読書備忘録

私が読んだ本等の日々の
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堂場瞬一著「砂の家」

2018-09-11 | 堂場瞬一

犯罪加害者家族の心の叫びを描く社会派サスペンス小説。大手外食企業「AZフーズ」で働く浅野健人に、突然弁護士から電話がかかってきた。「お父さんが出所されました」。20年前、健人が10歳のとき、父親が母と妹を刺し殺し一家心中を図る途中で逮捕された。残された健人と弟の正俊は別々に預けられ、犯罪加害者の家族として絶望的な日々を送ってきた。一方、「AZフーズ」社長のもとに、誰も知るはずのない会社の秘密を暴露した脅迫文がメールで届く。いったい誰が、何のために。社長から息子のように信頼されている健人がその解決役を任されたが・・・。「黒い紙」で登場した企業危機管理専門会社TCR(東京Crisis Response)の長須恭介がAZフーズの相談役として登場する。加害者であり被害者でもある少年に世間は冷たい。脅迫犯人は途中で予想がつき、結末の意外性もないし加害者でもあり被害者の救済や解決策も提示はないのが残念。中途半端。

2018年4月角川書店刊 


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