食養生365日 食材の栄養や漢方・薬膳的な効能のお話

あなたのバランスをサポートするサロンConcordia~コンコルディアのsoraがお届けする薬膳・食養生のことなど

空芯菜で腫れや出血を抑える

2013-07-29 | 体の熱を冷ます
昨日に続き変わりネタシリーズ「空芯菜」についてです。最近たまにスーパーでも見かけるようになりました。
和名は雍菜(ようさい)、中国名は空芯菜(くうしんさい・茎の中が空洞なことから)、最近は「空芯菜」と呼ぶ方が多いです。

カロテン・ビタミンCなどのビタミン類、鉄・カリウムなどのミネラル類が豊富で、特に鉄はほうれん草の倍近く含まれ、貧血予防だけでなく、夏バテの予防や疲労回復にも効果的。

性質は「寒」でとても体を冷やします。以前中華街のお姉さんに「空芯菜は夏の野菜ね」と言われたことがありましたが、まさに夏にピッタリな野菜なんですね。
漢方では、熱による出血を止めたり、熱を取って炎症や腫れを抑え、便秘を改善する働きがあるといわれています。
体を冷やすので、冷え症や下痢の場合には食べ過ぎに注意してください。

茎はシャキシャキと歯ごたえがあり味に癖がないので、炒め物やおひたしなど、色々な調理法で楽しめます。おすすめは炒め物。カロテンとビタミンCをたっぷり含むので、植物油を使って調理して栄養素をしっかり摂り込みましょう。

にんにくや香辛料を加えて塩やしょうゆでシンプルにサッと炒めて。ナンプラーやオイスターソースで味付けしても美味しいです。とにかく手早く炒めるのが美味しさの秘訣。時間が経つと色が黒っぽくなってしまうんです。

よく行く中華料理店では、夏になると「空芯菜の腐乳炒め」がメニューに登場します。
腐乳は豆腐を発酵させたもので、沖縄の「とうふよう」に似ています。香りの強いチーズのような独特の癖があります。好き嫌いは分かれるかも。私は大好きです(^ ^)
空芯菜のシャキシャキ感とこの香りの絶妙なハーモニーが、たまらなく美味しい。ビールに合うんです!

うちでも同じように作ってみたくて、腐乳を求めて中華食材のお店に行ったのですが、量が多くて買うのに躊躇してしまいました。ということで、似たような味を目指して考えたのがこれです↓

簡単おうち薬膳レシピ
空芯菜のチーズ炒め
余分な熱を取り、便秘の解消を助けます。


チーズの風味とヨーグルトのほのかな酸味が空芯菜に合います

作り方
(1)にんにくのみじん切り1/2かけと胡麻油をフライパンで熱し、5センチの長さに切った空芯菜1束を茎から入れてサッと炒めます。
(2)軽く塩をふり、粉チーズ・ヨーグルト・紹興酒を混ぜた調味液を加えて数回あおれば出来上がり!


調味液は粉チーズとヨーグルト各大さじ2、紹興酒大さじ1をあらかじめ混ぜておきます。これが腐乳代わり。
チーズは、漢方では体や皮膚を潤したり、便秘を改善する働きがあります。
紹興酒を使うと本格的な味が出せます。安いもので十分美味しいし、常備しておくと便利です☆

空芯菜は、葉にピンとした張りがあり茎の切り口がきれいなものが新鮮です。
葉の部分が特に傷みやすいので、できれば買って来たその日に食べてください。保存する場合は、しめらせたペーパータオルで切り口を巻いてぬらした新聞紙に包んで冷蔵庫へ。

それではみなさんまた明日お会いしましょう(^-^)ノシ



【薬膳的分析】
性味/帰経
寒、甘/胃・大腸

効能
熱による出血症状(鼻血・咳血・血便など)の改善
腸を潤して便秘を解消する
喉や皮膚の腫れ・湿疹の改善、むくみを取る