迫力ある動物の剥製のジオラマが並びび、まるで自然博物館のようですが、違いは狩り、狩られている場面が多いことでしょうか。ここはミシガン州にあるアウトドア専門店のCabelas店内です。とにかく広い店内に、キャンピング、釣り道具、猟銃、ボウガン等々、ありとあらゆるアウトドア・スポーツ用品が並びます。
アメリカで「スポーツ」といえば、釣りや狩猟のことです。テキサスに引っ越した時、新しいお隣さんに、その隣のご主人は「スポーツ・マン」だと紹介を受け、野球やらサッカーやらするんかなと思ったら、夏はボートを引張って湖へ繰出しフィッシング、秋・冬は猟銃で鹿狩りを楽しむ人でした。ある日、犬の散歩してたら、死んだ鹿を積み上げたピックアップで帰ってきた時は、相当びっくらこいだ。
そのご近所さんのお裾分けで、BBQした鹿肉をご馳走になったことが何度かあります。内心は、ひえ~!ですが、円満なご近所付き合いのために笑顔でいただきました。赤身が多く、味的には癖もなく、普通に食べられる感じでした。もう10年以上も前だから、イマイチ記憶が薄れているのですが、まぁ、思い出に残るほどの強烈なものではなかったと。
食べ物に困ってるわけでもないのに、楽しみでの狩猟には抵抗がありますが、増えすぎもまた問題なのだそうだし、ちゃんと肉も食べるのなら、趣味と実益も兼ねて許されるのでははないかと思っています。でも、トロフィー目当てなのは嫌い。
この店の近くのチェーン系レストランでランチを頂いている間、いくつもあるテレビのうち、丁度私の前にあったTVでは、ハンティングの番組で、延々、エルクを撃ち倒すという内容でした。コロラドに住んでいた頃、街にエルクが沢山居て、庭先に群れがいることも珍しくなかった私としては、あんまり良い感じしない。大きな雄鹿を仕留めて、素晴らしい角だわ、なんて笑顔のハンターたちに「お前らが撃たれてろ!」と思っちゃいましたが。でも、エルクさんなら立派なトロフィーになるけど、こいつらじゃあ、肉にも飾りにもならないタダのゴミだねぇ。