読書備忘録

私が読んだ本等の日々の
忘れない為の備忘録です

木下 半太 著「六本木ヒルズの天使 」

2011-05-02 | か行
「東京バッティングセンター」の続編、吸血鬼コンビが復讐屋となって登場する。
「突然理不尽に命を奪われた人々がモンスターになるんだ」(P232)未練を残したまま殺害され私を殺したのは誰だ?何のために殺されたの?殺されたはずなのに、モンスターとなって復活した者達、人魚、フランケンシュタイン、狼男、ゾンビ、河童等の復讐の手伝いをするというストーリーの6つの短編連作。
「東京湾の人魚」として蘇った詩歩のもとに、復讐屋を名乗る吸血鬼コンビが現れる。
―あなたを殺した犯人を見つけ、復讐をしましょう。吾輩たちが手を貸します。
―吸血鬼コンビは一緒に、真犯人を見つけていく。そして意外な事実を突き付けられたモンスターたちは、はたしてどんな復讐をはたすのか。
表題作「六本木ヒルズの天使」では死にたがっている人を殺してあげる人間「天野」と彼等復讐屋が対決それは、彼等にとっても「何の為に復讐をしているのだろうか」とアイデンティティが崩壊する場面。
そこからもう一度彼等がいかに再生していくのかの展開。
読んでいて恨みの虚しさを感じたこの手の小説は余り好みではない。

2011年3月幻冬舎刊

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