私はシルクの毛布を年中使っている。
「ディノス」というTV通販で衝動的に取り寄せたものだ。
もしかしたらうまいこと乗せられているのかもしれないが、
もう何年も快適に利用しているのだから結果オーライではある。
今朝は寒くて目が覚めた。
そろそろ毛布1枚では足りない季節に変わったということだろう。
そんなわけで5時過ぎにベッドを出て、グルーミングを終えてから
読書を始める。
インスタントでも珈琲が美味い。
これも気温の変化がもたらす欲求である。
そういえば最近アイスクリームを食べなくなった(笑)
ふと思いついて朝から腹筋運動と腕立て伏せをする。
最近少し続いていて、毎日腹筋と腕や胸が軽く痛い。
とても心地よい「痛み」である。
すると今度はふいに散歩に行きたくなった。
ならば当然「海」だ。
半袖Tシャツでは少し肌寒い中、潮風に吹かれながらの
散歩は爽快である。
歩きながらこんなことを思った。
「やっぱり帰ってきて良かった。」
実は大学を卒業するときに少し色気がなくもなかった。
「東京」の暮らしは若者にはかなり刺激的で快適だ。
このまま東京に残ろうか、
とも思ったのである。
最後のバイト先が虎ノ門にある小さな広告代理店だった。
主に紙媒体を中心に営業を展開していたが、たまには
TVの仕事もあり、パリにロケだという社員なんぞもいた。
私はそこで古い「ケンメリ」のスカイラインを専用車として
与えられてあらゆる出版社、新聞社回りをして、書類を
届け、見本誌をもらってくる「運び屋」をしていた。
ある日、社長室に呼び出された。
それまで会ったことのない社長が何の用事かと思いきや、
「河端君、君は明治大学の4年生らしいなあ。もう就職先は
決めたかね。」
と曰う。
「まだです。」と答えると、
「どうだ、うちに来ないか!?」と。
どうやら直属の上司が私の働きぶりを進言してくれたらしい。
実はその段階ではもう愛媛に帰って家業を継ぐことにほぼ自己
の中では決めていた。
だから丁重に辞退申し上げた訳だ。
それが、こちらに帰ってから暫くは、なんとなく「東京」が
恋しくて、
あのときあっちの道を選択していたらどうだっただろうなんて
思いがちらっと脳裏をかすめたものだ。
あれからもう26年の月日が流れた。
「いや、やっぱり帰ってきて良かったんだ。」
そんなことをボンヤリ思いながら歩く私の横には海が広がる。
31年前、
上京して数ヶ月すると息苦しくなった。
何故だか考えた。
そうだ海がないのだ。
迷わず直近の日曜日に鎌倉へ行った。
北鎌倉で電車を降りて、源氏山から大仏を経て、長谷駅に
差し掛かるところでふいに潮の匂いがした。
「近いぞ!」と思いながら踏切を越えた瞬間、目前に海が
広がった。
体が震えるほど感動したことを覚えている。
そして現在、
多分この瀬戸内の海が「帰ってこいよ」と言ったんだろう
と思っている・・・
コメントをありがとうございます。
そうですか。
ディノスを疑っちゃあいけませんね。
確かにあの毛布は重宝しています。
夏でもOKな毛布なんてなかなかないですよね。
ホントに人生いろいろですね。
さくらさんも御身お労りくださいませ。
いずれまた京都でお会いしませう。
バイヤーは収益無視(多分…)で、良品を選んでましたね。
さくらも、神戸港から「出たモノ勝負号」なんていう船に乗って、レポートしたりして…
申し遅れましたが、フジサンケイグループに席をおいておりました。
人生いろいろ、ぷちもいろいろ!
そんな氣がする、秋。くれぐれもお身お大切にね。