エスせんブログ

ラノベ好きなB級小学校教師のエスせんが、教育中心に色々語るブログです。少しでも面白ければ「いいね」御願いします。

主目的ではない「ひたる」

2023-07-21 04:30:00 | 野外活動

 木曜と金曜は八軒自然科学クラブについて書いています。今回は、先週金曜(R5.7.14)から書いている「ひたる」活動についてです。

 昨日(R5.7.20)は、「ひたる」活動が発生すると、主目的が後回しになり、結果として主目的が達成されない事もあった…と書きました。こう書くと、「それなら、その『ひたる』活動を主目的にすればイイんじゃないの?」と疑問を感じる方がいるでしょう。

 でも、「ひたる」活動は主目的にはなりません。何故なら、いつ、どの様な形で発生するか分からないからです。

 例えば、5月の春香山登山での山菜採りなら、ほぼ間違いなく山登り中に発生すると言えます。

 しかし、先週金曜(R5.7.14)に紹介した崖上りは、全くの偶然から発生した活動です。実際、その活動が発生したのは八軒自然科学クラブの長い歴史の中で、あの時の1回だけでした。その前にも後にも、あの様な活動は発生していません。

 先週金曜に書いた通り、「ひたる」活動は子供たちの中から自然に生まれてくるものです。もちろん、我々指導員が誘導する事も無い訳ではありません。何気なくイタドリで笛を作ったら、子供たちが面白がって「ひたる」活動になった事もありますし、「今日はキノコ狩りするぞ~」と言って、最初から「ひたる」活動になるよう誘導する事もあります。

 でも、ある活動が「ひたる」活動になるかどうかは、子供たちが「この活動は面白い」と感じるかどうかなのです。活動の主体は、あくまでも子供たちであり、だから全てを誘導する事はできません。その様に、不確定な要素が沢山あるのですから、「ひたる」活動自体を主目的にする事はできないのです。

 

 ところで、木~金曜の八軒自然科学クラブの話は、他の話より興味をもってくださる方が多いようです。もし、少しでも面白いと感じていただけたなら、「いいね」や「応援」のボタンを押していただけると嬉しいです。宜しければ、ぜひ御願いします。

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主目的より価値のある「ひたる」

2023-07-20 04:30:00 | 野外活動

 毎週木曜と金曜は、八軒自然科学クラブについて書いています。今回は、先日(R5.7.14)書いた「ひたる」の続きです。

 令和5年7月13日のブログに書いた通り、毎回の活動には目的があります。例えば、5月であれば小樽の春香山を登山する…というのが目的となります。おそらく、一般的な社会教育団体であれば、頂上に到達するために全力で歩いていく事になるでしょう。

 しかし、八軒自然科学クラブは「適当」で「いい加減」な社会教育団体です。何か面白そうな事があり、それに子供たちがのめり込み始めたら登山は中断し、その活動に「ひたる」事が優先されます。

 例えば、5月の春香山だと、登山口近くの水たまりにサンショウウオやカエルの卵が沢山あります。子供たちが卵を観察したり、採集したりし始めたら、飽きるまで観察や採集をさせていました。

 あるいは、5月の春香山には山菜が沢山あります。ヤマブドウの新芽、コゴミ、ボウナ(ヨブスマソウ)、トリアシショウマ…時には、天然物のギョウジャニンニクが見つかる事もあります。当然、「持って帰って、お母さんに調理してもらうんだ」と言って、採集し始める子供たちが沢山いました。もちろん、その場合も登山は中断し、山菜採りを思う存分させます。

 当然、こんな事をしていたら登山の速度は遅くなります。結果として、春香山の頂上に到達できない事が多々ありました。最後の10年間は、八合目にさえ到達していなかったはずです。

 八軒自然科学クラブでは、これでOKと考えていました。

 春香山登山は確かに主たる目的ですが、同時に「ひたる」活動を引き出すための手段でもあるのです。だから、「ひたる」活動が発生したら、そちらが主目的に変更されます。この、良く言えば「柔軟」、悪く言えば「適当」で「いい加減」なところが、八軒自然科学クラブらしいところだ…と、私は思います。

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価値づけて活動を広げる

2023-07-19 04:30:00 | 教育

 月~水曜は、学校教育に関するブログを書いています。一昨日(R5.7.17)、昨日(R5.7.18)と、会社活動における例示と発展の話をしてきました。今日(R5.7.19)は、もう少し詳しく発展の部分を話します。

 例示した内容から発展させ、活動を広げていくためには、これまでと違う活動が生まれた時、それを褒めて価値づける事が必要です。その際、私は、本当に些細な違いであっても取り上げて褒めています。

 例えば、折り紙を折って掲示板に貼る会社がありました。これは、例示した内容をそのまま行っています。ところが、ある日、切り紙を作って掲示板に貼る会社が誕生しました。折り紙が切り紙になっただけですから、本当に些細な違いです。でも、これは全力で褒めるべき点です。

 「折り紙ではなく、切り紙にしようって考えたのは、新しい発想で素晴らしいと先生は思います。貴方たちらしい、個性がありますね」

 確か、こんな感じで褒めたと思います(メモしてないので、間違っていたらスミマセン)。すると、それに影響されて新しい内容が増えてきます。折り紙や切り紙の代わりに、イラストを紙に描いて掲示したり、イラストを紙に書いた上でハサミで切り抜いて掲示したり…。

 こうやって新しい活動が生まれる度、毎回、褒めるようにします。すると今度は、過去には学級に存在していなかった、全く新しい活動が生まれてきます。

 令和5年度で言えば、ある日突然、「諺カードをみんなに読ませる」という活動をする会社が誕生しました。この活動は、令和5年度に担任していた学級はもちろん、過去に担任していたどの学級にも存在しなかった、全く新しい活動を行う会社です。当然、こんな新しい活動を生み出した貴方たちは素晴らしい…と褒めました。

 こうやって、「新しい事に挑戦するというのは、価値のある事なんだ」というメッセージを発信し続けていく訳です。

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活動内容を例示する

2023-07-18 04:30:00 | 教育

 月~水曜の学校教育に関する話です。昨日(R5.7.18)に続けて、会社活動の例示をする話です。

 令和5年度の会社活動を始める時も、やはり幾つか例示をしました。

 「折り紙を折って、教室の掲示板に貼っていた会社がありましたね」

 「休み時間、鍵盤ハーモニカで演奏を聴かせていた会社もありました」

 「そう言えば、休み時間、お笑いをしていた会社もありましたね」

 「休み時間で言えば、学級のみんなでドッジボールや鬼ごっこをした会社もありましたよ」

 ここで大事なのは、できるだけ具体的な様子を伝える事です。だから、どんな些細な事でも質問してもらい、可能な限り詳細に答えるようにしていました。

 例えば、教室を飾る掲示物を作る会社についてであれば、「どこの掲示板に貼って良いのか」とか「いつ貼って良いのか」「足が届かない時はどうするのか」「何を使って貼るのか」等々、本当に色々な事を質問されます。それに対して、「他の掲示物が無ければ、どの掲示板のどの場所を使っても構わない」とか「休み時間なら、いつでも貼って構わない」「教室に常備してある台を使って構わない」「画鋲でも粘着テープでも、使いやすい物を使って構わない」等々と答えていく訳です。

 こうやって最初にガッチリ教えると、取り敢えず会社活動は動き出します。まぁ最初は、例示した通りの内容の会社しかありません。

 でも、少しでも新しい要素の入った会社が成立したら、その事をメチャメチャ褒めます。多くの先生方が仰る、「価値づける」です。

 

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教えて考えさせる会社活動

2023-07-17 04:30:00 | 教育

 先日(R5.7.10)、月~水曜は学校教育に関するブログを書くと告知しました。今日(R5.7.17)は月曜ですので、祝日ですが学校教育に関する内容を書きます。

 「教えて考えさせる」と書くと、東京大学名誉教授の市川伸一先生の「教えて考えさせる授業」が、イメージされるのではないかと思います。今回、私が述べようとしている内容も、少しだけ重なる部分があります。

 以前(R5.6.28~7.1)、会社活動について述べました。一般的な学級で言うところの係り活動に相当する活動をしているのが、私の学級の会社活動です。詳しくは、申し訳ありませんが、そちらのブログを御覧ください。

 この会社活動ですが、盛り上がるかどうかは最初の例示が大切になってきます。何故なら、昨今の子供たちは驚くほど生活経験が少ないからです。

 最近、聞いた話です。学級で遊ぶ内容を係の子供たちに考えさせたところ、「みんなで動物の真似をする」と言う案が出ただけで、他には何の案も出なかったそうなのです。係の他の子は「そんなの嫌だぁ」とは言いますが、代案は出てきません。ある程度の人数で、一定のルールのある遊びをした経験が少ないため、こういう時の案が出てこないのでしょう。

 だから、何か活動をさせたいなら、まず色々と例示して教える必要があります。そうしないと、そもそも活動が動き出さないからです。

 

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生き物の「食べる」は面白い

2023-07-16 04:30:00 | 自分

 先日(R5.7.10)の告知の通り、日曜は月曜から土曜に書く内容とは違う、いわば「その他」の内容を書きます。今回は、私と生き物との関わり方を紹介します。

 小さい頃から私は生き物を観察したり、育てたりする事が好きでした。中でも、特に好きだったのが「食べる」姿を見る事です。

 生き物が「食べる」姿…実に面白いです。

 セキセイインコが、器用に殻をむいて粟などを食べる様子は見ていて飽きません。ヒョウモントカゲモドキが、コオロギやガを「飲み込むのが大変」という表情で食べる様子を見ていると、思わず「頑張れ!」と応援したくなります。サンセットグラーミィが、小さな口でちょぼちょぼ餌を食べているのを見ると、「こんなんで満腹になるのかなぁ」とちょっぴり心配になります。

 そして、身近に居る虫たち…実に多様で面白いです。毛虫や青虫が葉っぱを食べる様子、ダンゴムシが落ち葉などを食べる様子、クモが獲物に襲いかかる様子…どれも飽きずに見ていられます。かなり安上がりな娯楽だと自分では思いますが…きっと世間的には、かなりマニアックな好みなのでしょうね。

 ちなみに、一度見たら十分と思ったのは、マイマイカブリがカタツムリを襲っている様子です。何か、すっごく凄惨な感じでした。カタツムリが可哀想すぎて、あれはもう見なくてイイです。

 逆に、一度見てみたいと思っているのは、サシガメが獲物を襲っている様子です。カメムシの仲間は臆病なのか、なかなか人前で食べようとしません。きっと我慢比べになるでしょう。

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悪役令嬢の王道(?)『はめフラ』

2023-07-15 04:30:00 | ライトノベル

 令和5年7月10日に告知した通り、土曜日はライトノベルの話を書きます。予想としては、最も人気の無さそうなブログになりそうですが…。

 今回紹介するのは、山口悟先生の『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…』です。ライトノベルにありがちな恐ろしく長い題名なので、普通は『はめフラ』と省略されて呼ばれる事が多いようです。

 内容については題名に書いてある通りで、主人公のカタリナ・クラエスは破滅フラグをへし折るため努力をし、その結果、周囲の人々を幸せにして愛されるようになる…というものです。ライトノベルとしては、「悪役令嬢物」で「転生物」というジャンルに入るでしょうか。

 この作品の面白さは、カタリナが思い込みが激しくて鈍感であるため、努力の方向性が少々(かなり?)ずれているところにあります。それにも関わらず、最終的にはハッピーエンドになるのですから、かなり御都合主義と言って良いでしょう。でも、この作品は、そこが面白いのです。

 先程、カタリナを「思い込みが激しくて鈍感」と書きました。これだけだと、あまり魅力の無い人物となりますが、実際のカタリナは相当に魅力的です。カタリナは非常に前向き(能天気?)で、相手の良い部分を見つけるのが上手で、自分が接した人物に対して思いやりがあり、努力家だからです。そんなカタリナが、方向性がずれているとは言え、懸命に努力している様子を読み進めていくと、段々応援したくなってきます。だから、御都合主義であろうとも、ハッピーエンドになると「良かった」と感じる訳です。

 「悪役令嬢物」は、主人公が努力する事でハッピーエンドになる作品が多いのですが、この『はめフラ』はその典型的な作品と言って良いと思います。

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登山やハイキングに「ひたる」

2023-07-14 04:30:00 | 野外活動

 木・金曜は八軒自然科学クラブの事を書いています。今回は、年間活動の7割くらいを占めていた登山やハイキングで、私たち指導員が重視していた事について述べます。

 登山やハイキングで重視していた事…それは「ひたる」という事です。イメージとしては、体全体でどっぷり活動にひたっている…そんな感じでしょうか。

 では、何に「ひたる」のか。

 実は、特に決まってはいません。その場のノリと言いますか、子供たちがやりたい事を見つけた時、その活動に時間を取り、たっぷり子供たちが「ひたる」事ができるようにしていました。

 例えば、ハイキングの途中で休憩した時の話です。休憩している林道の山側は、2.5mほどの高さの崖になっていました。そして、何を思ったのか、子供の一人が崖を登り始めたのです。

 その子は、林道の谷側から全力で走って崖を駆け上り、崖の上に生えている草や枝をつかもうとしました。残念ながら加速が足りず、手が届かなくて滑り降りましたが、その位では諦めません。何回も挑戦します。

 その内に、見ていた子の中から、面白がって自分も挑戦する子が出始めました。本当は5分程度の休憩のつもりでしたが、子供たちが盛り上がっているので、飽きるまで挑戦させてみよう…となり、休憩を延長する事にしました。

 そうやって挑戦を続ける内、とうとう一人の子が崖の上の枝をつかみ、崖の上まで登り切ったのです。みんなで拍手して、その健闘を称えました。その子は崖の上の林の中に入っていき、何か面白い物はないかと「探検」を行いました。

 その後も挑戦する子が続き、確か三人くらいが登り切るのに成功したはずです。三人目が成功した辺りで、子供たちの中に飽きてきた雰囲気を感じたので、休憩を終えて出発する事にしました。

 ざっと、こんな感じです。私たちの目指していた「ひたる」活動は。

 「ひたる」については、もう少し説明したいですね。続きは、次の木・金曜(R5.7.20&21)に書こうと思います。

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活動の中心は登山やハイキング

2023-07-13 04:30:00 | 野外活動

 先日(R5.7.10)書いた通り、木・金曜は八軒自然科学クラブの事を書きます。

 これまで八軒自然科学クラブについては、夏休みのサマーキャンプの事を中心に述べてきました。確かに、サマーキャンプは印象に残る活動なのですが、年間で言えば、たった1回でしかありません。活動の中心と言えるのは、むしろ登山やハイキングでした。

 解散前の10年間くらいは、概ね以下の様な活動を行っていました。「概ね」と書いたのは、諸事情で行わなかった活動があったり、行き先が変更されたりしたからです。

 5月  小樽の春香山での登山

 6月  小樽の「自然の村」でのキャンプ

 7月  札幌の手稲山での沢歩き

 8月  蘭越でのサマーキャンプ

 9月  小樽の穴滝へのハイキング

 10月 札幌の奥手稲山辺りでのハイキング

 11月 札幌の盤渓でのハイキング

 1月  蘭越でのスキー合宿

 2月  札幌の三角山での登山

 3月  札幌の小別沢~大倉山~三角山ハイキング

 10回の活動の内、7回は登山やハイキングです。やはり、登山やハイキングが活動の中心と言えるでしょう。

 そして、これら登山やハイキングで重視していたのが「ひたる」という事です。

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迷ったら面倒な方を選ぶ

2023-07-12 04:30:00 | 教育

 月~水曜の学校教育に関わる話です。昨日(R5.7.11)の続き…と言いますか、昨日は「心構え」的な話だったので、今日は「具体的な行動」の話をします。

 何か、トラブルにつながるような出来事が発生した時、どう対応するか迷う事があります。

 例えば、子供が机の下に落ちた物を拾って顔を上げた際、勢いよく上げたので机に頭をぶつけたとします。タンコブにはなりませんでしたが、痛がっていたので、保健室で頭を冷やしてもらった…としましょう。

 この時、「首から上の部分のケガだけど、保護者に連絡すべきかな」と迷う事はありませんか。私は、よく迷います。「大したケガじゃないし、仕事中に電話をもらうのは保護者も困るよね」…などと考えてしまうからです。

 でも、ここで連絡しないと大変です。トラブルから逃げた事になりますから、後でトラブルが何倍にもなって追いかけてきます。

 だから最近の私は、「迷ったら面倒な方を選ぶ」と自分に言い聞かせ、この例であれば連絡帳に書いて本人に手渡します。その時、「帰ったら、お母さんかお父さんに必ず見せてくださいね」と言っておきます。これで、トラブルから逃げた事にはなりませんから、トラブルは追ってきません。一安心です。

 実際、「迷ったら面倒な方を選ぶ」を心掛けるようになってから、トラブルが大きくなる事は激減しました。動き出すために少しばかり覚悟が必要ですが、「迷ったら面倒な方を選ぶ」は間違いない…と、私は思います。

 ちなみに、先程の例で連絡帳を使うのは、電話で伝える程の大きなケガではないからです。保護者も忙しいですから、仕事を中断させる程の内容かどうかは、こちらも考える必要があると思います。

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