=ガスタルデッロ、パロンボ、コスタ、ムスタフィ、オビアング、クルスティチッチ、エデル 右SB 19 ロレンツォ・デ シルヴェストリ 6 フェラーラ時代はサブ。しかし監督がロッシに代わると、水を得た魚のように活躍した。ロッシ監督はラツィオ時代にデ・シルヴェストリを抜擢した本人でもある。長所は無尽蔵のスタミナ。まだプレー精度とディフェンスに難が有るが、90分を通して積極的なアップダウンを繰り返せるスタミナは特筆もの。4-4-2の右サイドバックより3-5-2の右ウィングバックの方が適性があるように思う。終盤には、坊主頭を生かしたヘッドから2ゴールも決める。フィオレンティーナからレンタルであったが、本人もヴィオラに居場所が無く、サンプを気に入っている為、そのまま買取りの予定。愛称は”ロロ”(24試合/2ゴール) 右SB 13 ガエターノ・ベラルディ 5.5 フェラーラ体制では右サイドバックのレギュラーとして活躍。若いが経験豊富で、スピードなどサイドバックとしてのポテンシャルを感じる。特にアグレッシブな守備がフェラーラに気に入られたのであろう。ただ警告・退場が多いのが玉にきず。ロッシ体制になって初戦はスタメンだったが、不運にもそこで故障。デ・シルヴェストリにスタメンを奪われると、そのままサブに降格してしまった。来季は微妙。(21試合/0ゴール) CB 28 ダニエレ・ガスタルデッロ 7 今シーズンもキャプテンとして、チームをそしてディフェンスをまとめる。DF陣の中では唯一シーズンを通して安定した活躍を見せた。パロンボ復帰後もキャプテンの座は変わらず。そのパロンボとの好連携でDF陣を盛り立てた。4-4-2のCB,3-5-2のCBまたはリベロ、どのポジションでも機能。ディフェンスの真ん中なら大丈夫っちゅーこっちゃ。ちょっとヴィエルコウッドみたいな存在になってきたか CB 17 アンジェロ・パロンボ 6 フェラーラ監督時代はただの練習生。干され続け飼い殺し状態。監督がロッシに代わると、MFから3バックのリベロにコンバート。この配置転換が見事に当たり、ディフェンスをまとめる。昔も、何試合か緊急的にリベロをやった事も有ったが、本格的な挑戦は初めて。先を読む力に優れ、抜群のカバーリング能力で生粋のDFでは無い不利な点をカバーする。とにかく、押しも押されぬサンプの”バンディエラ”。彼の復帰は個人的にはものすごくウレシイ
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監督 チロ・フェラーラ 4.5 残念ながら結果からするとこういう評価にならざるを得ない。とは去年のアッツォーリと同じコメントだった(我ながら成長していない・・・)。やっぱりフェラーラ、ペルッツィのコンビがサンプのベンチは似合わないという事で、失敗してくれて良かったかも。まぁ監督としての力量はまだ若いし、この結果だけではわからないが、今シーズンのサンプの選手をうまく生かしたのは間違いなくデリオ・ロッシだった。 監督 デリオ・ロッシ 6.5 壊滅まではいかないが、闇の中をさまよいもがいていたサンプに、一筋の道を与える。給料を払いながら飼い殺しされていたパロンボを復活させた点が1点。先にも書いたが、クルスティチッチのコンバートも良かったし、デ・シルヴェストリも復活した。まぁ当然、逆に割を食う選手もいるわけで、マレスカやマクシなどは不満であろう。惜しむらくは攻撃面で、連携で崩すきれいな形を作る事が出来なかった点か・・・最初から采配を揮う来年に期待しよう。 GK22セルヒオ・ロメロ 6.5 最後の最後に評価を落とした。開幕戦のミラン戦を含め、彼にしかできないスーパーセーブも数々有り、伊達にアルゼンチン代表の正GKでは無いなと・・・反応の速さはピカイチ。ただパルマ戦のミドルの処理を誤ったり、終盤バックパスの処理をミスしたりポカがあるのは去年から変わりなく。さらにサンプから出ていくのが濃厚だったために、最後やる気が無いとティフォージに思われる。終盤4試合は罰としてサブに降格したが、どうやら来年も心を入れ替えてサンプでやるみたいなので、とにかく課題は集中力!!(32試合/0ゴール) GK1アンジェロ・ダ・コスタ 5.5 今年は、序盤に八百長への関与で3か月の出場停止処分を受ける。その為サンプはもう一人GK,ベルニの獲得を余儀なくされる。そのマイナスポイントはでかい。しかし復活すると第2GKの座に戻りロメロ不在時にその穴をしっかり埋める。終盤ポカがあったロメロに代わり、初めて怪我や代表で不在とかではなくスタメンを勝ち取る。(4試合/0ゴール) GK32トンマーゾ ベルニ 6 前述のダ・コスタの出場停止を受けて急きょ獲得。ダ・コスタ不在時は第2GK。実力的に第3GKとなってしまったが、特筆すべきはそのプロ精神。決して腐る事無く、特にベンチではムードメーカーの役割りを果たしていた。(3試合/0ゴール)
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シーズン終わってからだいぶ日が経ってしまったが、なんとか最低限の目標=A残留うぃ成し遂げた12-13シーズン。
そろそろ夏のメルカートも本格的になってくるので、今後の動向も合わせてシーズンを選手の採点と共に振り返ってみよう。今シーズンは第18節で監督が変わった為に、前半戦と後半戦でかなり陣容が変わった。非常に特徴的だったと言えよう。まずは前半戦のチロ・フェラーラ体制から。
SAMPDORIA <4-3-3> 監督チロ・フェラ-ラ
10マクシ・ロペス(9ポッツィ)
23エデル(98イカルディ) 2エスティガリビア(29フアン・アントニオ)
(25クルスティチッチ) (21ソリアーノ)
16ポーリ(5レナン) 14オビアング(11ムナーリ)
6マレスカ(12ティッソーネ)
3コスタ(7カステッリーニ) 13ベラルディ(19デ・シルヴェストリ)
35ロッシーニ(3コスタ) 28ガスタルデッロ(Cap)(8ムスタフィ)
20ロメロ
(32ベルニ)(1ダ・コスタ)(95ファルコーネ)
フェラーラは開幕当初から4-3-3を一貫して使用。移籍期限ぎりぎりに獲得したマレスカをフェラーラは重用し、開幕は3連勝とスタートダッシュに成功。しかし急に勝てなくなり、悪夢の7連敗。急遽4-1-4-1に布陣を変更。なんとかバランスを取ろうとする。この失速はやはり、開幕で絶好調で、このままエースになると思われた「10マクシ・ロペス」の負傷離脱が大きかったと思う。
4-1-4-1の布陣変更はDERBYの勝利と、新生FWイカルディの発掘と言う大きな意味をもたらす。しかしその効果も3試合しか続かず、ウディネーゼとカターニャに連敗を喫するとガッローネ会長はついに我慢できずにフェラーラを解任。昨年ヴィオラを率いていたデリオ・ロッシを新監督に据える。冬のメルカートはさほど大きな変更は無く、以下が後半戦の布陣
SAMPDORIA <3-5ー2> 監督デリオ・ロッシ
エデル イカルディ
(サンソーネ) (マクシ・ロペス)(サヴィッチ)
オビアング ポーリ
(ソリアーノ)(レナン) (ムナーリ)
クルスティチッチ
(マレスカ)
エスティガリビア デ・シルヴェストリ
(ポウルセン)(ガヴァッツィ) (ベラルディ)
(カステッリーニ) (M・ロドリゲス)
コスタ パロンボ ガスタルデッロ(Cap)
(ロッシーニ) (ムスタフィ)
ロメロ
(ダ・コスタ)(ベルニ)(ファルコーネ)
まず1番の大きな違いは我らがバンディエラ「17アンジェロ・パロンボ」の再起用。フェラーラに干されていたこのベテランをロッシは再発掘。しかもポジションを変えて3バックのリベロとして据える。システムもこれに伴い3-5-2に変更。これがディフェンスの安定を生み出した。さらにクルスティチッチをフェラーラ時代のウィングからレジスタへとコンバート。この影響の大きさも、クルスティチッチが怪我で出場できなくなってから、サンプがずるずる負け始めた事でよーくわかる。監督交代によって運命が変わった選手たちは主に3選手。以下の通り。
DFロッシーニ = フェラーラは4バックの不動のCBとして起用
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DFパロンボ = ロッシはパロンボをコンバートとしてCBとして起用。さらに4バックから3バ ックへと変更。
MFマレスカ = フェラーラの信用は厚く、レジスタとしてタクトを揮い印象的なオーバーヘッドゴールも決める。
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MFクルスティチッチ = ウィングや攻撃的MFのサブだったネナドは、ロッシ監督によりレジスタにコンバート。前者より運動量も有り、ディフェンスも頑張り中盤を活性化させる。
DFベラルディ = フェラーラにはアグレッシブなディフェンスを買われ、右SBに定着。
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DFデ・シルヴェストリ = 元々ロッシ監督とはラツィオ時代に良く知った仲。ベラルディがロッシ監督初戦となった試合でレッドカードで退場となると、次の試合からスタメンに抜擢される。抜群のスタミナを生かし、その後はずっとレギュラー。
私もロッシ監督支持派で、結果的に今シーズンのサンプの選手リストを、一番適材適所に生かしたのはロッシ監督だったと思う。もちろんフェラーラも若手の発掘・登用、マクシの負傷離脱など擁護するべき点はあったが。後半戦良いサッカー見せ始めて、19節のユーベ戦~25節のナポリ戦あたりがピークだったと思う。実際ユーヴェやローマに勝ったり、ミラン相手にも勝ってもおかしくない引き分けと、内容は非常に良かった。
その後調子を落とした要因は大きく2つ。ひとつは残留もほぼ間違いなくなり、上の目標も遠すぎることからモチベーションの低下。さらに先ほども述べた通り、クルスティチッチの戦線離脱はかなり大きかったと個人的には思う。さあ来シーズンは最初からロッシ監督体制。どうなる事やら
次号からガゼッタ式、今シーズンの選手別採点&メルカートをにらむ