食養生365日 食材の栄養や漢方・薬膳的な効能のお話

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エアコンで冷えた体を温める桃

2013-07-27 | 気力・体力アップ
今日は最近スーパーでもよく見かけるようになった「」です。
暑い時期に出回る果物で、そのみずみずしくジューシーな食感から体を冷やしそうなイメージですが、果物の中では数少ない「温」の食べ物です。

漢方では、疲労を回復し、口の渇きやほてりを癒す働きがあります。喉は乾いているけどエアコンで体は冷えてしまっている時期にぴったり。
また、肌を潤し、乾燥による便秘を緩和し、咳を止める効果もあるといわれています。夏かぜの終わりで空咳が出る時にも体が喜びそう。



栄養学的に見ても、整腸作用のある食物繊維や、体内の老廃物を出してくれるカリウム、疲労回復効果のあるクエン酸やリンゴ酸も含まれていて、近いものを感じます。また、カテキンも含まれているので、がんの予防や老化防止も期待できます。

桃を選ぶポイントは、香りの強さ。熟している桃は甘い香りがします。また、全体にうぶ毛があり、くぼみの周辺が青くないものが完熟だそうです。
熟していないものは、冷蔵庫にすぐ入れてしまうと甘みが出ないので、常温で追熟してください。
完熟を冷蔵庫で冷やして食べたいところですが、冷え症の方はできればそのまま召し上がってください。とはいえ、たまになら冷たくして食べてもいいと思います。
冷蔵庫には、味が落ちないように食べる2時間前に入れてください。

ちなみに食材として食べることはありませんが、種の硬い殻を取り除いた中身を「桃仁」と言います。
漢方では血の塊を取り除いて血行を良くする、乾燥性の便秘を改善する、咳や喘息を抑える効果があるとされ、いくつかの処方に使用されています。(桂枝茯苓丸、桃核承気湯、疎経活血湯、潤腸湯)

それではみなさんまた明日お会いしましょう(^-^)ノシ



【薬膳的分析】
性味/帰経
温、甘・酸/肺・肝・胃・大腸

効能
疲労回復、口の渇きやほてりを癒す
肌の乾燥を改善する、乾燥による便秘の緩和
咳を止める