「音楽ミステリー」シリーズ。幼稚園で幼児ら5人を惨殺した直後、自らに覚醒剤を注射した“平成最悪の凶悪犯”仙街不比等。彼の担当検事になった天生高春刑事部一級検事は、刑法第39条によって仙街に無罪判決が下ることを恐れ、検事調べで仙街の殺意が立証できないかと苦慮する。しかし、取り調べ中に突如意識を失ってしまい、目を覚ましたとき、目の前には仙街の銃殺死体があった。
指紋や硝煙反応が検出され、身に覚えのない殺害容疑で逮捕されてしまう天生。そんな彼を救うため天才ピアニスト・岬洋介が旧友の危機を救うため、地球の裏側から急遽駆けつける。そして悪徳弁護士御子柴礼司や熱血刑事、死体好きな法医学者光崎教授たちや氏家京太郎と相まみえ・・・。セーンセイショなる設定で始まる事件。犯人は彼でなければこの人以外ありえないので、動機とトリックを謎解く展開、動機に対する伏線が提示されぬまま進むのでミステリーと呼べるかどうか、シリーズのファンならたまらないストーリーだと思うが不満・・・。
2020年5月宝島社刊
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