千両、万両、南天が赤い実をつけている。千両、万両、南天は
共に縁起の良い木と云われているが、冬の日に共に緑の葉に
赤い実をつけている。
千両
千両や大墨にぎる指の節 長谷川かな女
万両 ヤブコウジ科
万両は兎の眼もち赤きかな ちよ女
南天
あるかなし南天の紅竹垣に 瀧井孝作
薬用として南天の果実を南天実と称し、鎮咳剤として、喘息、百日咳など
に用いられていたという。
果実にはナンテニン、プロトピンなどのアルカロイドを含んでいるという。
樹皮や根皮の断面が黄色をおびるのはベルペリンなどのアルカロイド
を含有するためで、かっては民間療法として歯茎が腫れて痛むとき、
胃病、脱肛、眼病などに用いられていたという。葉も同様に用いられた
そうだ。