読書備忘録

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柴田よしき著「RIKO-女神(ヴィーナス)の永遠」

2010-05-09 | 柴田よしき
第15回横溝正史賞受賞作。女性刑事村上緑子シリーズ3部作第一弾。
緑子は警察の官僚制度の最も顕著に発達した組織である男社会の中で働く女性の刑事で新宿署刑事課係長・警部補、バイセクシャルで恋人もいる。
何やら訳ありの過去もありそう。彼女のチームは新宿のビデオ店から一本の裏ビデオを押収。
そこに映されていたのは男が男の肉体をむさぼり犯す残虐な輪姦シーン。
やがて、殺されていくビデオの被害者たち。
事件は合同捜査に、しかし実質的な指揮権を先方に奪われることを感じた緑子は抵抗する。
だが、結局は受け入れることに。
ところがこの事件は、殺人事件、そして誘拐事件と、意外な展開を見せてくる。
そのうち、相棒の鮎川巡査部長が薬づけにされて殺害され、アリバイのない緑子が被疑者となり・・・。
緑子=RIKOは事件を追い、戦いつづける、たった一つの真実を求めて―事件だけではなく、恋も、愛も、性も濃厚に。
巨大な警察組織の中で、個を見失わず放縦に生きる緑子。
セクハラ・不倫・性的倒錯等かなりどぎついハードなキャラ設定はそれなりに面白いし、最後まで厭きさせないで読ませてくれる。
1995年5月角川書店刊

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