内容(「BOOK」データベースより)
物がさっぱり売れない享保期に、摂津の津門村に学者の子として生を受けた幸。父から「商は詐なり」と教えられて育ったはずが、享保の大飢饉や家族との別離を経て、齢九つで大坂天満にある呉服商「五鈴屋」に奉公へ出されることになる。慣れない商家で「一生、鍋の底を磨いて過ごす」女衆でありながら、番頭・治兵衛に才を認められ、徐々に商いに心を惹かれていく。果たして、商いは詐なのか。あるいは、ひとが生涯を賭けて歩むべき道か―大ベストセラー「みをつくし料理帖」の著者が贈る、商道を見据える新シリーズ、ついに開幕!
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
高田/郁
兵庫県宝塚市生まれ。中央大学法学部卒。1993年、集英社レディスコミック誌『YOU』にて漫画原作者(ペンネーム・川富士立夏)としてデビュー。2008年、小説家としてデビューする(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
「聡い」幸が女衆から脱皮して、商売のイロハを学んで成長してゆく物語。
流石は「みをつくし料理帖」の著者が書いているだけあって、料理のシーンも興味深い。
時には麦どころか、ひえや粟も混じるご飯を茶漬けにして、おかずは香々(こうこ)だけ。
昔はそんなだったんですな。
「炭水化物だけやんか」などと言うなかれ。
それすらも食えない人たちがいた時代。
大体が、現代人は食い過ぎなんでしょうな。
粗食が宜しいんじゃないでしょか。
栄養だカロリーだなんて、どうでもいいじゃない。
そうして生き抜いてきたご先祖様がいるのだから。
新刊で七作目という大長編の一作目がこの作品。
次は、奥向きを預かる女衆からいよいよ商いの舞台へと歩を進め、その先には出戻った船場の紅屋多聞の末娘菊栄が絡んでくるんだろうなあと想像します。
実に愉しみなシリーズだす。
へえ、二作目は既に図書館に予約しましたがな・・・
あきない世傳 金と銀 源流篇 (時代小説文庫) | |
髙田郁 | |
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