9つのミステリー短編集。元旦に起きたドタバタ事件・・・「正月の決意」。10年ぶりの再会痛快な復讐劇・・・「十年目のバレンタインデー」。一人娘の結婚を案じる父に、娘は雛人形を指差して大丈夫という。そこには亡き妻の秘密が・・・。「今夜は一人で雛祭り」。独身女性のエリーが疑似子育て体験用赤ちゃんロボットを借りたところ、近未来SF作品。オチがいい・・・「レンタルベビー」。世にも珍しい青色の猫。多くの人間が繁殖を目論むのだが、猫の脳の移植がテーマだが・・・「サファイアの奇跡」。刑事と指名手配犯の女。2人を唯一結びつけたものはアニメだったのだが、切ないストーリーです・・・「君の瞳に乾杯」。時計を修理したばかりに、主人公が迂闊すぎですし、さすが警察・・・「壊れた時計」。俳優の男よりも脚本家の女の方が何枚も上手だった。・・・「クリスマスミステリ」。我が子を想う親の愛・・・「水晶の数珠」。日本人に馴染み深い四季折々の行事を題材にした4編と、異色のミステリー5編。ウィットに富んだ作品集でした。
2017年4月光文社刊
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