どれだけ丁寧に、詳細に事前指導していても、どういう訳か、子供たちの最初の炊事は上手にできない事が多いです。
まず、着火できない。着火用に牛乳パックや古新聞などを用意し、細い枝も山のように準備し、マッチではなくガス着火用具を使っていても、なかなか着火できません。マッチを持ってきた子だと、マッチばかり竈に放り込み、キャンプ初日にマッチを使い切ってしまう事もありました。
そして、着火できたとしても、その火を維持できません。着火剤→着火用の細い枝→少し太い枝→かなり太い枝…という流れで、火を大きくする事ができないのです。着火用の古新聞だけ次々と竈に入れて、燃えているのを見て「火が着いた!」と喜んでいても、古新聞が燃え尽きたら終わりです。細い枝に燃え移ったとしても、それを少し太い枝に燃え移らせていないので、結局は消えてしまいます。
子供たちの失敗の様子を見ていると、どうも子供たちには「節約志向」があるのではないかと思います。着火剤は少しでもイイのですが、燃え移らせるための枝は、それこそ山のように用意しておく方が、着火に失敗する可能性は低くなります。でも、(私から見ると)少ししか枝を入れない。枝に燃え広がらないので、失敗してしまう訳です。
そんな子供たちの横で、私たち指導員は炊事をがんがん進めます…涼しい顔で。