仙丈亭日乘

あやしうこそ物狂ほしけれ

読書録 2023年10月下旬

2023-10-31 14:48:00 | 読書録(備忘)

10月23日
『関ヶ原』司馬遼太郎 1974年
初読。
若狭少将木下勝俊、北政所の甥、金吾中納言小早川秀秋の兄。そういった人物がいたことすら知らなんだ。伏見城代の身でありながら見事な脱出ぶり。
徹底して中立を守った桑名城主・氏家内膳正行広、見事なり。
蒲生郷舎の死に様もまた見事!
現実家と理想家。
家康と三成の違いは所詮そこに行き着く。
現実をありのままに捉える家康と、かくあるべしと自らの理想に現実を当て嵌めようとする三成。
読んでいて我が身を省みる気になったことを告白する。
ラストシーンは「豊饒の海」を彷彿とさせる。

10月23日
『異世界居酒屋のぶ』17巻 蝉川夏哉、ヴァージニア二等兵、転
あー面白い!
新キャラ登場。高級料理店「四翼の獅子」の副料理長・小リュービクと、神の如き舌を持つ従業員のパトリツィア。
パトリツィアに連れられて「のぶ」に行ったリューは毎日のように「のぶ」に通う破目になるのだった。

10月29日
『覇王の家』司馬遼太郎 1973年
初読。徳川家康の物語。
築山御前と信康。なぜ築山御前は勝頼に通じたのか。信康は筆頭家老の酒井忠次に嫌われていたのか。
人間は人間関係で成立している。人質あがりの苦労人・家康はこのことを肌身に沁みて知っていたが、勝頼は信玄が築き上げた人間関係を失ったがゆえに滅びた。
近衛前久、破天荒な公家で先の関白太政大臣。信長の2歳年下とは知らなんだ。大和和紀『イシュタルの娘』、小野御通の夫。
信長の武田攻め凱旋旅行の11日間、富士山を見たことがないと云う信長を甲府から駿遠経由で接待した家康。信長の喜びようはなのめならず、これなら安土で家康を接待するのに万全の注意を払ったのも納得。信長の人生最初で最後の楽しい旅だったことだろう。
本能寺の変。家康の生涯で最大の危機、伊賀越え。この時、茶屋四郎次郎が同行していたのか?
小牧・長久手、秀吉を破る。
あとは一気に死の場面へと。
関ヶ原については翌年刊行の『関ヶ原』にて。

10月30日
『いつもポケットにショパン』くらもちふさこ 1981年
28日の夜から、東京品川病院に入院中。酒を呑んで転倒し、外傷性くも膜下出血とのこと。
頭が痛いので、懐かしい漫画を久しぶりに読みました。
僕の好きなピアニスト、リヒテルの名前が登場します。

10月31日
『叙述トリック短編集』似鳥鶏 2018年
初読。入院中で頭が痛いので軽いタッチのを。 
 
 


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