神奈川では私の故郷より20分早く夜が始まります。
それでも、四時半で夕闇5時で真っ暗
そんな冬ではもうないのですね。
さて、
新年早々の帰省の新幹線の中ではグーグルマップで遊んでいた私ですが
あの、テレビコマーシャルで初めて「オッケーグーグル!」を連呼する若者を見たときには、
ドン引きしたものでした。
「オッケー・グーグル!ココから江ノ島まで!」
「オッケー・グーグル!美味しいかき氷が食べられるトコロ」
地球防衛軍の隊員よろしく、手馴れた様子でスマホに向かってオーダーする若者達。
それに答える機械音声。
「いやいやいやいや・・
オッケーグーグル!て・・・」
50のおばちゃんが言うのもなんですが、
それ、ダサくね?
私はその時、「こんな恥ずかしいこと絶対やらない」と即決。
これはいくらなんでも、日本人の文化には合わない。全くの他人事として眺めるつもりでした。
それが今ではどうでしょう。
先月も何度連呼したか分かりません。
「オッケーグーグル!ココから夢見の郷まで、徒歩で」
「オッケーグーグル!ココからやすらぎ園まで」
私の呪文を聞き届け、
地図は開かれ、目的地を探し出し、
またたく間にルートは表示されるのです。
青い私の魂から(←現在地)ルートが地図上をにゅーんと延びてゆく様は、
本当に私が魔法使いになったよう。
こうなるともう
怖いものは
電 池 残 量 だけ
←これは怖い!( ̄一 ̄::)
ところでこの呪文
オッケーグーグル
と正しく言わないと駄目なんですよ?
「ペにょペにょグーグル!」
とか
「おいおいグーグル!」
では、決して通じないんです。
さすが約束の呪文!
↑検証済み( ̄ー ̄)b
さて?
有料老人ホームに入っていただいた義母の月々の支払いは義母の年金を大きく超過。
いくばくかのたくわえから補填して何とかしのいで入るけれど、このままでは
「お義母さん、いつまでも長生きしてね」と声をかける微笑みも引きつる
死活問題必至。
なので
去年10月に新たに頂いた妖怪誤算・・・・
要介護3の認定が変わらないうちに、
その費用が半減する特別養護老人ホームの入居を目指して次なる活動に出ています。
特養の諸々は自治体によって違うけれど、
日本全国どこの特養に入居申し込みすることも可能は可能。
トコロによっては待たずして入れる穴場もあって、
友人の友人は私の義母とほぼ同じ条件、同じタイミングで施設入居を余儀なくされたけれど
縁あった一つ向こうの県の特養にいきなり入れちゃったのだとか。
年金余っちゃって、貯金も出来るとのこと。
なんたるこの格差!
まあ、それは望むべくもないレアケースとして、私は私なりに粛々とアプローチをするしか有りません。
うちの居住エリアはどうも、
ホームページから申込書をダウンロードし、介護保険証のコピーを添付して施設に直接郵送
施設は申し込み書に記載された入居者の条件を点数化し、多い人から入居させてゆく。
ざっくりそんなシステム。
横浜市は市を通して5件までしか申し込みは出来ないけれど、うちはダイレクトに際限なく申し込みは可能。
数打ちゃ当たるでバンバン申し込みを郵送しちゃって、順番が来たところに飛び込むのも手
かもしれないけれど
行った事も見たこともないところへ書類だけ送るのは、真っ暗で底の見えない穴に石ころを落とすようなもので。
数百人が待機しているという伝説の施設、本当に受け付けてもらえているのか
それでは余りにも不安。
なので、
歩いてでも(私が)通える範囲からピックアップし、
アポイントを入れ、見学方々、現状訴求方々、申し込み書を直接お渡しして入居をお願いするロビー活動(??)をはじめたのです。
実際に足を運んでみれば、
地図上ではそうは見えないけれど、通うには余りにしんどい場所にあることを実感して、建物の前までたどり着きながら見学のキャンセルを入れたり
地図上ではとても良い立地で、市のさきがけ的存在だった施設に高まる期待を胸に出かけたものの
20数年前に設計されたそれはまるで病院のようで、
職員さんは良くも悪くもベテランで、
充満する諦めと疲弊の空気
「要介護4になっていただかないと、おそらく4.5年は無理とお考え下さい」
申し訳なさそうな職員さんに
「頑張ります!」
ともいえず
しおしおと帰ってきたこともあったりで
底の見えない穴に石を落とすような感じは変わらなかったり。
地域やタイミングによって事情は全く違うようでも
私がまわった数件の特養は、少なくて300人待ち、一番多かったのが740人待ち
待ってる間に死んじゃう・・
( ̄一 ̄::)
遠い目をする私に
「一人で何箇所も申し込みが出来るので、この数字が全てではないんですよ」と言ってくれるケアマネさんもいて。
中には順番がまわってきたのに「あ~・・、今はまだいいっす!」って断る人もいる。
条件的には要介護5や4の入所が優先されるべきだけれど、
重い人達ばかり入所させたら施設が回らなくなるので、バランスをとる上で3の人を先に入れることもある。
「困ってる実情を私達にダイレクトに訴えてくだされば、こちらの裁量で動かせる部分もある・・」
そんなことを匂わせてくれるケアマネさんもいる。
もちろん数百人の後ろに並ぶことには間違いはないし、裁量ッたって限度はあるだろうけれども
長期待機を余儀なくされる中でこまめに
「いつになりそうでしょうか・・」と困窮をにおわせながら聞くのも裏技となる予感。
いずれにせよ少なくとも、
入居申込書は
漫画家志望の漫画原稿のように
持込みで担当者と話すほうが絶対良い。
はず!
そんな手ごたえを感じている今日この頃。
まだ、
入れたわけじゃないから分かりません。
いつになることやら・・。
私個人の印象を言えば
老人の施設も子供の療育センターも、
あまり便利なところにはなく
高速道路をくぐって
産業廃棄物処理場をすり抜けて
荒廃した工場跡地を越え
そんな重い現場のハシゴの途中にも、スタバの読書タイムを組み込んだり出来るのも
あの呪文のおかげ。
寒空の下
「オッケー・グーグル!
ココから近いスタバ!」
義母とOk google
私の50代の初めの記憶のファイルに、セットで格納される勢いです。
今日はそんな話でした
( ̄∇ ̄)ノシ
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