【相棒 Season 10】 第１４話： 「悪友」

いきなり内村刑事部長に呼出された右京と尊。
何事かと思へば、刑事部長からの頼みごと。
珍しいパターンだ。

シーズン８「怪しい隣人」で間拔けな姿をさらした３人、奧村、池谷、山崎が再登場。
かつて逮捕された時に、３人で會社を作らうといつてゐた話はどうなつたのか。

奧村は幼なじみの菅原の會社で役員をしてゐるが、その菅原はいま拘置所に入つてゐる。
池谷は喫茶店の雇はれマスターで、オーナーは田中晶。
山崎は借金の取立てをしつつ、寺島徹といふ男の使ひ走りのやうな怪しげなことをしてゐるやうだ。
で、山崎と寺島は刑務所仲間で、寺島は元暴力團員。
山崎は寺島の命令で田中晶を搜してゐる。

内村刑事部長に命じられた人搜し、居酒屋のキープボトルの持ち主搜しだが、その相手も田中晶。
どうやらこの田中晶は同一人物らしい。

アルトネットワークの三井社長と奧村を引き合せる池谷。
池谷は自分の會社をなんとか作りたいと考へてゐる。
これは、菅原の保釋金を作り、菅原に恩を賣らうといふ目論見。
この智慧はオーナーの田中晶が池谷に授けたのだとか。
姿を現さない田中晶の正體はいつたい？
結局、池谷は田中晶による「保釋金詐欺」の片棒を擔がされてしまつた。

田中晶は暴力團から預つた３億で喫茶店の土地を買つてゐた。
土地の名義は常連客の女性、澤口の名前になつてゐた。
しかし、澤口は田中晶ではない。
田中晶は・・・なんとパートのおばちやんだつた。

「徳國」は中國語でドイツのこと。
パートのおばちやんはドイツのことを「徳國」と書いてゐた。
つまり、このおばちやん、中國マフィアとの取り引きの時の通譯だつたわけ。
で、３億の金を預つてゐたと。
結局、田中晶は、喫茶店のパートのおばちやんであり、喫茶店のオーナーであり、通譯であり、詐欺師であつた。

間拔けな３人組のこれからの人生に幸あれかし。



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＜印象的なセリフ＞

刑事部長：「もういい、下れ」
參事官：「さつさと出て行け！」
刑事部長：「お前だよ」
をやをや、參事官、かはうさうに・・・

尊：「大丈夫なんですかね。腹が立つほど美味しくない・・・」
確かに美味しくなささうだ。

ヒマか課長：「その目はおれに憧れてるね」
肩におかれた手を振り拂ふ尊くん。

右京：「もうひとつ腑に落ちないんですが、これブタぢやありませんか？」
へえ、中國語で「猪」といふ漢字はブタの意味なんだ、知らなかつたなあ・・・

伊丹：「これはうちの仕事ぢやありませんよ」
右京：「どうもありがたう」
あ、それだけなんだ。

右京：「ええ、殘念ですねえ・・・まもなく出處してくる横坂からあなたを守つてあげられないのが」
あーあ、田中晶もかはいさうに。




＜ストーリー＞

右京（水谷豊）と尊（及川光博）は、内村刑事部長（片桐竜次）の命令で、人探しを手伝うことに。
内村の行きつけの居酒屋が店主・高村の急死で店を畳むことになり、娘の清美が常連たちの残していったボトルをひとつひとつ返していた。
しかし１本だけ連絡先がわからず困っているといい右京たちに個人的な雑用を命じたのだ。

さっそく捜査とも言えない捜査に乗り出す右京たち。
高村の携帯には、「奥村光良」に１０回も発信した記録が残されていた。
右京と尊には見覚えのある名前。

奥村（金井勇太）は、かつて空家に潜入し床下に埋まっている現金を盗もうとして失敗し、右京らに逮捕された３人組の１人だった。（シーズン8 第17話「怪しい隣人」）
右京らが奥村をたずねると、最近その３人組のうちの池谷（三宅弘城）も奥村を何度も訪ねてきているという。
さらには３人組の最後の１人山崎（松本実）もなぜか現れ…。

まっとうに仕事をしているというが水面下で一体なにが起きようとしているのか？
ちょっぴり間が抜けた３人組の運命はいかに！？


ゲスト:金井勇太　三宅弘城　松本実　甲斐まり恵


脚本:徳永富彦　監督:東伸児



（以上、 「相棒」公式ＨＰ より）