読書備忘録

私が読んだ本等の日々の
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東野圭吾著「危険なビーナス」

2022-09-11 | 東野圭吾
医者の家系の資産家である矢神家の遺産相続、主人公手島伯郎の母親の不審死の真相を探る内容を重ねて、拓郎と突然現れた異父弟・矢神明人が失踪したと嫁を自称する楓を中心に展開される。弟の妻と名乗る・楓は、明るくしたたかで魅力的な女性だった。楓は夫の失踪の原因を探るため、資産家である夫の家族に近づく。兄である獣医手島伯朗は楓に頼まれ協力するが、やがて時が経てばたつほど彼女に惹かれていく。医学・獣医や数学の薀蓄や、獣医伯朗の生活と推理を中心に、愉しいミステリーが繰り広げられる。謎が解けていく展開が巧い。ヒロインや女性の描写が楽しい。意外な結末などさすが東野ワールドは面白い。読後、ネット検索してしらべていたら獣医伯朗には妻夫木、動物病院の知的でクールなナース蔭山元実役中村アン、楓に吉高由里子TVドラマ化されていると知ったが思い描いていたイメージと違ったので、原作を先に読んでおいてよかったと思った。
2016年9月講談社刊 


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