう。
 これまでの私なら、ここで、「明日の授業で実行しようか。しないか」と迷うところです…が、今回の私は迷いません。「成功しようが、失敗しようが、とにかくやってみるしかない!」の一択です。
 最後の体育の授業、1組と2組の子が混ざる様に並べさせました。もう4回目ですから子供たちも、「あ、あれ、やるんだね」、「あ~、あの歩くヤツね」などと喋っています。それを聞きながら「RUN」を流し、先頭の子と手を繋いで歩き始めました。
 予め、コーンを並べておいたのは3回目の練習と同じです。体育館の内側向きに歩きながら、「今回はコーンを蹴らないでね」と声をかけると、今回は蹴らない様に歩く子が増えました。そして、手を切らない様に、気を付けて歩こうとする子が増えた印象です。これは、学年の相方も、「今回は、手を離さない様に気を付けていたよね」と言ってましたから、私の思い込みではなさそうです。
 そのまま、コーンの外側を通って渦巻き状に歩いていくのですが、子供たちの中にコーンの内側を通る子がいました。そのため、想定したより早く、渦巻きが小さくなっていきます。音楽の3分の1くらいの段階で、もう限界まで渦が小さくなってしまいました。子供たちの中には、「どうするの?」とか「ぶつかっちゃう」とか言ってる子もいます。
 もう少し後にしたかったですが、仕方ありません。思い切って180度体を回転させ、体を体育館の外側向きにしました。後ろの子と向かい合う形になります。限界まで渦が小さかったので、本当に目の前に子供の顔があります。そのまま進んで行くと、次々に子供たちの顔が通り過ぎていきます。「え?!」と言う表情の子、「これか~!」みたいな表情の子…学年全員の子供たちの顔が、全て通り過ぎていきました。
 そして、渦は外に広がっていき、やがて体育館いっぱいの大きな円の完成です。どの子の手も離れていませんでした。大成功! 手を繋いで歩いている子供たちの姿を見ていたら、何だか、涙がこぼれそうになりました。
 や~ね~、年寄りは涙もろくて。 
 …と言う事で、この最終段落まで読んでくださった皆様、本当にありがとうございます。今日または明日、皆様が良い一日を過ごせるよう願ってます。
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手を繋いで歩くだけ…で大感動! 前編

2025-03-31 04:30:00 | 教育
 月・火曜は学校教育話。今回は、令和6年度に担任した1年生で、最後に行った体育の授業から紹介します。
 今回紹介したいのは、「手を繋いで歩く」運動です。他に、特別な事は何もしません。本当に、子供たち全員が横一列に手を繋いで歩くだけです。
 ただし、真っ直ぐ歩く訳ではありません。渦を巻く様に、渦の中心側(つまり内側)を向いて、渦の中心に向かって歩いて行きます。もちろん、そのまま歩いていると、いずれ中心でぶつかってしまいます。
 安心してください。ギリギリまで中心に近づいたら、列の先頭(今回だと私)がクルッと体の向きを変えます。今度は、外側を向くいて歩いて行きます。当然、進行方向も逆向きになり、渦の中心から遠ざかる様に進んで行く事になります。
 「後ろの子供たちとぶつからないの?」と思われるでしょうが、気になる方は図で描いて見てください。大丈夫、ぶつからないのです。渦巻き状だった列は、最終的に大きな丸い列になります。その時には、全員が外側を向いているでしょう。
 たったコレだけですが、成功すると大感動です。
 でも、失敗の可能性も高いのです。何故なら、歩いている内に興奮して走ってしまったり、ふざけてしまったりして、手を離してしまう子が少なくないからです。簡単だけど、完璧に決めるのが難しい…そう言う実践です。
 そのため、この実践、令和5年度までに1度しか実践した事がないのです。何せ、ネタとしては単純です。1度やるとネタバレして面白さが半減するので、絶対に成功する自信がないと実践できませんでした。
 あ、そうそう…大事な話を書いていませんでした。
 この実践、元ネタは私ではありません。体育の全国セミナーで、山梨県のN先生(実名を出して良いか確認できていないので、ここは伏せさせていただきます)から教えていただいた実践です。
 とても面白いと感じたので、教えていただいて直ぐの頃に、その当時、担任していた6年生でやってみました。人数が多くなればなる程、面白くなると思っていたので、学年全員での挑戦です。落ち着いた6年生たちだった事もあり、この時は大成功!
 しかし、その後、なかなかタイミングが合わなくて実践する機会がありませんでした。そうこうする内、私の教師人生も残り4年くらいに。このままだと、この実践は行わないままで終わるかもしれません。
 そんな事を漠然と考えていた時、頭の中にピンと来る何かがありました。
 いきなり挑戦するのではなく、手を繋いで歩く練習をすればイイんじゃない…と。渦巻き状にあるくのは、何回か練習した後、本番で行えばネタバレもしません。幸い、令和6年度に担任している1年生は、まだ4回の体育授業が残っています。ぎりぎり、何とかなりそうな感じがします。
 そこで、残り3回の授業では、毎回、授業の最後に手を繋いで歩く練習を行う事にしました。全員で手を繋ぎ、音楽に合わせて歩く練習です。因みに、使う音楽は、この時期ハマっていたtimeleszの「RUN」にしました。拍子が取りやすい上、旋律も盛り上がるし、歌詞も中々良いのです。
 さっそく練習1回目…と思いましたが、長くなるので続きは次回に。

 ところで、令和7年3月28日の記事に「いいね」などをいただきました。いつも、本当にありがとうございます。よし、今週も頑張るぞ!
 …と言う事で、この最終段落まで読んでくださった皆様、本当にありがとうございます。今日または明日、皆様が良い一日を過ごせるよう願ってます。
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教師の仕事は技術職

2025-03-25 04:30:00 | 教育
 月・火曜は学校教育話。今回は、教育現場の抱える問題について私なりの意見を述べるシリーズ…たぶん第5弾です。

教員の仕事は誰でも出来る?
 家庭訪問や個人懇談などで時々、すっご~く上から目線で話してくる保護者の方がいます。社会的地位の高い御家庭や、学歴の高い保護者の場合が多いです。
 別に、上から目線で話をされても、私は大した気にしていません。「言いたい人には言わせておけばイイんです」と、普段から子供たちにも指導していますから。
 ただ、その手の話の中で、「教員の仕事なんて、誰でも出来る簡単な仕事でしょ」って雰囲気を感じる事があります。その雰囲気については、いつも、「反論したいなぁ」って考えています。
 残念な事に、「教員の仕事なんて、誰にでも出来る簡単な仕事」と感じさせる様な、(失礼ですが)御粗末な仕事しかしていない教員が少なくないのは事実です。最近は少なくなりましたが、朝からNHKの教育テレビを見せているだけ…って教員もいました。そんな教員を見ていれば、「教員の仕事なんて、誰にでも出来る簡単な仕事」と思ってしまうでしょう。
 でも、そんな事はないのです。
 それは、ゲストティーチャーが行う授業を見れば分かります。
 例えば、「税金について子供たちに説明したい」とか、「人権について子供たちに考えてもらいたい」とか、色々な目的で授業をしに来校される方がいます。先程の例の前者(租税教室)であれば税務署の方とか税理士さんが、後者(人権教室)であれば人権擁護委員さんが来校するでしょう。
 法律上、この方たちが直に子供たちを指導する事は出来ません。あくまでも、授業は教員が進める建前ですから。だから普通は、授業の最初に教員が、「今日はゲストティーチャーとして、税務署の(税理士の・人権擁護委員の)△△さんが来てくれました」などと紹介します。その後、ゲストティーチャーが指導を行い、最後に教員が授業をまとめます。つまり、ゲストティーチャーの行う指導は、「授業中の資料」的な扱いとなる訳です。
 そして、この形で授業が展開するからこそ、ゲストティーチャーでも授業は進行させる事が出来ます。もちろん、何度もゲストティーチャーとして授業に参加している方だと、経験を積んで、上手に授業を進められる方はいますが、あまり経験の無い方だと、そんなに上手には授業を進める事が出来ません。
 それは、教師の仕事には様々な技術が必要だからです。

ゲストティーチャーから見える授業技術
 ゲストティーチャーの授業で最初に見えてくるのは、話し方の技術です。声が小さすぎるのは論外ですが、ある程度の声の大きさでも、喋り方が悪いと聞き取れません。滑舌が悪かったり、もごもご喋ったりしていると、聞き取りにくくなってしまうため、聞いている子供たちの集中力が休息に低下していきます。
 話し方では他にも、「間(マ)」の取り方も重要です。のべつ幕なしに喋ってるのも、必要以上に間隔があいてるのも、聞いていて頭に入ってきません。流してイイ部分はさらさらと話し、大切な部分では一瞬の間を取る…そんな話し方が出来れば、聞いている子供たちの集中が高まります。
 また、資料の提示の仕方や、書く作業の指示の仕方、質問をして答えてもらう方法なども、技術の有無が見える部分です。
 資料の提示の仕方で言えば、サッと見せるのか、焦らせてから見せるのか、それだけでも集中の度合いが変わります。子供たちが集中している時は、焦らせるよりサッと見せた方が効果的ですし、子供たちが集中してない時なら、焦らせる事で資料に意識を集中させる事が出来ます。
 こう言う事は、教員として真面目に経験を積み重ねていれば、ある程度の年数で身に付いてきますが、教員ではない方だと中々経験を積む機会はありません。当然、この様な技術が無いので、授業が進むにつれ、子供たちの集中が途切れがちとなる事が多いです。
 そうならない様に、授業をしている学級の教員は、さり気なく授業へ介入します。集中の途切れそうな子の近くに行ってアイコンタクトしたり、騒ぎ始めた子の近くに行って肩に触れたり、きょろきょろしている子に射る様な視線を送ったり…。
 授業を成立させるには、様々な技術が必要なのです。

教員自身が技術の重要性を知らない
 ところが…です。当の教員自身が、技術の重要性を知らないか、軽視しているかしているのです。
 以前の記事「ブラックとホワイトの狭間」でも書きましたが、教員養成大学では、教育に関する技術を全くと言って良いくらい教えていません。令和6年度の勤務校の若手(経験年数3年未満の教員)に聞いて確認しましたが、北海道教育大学では、先程の章で書いた「話し方」や「間の取り方」はもちろん、「資料の提示の仕方」も「書く作業の指示」も「質問して答えさせる方法」も、何一つ教わらなかったそうです。
 教育実習に行って、配属された学級の教員がやっている姿を見て、「あ~、こうやって話せばイイんだ」とか、「こんな風に資料を見せればイイんだ」とか分かりました…と言っていました。勤務校の若手は。
 実に、お寒い状況です。
 更に、学校現場に出ても技術的な指導は「日陰者」です。
 学校には「研究部」や「研修部」など、教職員が研修をして研鑽を積む組織が設定されています…が、少なくとも札幌では、「教科指導法」の研究が中心です。これはつまり、ある教科を教える時、どの様に教えると、より効果的か…を考える研究です。
 例えば国語であれば、まず、どんな教材で授業するかを決めます。仮に、新美南吉の「ごんぎつね」で授業すると決まったとしましょう。すると次は、「ごんぎつね」のどの場面で授業すれば効果的か…が検討され、それが決まったら、どんな発問や指示をすれば効果的かが検討されます。この段階になれば、かなり「話し方」や「質問して答えさせる方法」に近づきますが、技術的な話が中心になる事は少ないです。むしろ、教材文の解釈などを議論する事の方が多いでしょう。
 校内研修として技術的な事を扱う「研究部」や「研修部」もありますが、それは全体から見ると少数派です。30年以上になる私の教員経験でも、その様な校内研修を行ってもらった事は2~3割ってところでしょうか。
 だから、若手の教員が技術的な事を学ぶ機会は非常に少ないのです。そのため、その若手教員が過去に経験してきた事…つまり、自分が小学校や中学校で経験してきた事を行う事が多い訳です。
 これでは、若手の教員の学級が荒れても仕方ないでしょう。

若手には、まず技術を!
 長くなったので、まとめます。
 教員の仕事は、誰にでも出来る簡単なものではありません。学級をまとめたり、授業を成立させたりするには、幾つもの技術が必要となります。
 しかし、残念ながら、大学でも現場でも技術は軽視されています。その為、若手の教員が十分な技術を身に付けている事は少ないです。
 それが分かっているのですから、若手には技術を教えていくべきです。それは、私の様な熟年(中堅?)教員にとっては義務と言っても良いでしょう。
 また、若手も積極的に技術を学ぶべきです。本を読む事も必要ですし、勉強の場に出ていく事も必要でしょう。そして何より、同じ職場の先輩に、自分から聞きに行く貪欲さ…これが欲しいところです。

 ところで、令和7年3月24日の記事に「いいね」などをいただきました。いつも、どうも、ありがとうございます。コレを糧に、年度末も頑張りま~す。
 …と言う事で、この最終段落まで読んでくださった皆様、本当にありがとうございます。今日または明日、皆様が良い一日を過ごせるよう願ってます。
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自分の未熟さを実感

2025-03-24 04:30:00 | 教育
 月・火曜は学校教育話。今回は、「あ~、私って、まだまだ未熟者だなぁ」と反省した話を。
 令和7年3月のある日、朝の児童登校前の時間、教室で色々と準備をしていた時です。教務主任(担任ではなく、学校全体の教育課程に関する仕事をする方。自分の体験から言わせてもらえば、実態は学校全体の雑用係)がノックして入ってきました。
 どうしたのかな…と思っていると、
 「いや、先週から気になっていて、どうしても言わないとならないと思ったので…」
…と切り出してきます。そして、続けて話された事は以下の様な内容でした。

  ①先週の通知表の点検では厳しい書き方をしてしまった。
  ②直前に若い先生の通知表を点検していて、色々と思うところがあり、
   そのままの勢いで点検してしまった。
  ③ベテランの先生に対して、敬意を欠いた態度で申し訳なかった。
  ④エスせん先生の所見は温かい雰囲気で、自分は、とてもステキだと
   思っている。
  ⑤今後は気を付けるので、どうか勘弁してほしい。

 これを聞いた私…「あ~、やっちまった~」と思いました。実は、先週、学年の相方と職員室で愚痴ってしまっていたからです。
 この出来事の前の週、通知表を点検に出したら、かつてないくらい沢山の付箋紙が付いて戻ってきました。全部の通知表に直しが入っていましたから、初任者の時より多いくらいです。しかも、内容も細かく修正が入っていて、通知表によっては全部書き直しに近い対応が必要でした。
 それで…つい、愚痴っちゃったのです。職員室で。「こんなに直されると、何だか、自分の行ってきた指導が否定された気持ちになるね」とか、「よく読んでもらえれば、書いた意図は伝わると思うけど」とか、「退職の近い教員に対して、もう少し温かい目で見てほしいなぁ(←これは、はっきり言って「甘え」ですね。こんな事を言ってるから、いつまでもB級なんです)」とか…。
 あまり大きな声にならないよう注意しましたが、同じ職員室にいるのですから、おそらく聞こえていたのでしょう。それで、教務主任は気になって、モヤモヤしちゃって、今回の様な対応をしたのだろう…と思います。
 これは、完全に私が悪いです。愚痴を言うなら、別室(例えば、自分の教室など)で言うべきでした。子供たちにも、「同じ教室でコソコソ話をしてるから、トラブルになるんでしょ。言いたいなら、別な場所で言うべきです」って指導しているのに…自分が出来てないじゃないですか。
 いや~、自分の未熟さを改めて実感しました。大反省です。
 因みに、教務主任は「そんな訳なんで、通知表については、誤字脱字以外は直さなくても問題ないです」と言ってくださったのですが、戻ってきた翌日には全部書き直ししていました。それをお伝えすると、「あ~、申し訳ありません」と恐縮されていました。
 でも、本当に恐縮すべきは私です。子供に指導した言葉、しっかりと自分でも噛みしめ直します。

 ところで、令和7年3月21日の記事に「いいね」などを沢山いただきました。とても嬉しいです。どうも、ありがとうございます。これで、今週も頑張れそうです。
 …と言う事で、この最終段落まで読んでくださった皆様、本当にありがとうございます。今日または明日、皆様が良い一日を過ごせるよう願ってます。
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「思い出が無い」と言われたら…

2025-03-18 04:30:00 | 教育
 月・火曜は学校教育話。今回は、作文指導での出来事です。
 令和6年3月のある日、1年間を振り返って、思い出作文…と言うか、思い出カードを書く活動をしていた時の事です。
 この授業では、1年間を振り返り、思い出ベスト3を選んでカードに書きます。カードは、上3分の1くらいに大きな長方形が描かれ、その長方形の下に縦罫線が何本か引かれています。長方形の中にイラストを描き、縦罫線部分に作文を書く形式です。
 この手の活動は、一気に全部取り組ませると、作業の早い子と遅い子の差が大きく開きます。そこで今回の授業では、1コマ(1単位時間の事。普通は45分間)に1枚ずつ取り組ませる事にしました。
 問題となる出来事が発生したのは、2コマ目の事です。活動を開始して5分くらい過ぎた頃、Aさんがやってきました。そして、「先生、考えても思い出が浮かんできません。書かなくてもイイですか?」と言ってきたのです。
 Aさんは、こだわりの強い面があり、自分の興味の無い事には無関心な面もあります。おそらく、Aさんにとって「1年間を振り返って、思い出をカードにまとめる」と言う活動は、ほとんど興味の湧かない事だったのでしょう。
 ただ、さすがに、これは少し悩みました。ここでOKしてしまうと、予備の時間も含めて3コマの間、Aさんは何もしない事になってしまいます。それは駄目だと思うのですが、かと言って、代わりの活動を直ぐには思い付きません。
 そこで、次の様な話をしました。

 Aさんは、しっかり考えても思い出が思い付かなかったんだね。
 それなら、それは仕方ないと思うんだけど、先生は、それは残念な事だと思うんだ。
 先生は、この1年間、Aさんと一緒の学級で生活して、色々な思い出ができたよ。
 楽しかった事もあるし、悲しかった事も、残念だった事もある。
 そうやって思い出ができて、自分の人生が豊かになった…そう、先生は感じます。
 だから、思い出が無いAさんは可哀想だと思うし、残念だなとも思います。
 思い付かない事は悪い事でも何でもないけど、2年生では思い出が沢山できるといいね。

 これ、何の指示も出していません。私の思った事を伝えただけです。
 この後、Aさんが「書かなくてもイイですか?」と聞いてきたら、「どうぞ」と答えるつもりでしたが、Aさんは何も言わずに席へ戻りました。そして、その後、カードに何か書いては消して、書いては消して…を繰り返していたのです。
 最後に提出されたカードは、何も書かれていませんでした。それを見て私は、「頑張って思い出そうとしたけど、どうしても思い付かなかったんですね」と言い、Aさんは頷いていました。
 次回の授業、Aさんが同じ事を言ってきたら、今度は「書かなくてもイイですよ」と言おうと思います。
 …と言う事で、この最終段落まで読んでくださった皆様、本当にありがとうございます。今日または明日、皆様が良い一日を過ごせるよう願ってます。
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体育に参加したくない子への対応

2025-03-17 04:30:00 | 教育
 月・火曜は学校教育話です。今回は、体育の時の児童対応を書きます。
 令和7年3月のある日、体育で「はしごドッジボール」を行いました。
 「はしごドッジボール」と言うのは、梯子の様に、長方形が細かく&隙間無く並んだ形のコートを使って行うドッジボールです。
 もっとも、細長い長方形のコートが隙間なく並んでいますから、両端のコート以外は、長方形の短辺しか「外野」がありません。それに、センターラインで「内野」が区切られていないので、「内野」に入れるチームは1つだけになります。だから、通常のドッジボールのルールでは行えません。
 ゲームは、内野チームと外野チームの2チームで行います。
 決まった時間(概ね1分半から2分くらい)、内野チームはボールが当たらない様に逃げ続け、外野チームはひたすらボールをぶつけ続けます。ボールが当たっても、外野チームの得点となるだけで、他にペナルティはありません。
 決まった時間が過ぎたら、内野チームと外野チームを交代します。そして、また同じ時間だけゲームを行い、最後は両チームの得点を比べて多い方が勝ち…と言うのが「はしごドッジボール」です。
 因みに、1ゲームが終わるとチームは場所を移動します。基本的には、隣の長方形に移動して次のゲームを行います。狭い場所で、一気に多数のチームをゲームに参加させる事が出来て、対戦相手の交代も簡単なのが「はしごドッジボール」の利点です。
 話を戻します。
 「はしごドッジボール」を行っていると、ゲームが始まって直ぐに、1人の子がやってきました。「どうしたの?」と尋ねると、「やりたくないので、見学してもイイですか?」と言うではありませんか。
 皆さんは、こう言う風に言われたら何と答えますか?
 おそらく、「どうしたの?」と尋ねるのが王道でしょう…が、今、ゲームをしている最中です。じっくり聞き取りを行う余裕は、残念ながらありません。
 「何、自分勝手な事を言ってるの! ちゃんと参加しなさい」と言う方もいると思います。昔の私は、このパターンが多かったです。
 今回の私は、数秒(おそらく5~6秒)考え、「いいよ。あっちで座って見学して」と言いました。その子は、私が指定した場所へ行って、座って見学を始めました。
 この判断をしたのは、この子は単なるワガママで言ってきたのではなく、何か理由があって言ってきたのだろう…と考えたからです。そうであれば、頭ごなしに叱るのは、あまり良い手とは言えません。
 また、もし、何か理由があって見学したいと言ってきたなら、その内にゲームへ戻るだろう…とも考えました。本人の中で気持ちの整理を付ける時間を確保してやれば、本人が自分で何とかするだろう…って訳です。
 実際、その子は次のゲームが始まると戻ってきました。ここから考えるに、見学を申し入れてきたゲームで、何か気に入らない出来事があったのでしょう。
 本人の中で気持ちの整理を付けたのですから、私が余計な事をする必要はない…そう考え、この後も私は何ら関わりませんでした。
 この一連の対応、ベストかどうかは分かりません。もっと良い対応があった様にも思いますが、取り敢えず、今の私に出来る精一杯の対応をしました。
 果たして、これで良かったのかどうか…皆さんは、如何お考えになりますか?
 …と言う事で、この最終段落まで読んでくださった皆様、本当にありがとうございます。今日または明日、皆様が良い一日を過ごせるよう願ってます。
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2コマ強行で絵の具指導失敗

2025-03-11 04:30:00 | 教育
 月・火曜は学校教育話。今回は、図工の失敗談です。
 令和6年度の教科書から1年生では、個人持ちの絵の具を使う活動が「絶対」ではなくなりました。学校予算で購入した共有絵の具を使う活動はありますが、個人持ちの水彩絵の具セットを使う活動は、必ずしも実施しなくて良くなった訳です。
 しかし、年度当初に気付いてなかった私は、令和6年度の斡旋販売品に水彩絵の具セットを入れていました。当然、保護者は購入しました。そんな訳で、個人持ちの水彩絵の具セットを使う活動は、令和6年度中に「絶対」行わなくてはなりません。
 色々考え、「のってみたいな いきたいな」と言うテーマの絵画に取り組む事としました。自分が乗ってみたい物(乗り物でも生物でも、空想上の存在でもOK)に乗り、行きたい場所(空でも海でも森林でも宇宙でもTDRでもOK)に行った様子を描く…と言う絵画です。
 もちろん、この絵画の全てを水彩絵の具で描く訳ではありません。ほとんどはクレヨンで描き、背景を水彩絵の具で塗るのです。
 全部で4コマ(4単位時間…と言う意味。1単位時間は45分間)の授業予定の内、前半2コマでクレヨンを使用し、絵の9割を完成させました。そして、後半の2コマ…個人持ちの水彩絵の具セットを持ってこさせて、水彩絵の具の指導です。
 結論から言えば、コレ、大失敗でした。
 1年生の水彩絵の具の指導は、とにかく事前指導が沢山あります。そのため、絵の具を使って塗り始めるまでに、どうしても時間がかかるのです。ざっと列挙すると…
  1.中身の確認&用具の簡単な説明
  2.机上に新聞紙を敷く。
  3.水入れケースの高さの半分くらいまで水を入れさせる。
      ※その際、こぼしても大丈夫な様に雑巾を必ず持たせる。
  4.水入れケースを机下の通路とは反対側に置かせる。
  5.パレットの小部屋と大部屋の説明をし、小部屋に使う色を出させる。
  6.使う筆を出させて、水入れケースの上に置かせる。
  7.使わない絵の具と筆を水彩セットの収納袋に入れさせる。
…凄い量の事前指導です。まだ、何も塗ってないんですよ。
 この後、更に…
  8.小部屋から大部屋へ絵の具を出し、水で薄める方法を説明する。
  9.同じ場所を何度も塗らない様に説明する。
…と言った説明も必要です。そこまで終わって、やっと塗り始められる訳で、いや~、教える教員も教わる子供たちもメッチャ大変です。
 今回も、2コマ合計90分間の授業で、塗り始められたのは60分過ぎた辺りからでした。その為、塗り方についての詳細な指示を出す余裕がなく、結果、「たっぷりの水分を含ませた絵の具で、ふわっとした感じになる様に塗る」とはならなかったのです。
 やはり、水彩絵の具の使い方と練習塗りで2コマ、本番で2コマ…とすべきでした。そうすれば、先程の1から9までの指導を前半の2コマで行い、美しい背景になる様に塗る指導を後半の2コマで行えたでしょうから。
 とは言え、もう令和6年度の水彩絵の具指導は終了です。この反省は、令和7年度以降に活かします。
 …と言う事で、この最終段落まで読んでくださった皆様、本当にありがとうございます。今日または明日、皆様が良い一日を過ごせるよう願ってます。
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